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離婚した親の介護 しますか?

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タイトルの通りです。

5年前くらいに親が離婚しました。
私は母についていきました。
昨年夏に数年ぶりに父と会い近況などについて話しました。暫く見ない間にすごく老けていました。
その時父は私にもう会えないと思っていたので目の前が途端に明るくなったようだと言って泣いていました。

その後は仕事が忙しかったり、父から連絡があっても対応するのが正直面倒で後回しにしつつ、連絡を取らず今に至ります。

先日病院から連絡があり父が体調不良で入院したと聞きました。本人から話を聞くと介護費用を援助してほしいと言われました。

私はどうしたら良いでしょうか?
正直なところ断りたいです。
金銭的に私も余裕がないことや(社会人20代前半。やりたいことがありその費用を貯めつつ勉強をしてます)、父から特別愛情をかけられたような思い出や楽しかった思い出がないのです。
暴力を振るわれたり性格がものすごく悪くて憎んでるというようなこともありませんが...

勿論今の私があるのは両親に育ててもらったおかげです。それには感謝しています。

感謝しているのに、時間、労力、お金がかかるという理由で、ある意味父を切り捨てることを考えてしまっています。
(連絡を取っていなかった時点で既に切り捨てていたのでしょうか?)

生活保護という制度は知っていますが、実の娘に助けてほしいと訴え断られる父の気持ちを考えると大変心苦しく、自分で自分が嫌になります。
なんて心が狭く醜い性格なんだろうと思います。
結局自分のことしか考えられていません。

きっとこれを断ったら一生心の何処かに罪悪感がひっかかり続けると思います。
でもこれは今の私には受け止められないくらい重たいです。

兄がいますが結婚して生活があります。それに兄には相談してもきっと自分には関係ないと言われるだけなので話せずにいます。

母にはもっと話せません。離婚の理由は色々ありましたが、母は離婚したことで自由になれたと喜んでいて、自分の生活を取り戻しました。今更負担や心配をかけたくありません。

私はどうしたらいいでしょうか?徳のある方はこんな時どんな考え方をするのでしょうか?
甘いことを、ワガママを言ってると思われるかもしれませんが、助言頂けると幸いです。


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お坊さんからの回答 2件

回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。

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ご相談拝読しました。
あなたは優しいですね。そして真面目で正直ですね。けして甘えやワガママを言っているようには聞こえませんよ。

連絡を取っていなかった時点で既に切り捨てていたわけではありません。当時のあなたは今こうなると知らなかったのですから優先順位が違っただけです。誰にでも優先順位はあります。状況が変わればそれも変わるでしょう。

さて、今のあなたには受け止められないくらい重たい問題をどうして一人で抱える必要があるでしょうか。そしてこの問題はあなたにとって「これを断ったら一生心の何処かに罪悪感がひっかかり続ける」問題であるように、お兄様にとってもお母様にとっっても「これを知らなかったら(知らないままその時が来たら)一生心の何処かに罪悪感がひっかかり続ける」ような問題ではないでしょうか。

話して思うような反応は得られないかもしれません。話すことで新たな問題が起きるやもしれません。
でも話してみないとわかりません。

話さぬままにあなたが一人で抱えるべき問題でも、抱えられる問題でもないでしょう。お母様に話すべきかどうかも含めてまずはお兄様に相談してみてはいかがでしょうか。

援助をするにしろしないにしろ、話して決めるか話さず決めるかであなたにのしかかる重さは違うでしょう。
重いものはみんなで持ちませんか?

お兄様にもお母様にも生活があるように、あなたにも生活があるのです。そしてお父様にも…。誰か一人が我慢して成り立つ生活が健全だとは私は思いません。

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おきもち

個別相談可能
はじめまして。北海道の片田舎の農村のお寺で住職をしております。 人生経験も仏法聴聞も、まだまだ未熟な私ではありますが、皆様のお悩みに対し真摯に向き合い、共に悩み共に考えたいと思います。 お話しする内容は「こたえ」ではありません。仏法を聞いてもお金が儲かるわけでも、人間関係に恵まれるわけでも、病気が治るわけでも、何ものにも左右されない心の持ち様が手に入るわけでもありません。 仏法の救いとは悩みが私の思い通りに解決することでなく、どんな悩みも私の現実として引き受けて、悩みながらも生きていけることだと私はいただいております。 悩みを救う(解決する)のではなく、悩む人を救う(悩む私という存在を引き受けていける)のです。 「こたえ」ではなく、「問い」を共有することで、悩み苦しみを引き受けて生きていける一助となれれば幸いです。 【回答について】 後から読み返し、誤字脱字に気づいた際は訂正を入れます。訂正ではなく、お礼コメントへの返信のため追記する場合はタイトルに〔追記あり〕と記載します。 なお、タイトルも本文も字数制限があるため際限なく追記できないこともご承知おきを。
基本的には平日13時~15時のみ対応可能です。お寺の行事、急な法務で対応できない場合もあります。

苦しいですね

苦しい、辛い。
お父様の立場、あなたの立場、どちらを見ても辛いことです。
お父様も希望がないなかでのことでしょう。
キツイことを言えば「子供に迷惑かけることはダメ。なぜ貯金しなかった?」です。
しかし、恥を忍んで優しいあなたに打ち明けた。
これが正しい訳ではありません。私だったら、援助は出来ません。
月1000円、余裕がある時は出来るかもしれない。でも永続的に、絶対は難しい。
親の人生も大切だけど、私の生活が成り立たない。なぜなら将来、共倒れになるから。
私は、父にそう言います。涙ながらごめんと言います。
その代わり、出来る援助はします。金銭援助を出来ない書類、緊急連絡先など、出来ることを精一杯します。
人には限りがある。悲しいことに『出来ない』ことがあるのです。
あなたが、勉強してそれがどういう形であれ経験として実って、あなたの働きがあなたの為になる…それが私が望むことです。
あなたが罪悪感を持つことはないんです。
お父様が、一番「自分の都合で申し訳ない」と思っておられるはず。
お父様に甘えて、事情があってしたくても出来ないと言っていいんですよ。
誰もあなたが罪と思ってることを、罪と思いません。
何か言う人がいたら、私が味方になります。

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おきもち

普通のOLから、結婚をきっかけに仏教に興味を抱きお坊さんになりました。 離婚・再婚などなどお坊さんらしくない、経歴もありますが、様々な経験をしたからこそ仏教に出遭えたんだと前向きに捉えています。 仏の教えは、慈悲や優しさだけではありません。 自分を見つめ続ける、厳しい教えです。その先にある慈悲の素晴らしさを少しでもお伝えして、ともに味わっていきたいと思っています。 仏教は生きるための教科書だと思っています。まだまだ勉強が足りませんが、悩み考えて仏教を深めていっています。 少しでもお役にたてるように私自身も勉強させていただきたいと思いますので、どうぞよろしくお願い致します。

質問者からのお礼

吉武文法様、緇川杏美様
回答頂き有り難うございます。
お二人の回答を読んでつい涙が出てきてしまいました。心の支えを頂き、本当に感謝しています。
父に正直に打ち明けても許されるのかな、兄や周りの人に相談しても良いのかな、と気持ちが少し楽になりました。

家族に対する無償の愛、など聞きますが、私は愛どころか無意識に損得勘定し、そして自らの身を削る勇気と器もなく...
自分の小ささは拭えないですが、ここで勇気をもらえたので後悔のないようにしたいです。もう少しこのまま頑張りたいと思います。本当に有り難うございます。

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