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生きる価値のない自分

回答数回答 1
有り難し有り難し 15

何度もこちらで質問させて頂いております。
その度にあたたかいお言葉をいただき、勇気をもらい、ちょっと前に進んでは又振り返り…

なのに、とうとう彼に電話をかけてしまいました…

きっかけは、私の過去を知る人からの一言でした。
その人は、私が犯したあやまちにより、未だに迷惑や心配をかけてしまっている人です。

その人から、「あの男だけは、絶対に許さない。何が何でもあなたは幸せになって、あの男を見返して欲しい」と言われました。

その後、私の頭の中は「彼との楽しかった想い出」がとめどなく蘇り、胸が痛くなりました。

せっかく今日まで耐えてきたのに…

あの時の悲しみや苦しみ、辛さや憎しみを思い出しては、「ほら、あの時あんなに辛かったでしょ?だから、今ここにいるんでしょ?」と自分に言い聞かせていたのですが、どうしょうもない感情に押され、彼に電話をかけてしまいました…

長いコールの後、彼が電話に出ました。

「どうしたん?」
「声が聴きたくなって…」
「そっか。じゃ。」
たったそれだけの会話で、電話を切られました。

これが答えなんだ…
涙が溢れてきました。

私が、ちゃんと前に進めない限り、色んな人を不幸にする。
こんな事をしている自分が、本当に情けない。
私は幸せになる資格どころか、生きる価値もない。
私は、こんな自分が許せません。

助けてください…


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お坊さんからの回答 1件

回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。

「自分の弱さ」を自覚するところから、修行が始まる

 誰しも失敗を繰り返します。誰しも過ちを繰り返します。相田みつをさんの言葉を借りれば、「つまづいたっていいじゃないか  にんげんだもの 」ですね。まあ、繰り返さないに越したことはないですけどね。でもね、後悔し反省する心があれば、まだ大丈夫ですよ。あなたの心の中に美しさが残っているから、反省するんです。反省を促す美しい心があるんです。それを仏教では、「懺悔(さんげ)」と言います。

 お寺の掲示板に掲載する伝道標語の一つに「朝の合掌に、今日を生き抜く誓いを 夕べの合掌に、今日一日の反省を」という言葉があります。「朝起きて仕事や学校に向かう前に仏壇に手を合わせ、仏様御先祖様に今日も一日一生懸命に頑張りますと誓いましょう。夕方、帰宅したら仏壇に手を合わせ、今日一日の自分を振り返り、仏様御先祖様に反省の気持ちを伝えましょう。」という意味です。

 仏教に於ける懺悔(さんげ)の一般的な方法は、懺悔文(さんげもん)を唱えることです。
今までの自分がしてきた行為行動を振返り、自分自身の過ちや悪業を仏様に向かって反省し、改めることを誓うのです。自らの心の中の仏様に語り掛けていくことでもあるのです。これも、立派な仏道修行です。家に仏壇が無い場合でも、菩提寺が近所に無い場合でも、近隣のお寺にあるお地蔵さまや観音様に向かって合掌し下記の言葉を唱えてください。

我昔所造諸悪業(がしゃくしょぞうしょあくごう)   
皆由無始貪瞋癡(かいゆうむしとんじんち)
従身口意之所生(じゅうしんくいししょしょう)   
一切我今皆懺悔(いっさいがこんかいさんげ)
意味
「私が今まで造ってきた悪業は、皆いつからあるかわからないけれども 貪瞋痴の三毒と身口意の三業より起こしたものである。今自分の犯してきた過ちに気づき反省し、その一切を改めることを誓います。」

 修行したって、生身の人間である限り、完璧じゃありません。また、失敗するかもしれません。でもね、仏様と向き合う時間と機会を増やし、自分自身の行いを振り返る機会を増やしていけば、失敗の回数はきっと減りますよ。仮に失敗が有っても、おおごとにならないように出来ますよ。

追記
 自分の過去の行動をしっかり反省する気持ちを失わなければ、大丈夫ですよ。ちなみに大丈夫とはお釈迦様の異名です。「危なげない、間違いの無い」大丈夫になって下さい。
 

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有り難し
おきもち

 目の前の方の悩みや気持ちをしっかりと受け留め、心を開いてもらうように努め...
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質問者からのお礼

吉田様

いつもあたたかいお言葉、ありがとうございます。

「あなたの心の中に美しさが残っているから、反省するんです。反省を促す美しい心があるんです。」

まだ、大丈夫ですか?
まだ、手遅れではないですか?

我昔所造諸悪業
皆由無始貪瞋癡
従身口意之所生 
一切我今皆懺悔

仏壇も、お墓もここにはありません。
でも、手を合わせて唱えてみます。
同じ事を繰り返さないように…

辛くなったら、又ここに来てもいいですか?

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