一人息子の就職について
以前にもお世話になりましたが、今回またお話を頂きたく書き込まさせて頂きます。
現在、私には大学3年になる一人息子が居ります。次年度から4年になるに当たり、就職活動の時期が差し迫って来ました。
私の家では代々農業を営んでおりますが、昨今の農業情勢を見るにつけ息子には「農家は継がなくても良いし、他の職業でも良いから家に残ってくれ」と言い続けて来ました。
本人も半ばそのつもりで居りましたが、冬休みで家に帰省した際「レコード会社の就職試験を受けてみたい。合格したら東京で働く、実家には墓参りに帰るだけ」と言われました。
前述しましたが私には子供が一人しか居らず、たった一人の弟夫婦の所にも子供が居りません。
息子には以前から事ある事に「ウチにはお前しか子供が居ないのだから私達(両親)が死んだら税金も何もみんなお前の所に来るよ。都会で土地買って家建ててローンを何十年も抱え込むよりも、この家(実家)に住んだ方が良いのでは?」と言ってきたつもりなのですが…
息子は中学から剣道をしており、それに取り組む姿勢が有難い事に先生や先輩から良い評価を頂いており、同級生の親御さんや先輩(どちらも消防士)に「是非消防士に」とお誘いして頂いたりしてます。
実は息子はあるアイドルグループのファンでして、今回話に出たあるレコード会社とはそのグループの所属する会社なのです。
会社に入って何をしたいのか分かりませんが、何か漠然とし過ぎていて、親としては息子の可能性を否定する気は無いのですが、不安でしかないです。
東京行ってみて「やっぱりダメだった。田舎帰るわ」なんて言って戻って来ても、それからまた新たに職探しても上手くいくかどうか…
何よりも代々続いた家が私の代で途絶えてしまう事に危惧してます。家も田畑も他人の手に渡り、お墓も荒れ放題になってはご先祖様に申し訳が立ちません。
やっと学校も卒業して手が掛からなくなるな…と思った矢先に「俺の人生だから俺の好きな様にする」と言われた事に、「何の為に今まで頑張って来たんだ…」と自暴自棄になりそうで。。
私の考え方は古いのでしょうか?
長文になりました。どうぞ私自身の気持ちの持ち様や、息子に対してどう接したら良いかアドバイス頂けましたら幸いです。
回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。
息子様の人生です…どうかご本人に任せて下さいませ。
息子様は「東京で就職したい」、あなたは「代々続いてきた家を継いで欲しい」とおっしゃっていますね。双方の思いは合致していません。
で、伺います…あなたは「息子様ご本人」と「家」とどちらが大切ですか。「どっちも」は無しです…だって言い分が違っているのですから。
息子様には、また息子様の子供にも家を継ぐようにおっしゃるのですか…その子どもにも…。
一言で申せば、時代が変わったのです…。
大切なのは家ではなくて、息子様です…息子様の人生です。
お墓は移すことだって出来ます。家だって旧家であればある程、維持するのが大変なのではないですか。それはあなたが一番よくご存じなのではないですか。
『俺の人生だから俺の好きな様にする』と言い切る、言い切ることの出来る息子様にあなたは嫉妬されていませんか。「そんなこと自分は言えなかった、言いたくても我慢してた」という思いがいくら止めようとしても、心の奥底からわき上がってくるのではありませんか。
だからこそ、息子様の思いを大切にしてあげて下さい。
多分、あなたが家を守れとおっしゃっても息子様は意地でも帰っていらっしゃらないか、親子の間に深刻な亀裂が生じるような気がします。
一方で、「息子の人生は息子のもの」とあなたが割り切れたときに、息子様は自分の人生を自分で真剣に生きるでしょう。そうして初めて息子様に「戻って実家を継ぐか…」という人生の選択肢が生まれるのではないかと思います。
まだ20才そこそこの息子様の人生を、あなたが決めないで下さい。思うように生き抜くことを許してあげて下さい。
私がかつて僧侶になりたくなくて、全く別な道を歩むことを父は許してくれました。その結果、回り道はしたものの、貴い経験を積ませてもらい、今はこうして住職をさせて頂いております。
どうか息子様の思いを汲んであげて下さい。自分の人生、思うように生きることを許してあげて下さい…私からもお願い致します。
期限を決めて
tubasaさん、はじめまして。質問を拝読しました。
tubasaさんの心配はよく分かります。先祖代々受け継いだ土地が自分の代で途絶えてしまうことに危惧をしておられるのですね。
息子さんの人生はご両親の人生ではないので、決定権は息子さんにあると心得ましょう。
その上で、今までの歴史とこれからの展望をご両親の意見として息子さんに伝えていきたいものです。
「必ず帰ってきなさい」「消防士になりなさい」では、息子さんが反発するばかりです。
いつまでに結論を出さなくてはいけないのかという将来の展望をご両親と息子さんで決めておきましょう。それまでは、ご両親は見守る姿勢が大切だと思います。
自分で決めない人生は必ず挫折したときに心が折れてしまいます。
しかし、自分で決めた人生はどのような困難な状況にあったとしても、必ずやり遂げることができるものです。
質問者からのお礼
ご回答ありがとうございます。
実は私自身「嫉妬心」が多少なりとも存在するのも気付いておりました。しかしながら剣道を続けたいと体育大学に入っても部活も早々に辞め、バイト一つしない息子本人の気持ちがどこまで本気なのか信用できないでおります。
こんな私でも説得してくれるだけの熱量が伝わってくれば良いのですが…
もう少し様子をみてみようと思います。
観音寺 中村様、ご回答ありがとうございます。
息子に未だ将来の展望に付いて冷静に討論する気持ちが希薄な様で、その話題になると一人暮らしのアパートに逃げる様に帰ってしまいます。まずそこから意識改革して行かないとですね。
私も押し付けの意見ではなく、もっと心を広く持ち私も自身のこれからの生き様を考えてみたいと思います。