出先での供養
いつもハスノハを拝読させてもらっています。
お坊様方のお答えが本当に有難く、今の自分が抱えている悩みや疑問を解決していただけるものもたくさんあり、
感謝の言葉は尽きません。本当に有り難うございます。
昨年、妻を亡くしたのですが、その供養だけが今の自分の生きる理由大半を占めていると思います。
それまで信心深くもなく、仏縁も薄く、死んだら骨は海にでも撒けばいいとか思ってた自分が
今では毎日お仏壇に手を合わせて、仏様にお祈りしています。
それというのも、妻が生前、般若心経の本を持っていたのも大きな理由です。
まだ自分には空なる智慧を会得できもしないのですが、
朝、昼、晩に般若心経と、家が真言宗なので光明真言を唱えさせていただいてます。
そこで質問なのですが、
妻が亡くなってから今まで外泊することがなかったので、自宅のお仏壇での供養を毎日欠かすことはなかったのですが、
もし、今後、遠出などでどこかに外泊しなければならない場合、
出先でも妻のため、同じように仏様にお祈りをしたい場合はどんな方法(所作?)があるでしょうか?
例えば旅館などの部屋で、自宅の方角に向かって手を合わすのが良いでしょうか?
それとも近くのお寺様を訪ねて、しっかり仏様の前で手を合わせるべきでしょうか?
妻にとって一番良い方法を選んであげたいと思うのです。
欠かさずお仏壇にお祈りしていることが、自分にとっても心の支えになっていると気付いたもので、こんな質問が浮かんでしまいました。
出先での供養で最も良いと思われる供養の方法があれば、ぜひ御教授いただければ幸いです。
悲しみ、執着をしてしまう。 感情の抑制が効かなくなると、時に怒りとなって表れます。 虚しさにとらわれ、前向きに心が進みません。
回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。
「懐中ご本尊」様をお求め下さい。
奥様に先立たれ、寂しい思いをなされているとのこと、心よりお悔やみ申し上げます。
こんな言葉があります。
❝先立つわが子は善知識❞・・・《自分より先に亡くなったわが子は、仏縁をつないで下さった善知識(=先達)様だ》というものです。
〈欠かさずお仏壇にお祈りしていることが、自分にとっても心の支えになっていると気付いた〉・・・あなたの奥様はまさに「善知識様」です。毎日お祈りされているとのこと・・・有難いことです。
さて〈出先でも妻のため、同じように仏様にお祈りをしたい場合はどんな方法〉とのご質問ですが、どの宗派にも、「懐中ご本尊」といって、携帯用のミニ仏壇or❝「お守り」みたいな小さなご本尊様❞があるはずです。檀那寺様にお聞きすれば、教えてくださるはずです。それをいつもお持ち頂き、折りにふれ「自宅でのお祈り」と同じ様にお参り下さい。特別な方法は必要ないかと・・・。普段通りでいいですよ。奥様はいつもあなたのそばにおられますから・・・。合掌
質問者からのお礼
大塚芳明様、有り難うございます。
読み終わった後もう出なくなったと思っていた涙が溢れてきました。
有難い御言葉です。善知識様・・・ 本当にその通りですね。
もし妻が亡くなる前に、今と同じ仏道の教えを聞いたとしても、自分は心から向き合えなかったと思います。
どこかで「人はいつか死ぬ」という現実から逃げ続けていたと思います。
今日一日を感謝することもなく、人に穏やかに接するよう努めることもなく、怒りを抑えることもなく、省みることもなく・・・
そんな自分に、妻が教え残していってくれた善知識を、ずっと大切に、より深めていきたいと願っています。
懐中御本尊様、教えていただき本当に有り難うございます。
さっそく妻の遺骨を御供養してくださっているお寺様に訪ねて、自宅でも大切なご本尊様としてお仏壇に御安置させていただこうと思います。有り難うございました。