倒産から挽回できますか?
2年前、父がやっていた家業がたちゆかなくなりました。
接客業で、父が社長でしたがほとんど表にでることはなく、40代の兄が仕切っていました。
1年前父が亡くなり、とうとう仕入もできなくなりお店をあけることができなくなりました。
そのお店はプリペイドカードを発行していて、たくさんのお客さんに前払いでお金を支払ってもらっていました。
閉まったままの店頭に張り紙をして、プリペイドカードの返金をしました。
お金がなかったので、きちんと法的に閉店の手続きもできず、またおおっぴらに返金を広告することもできませんでしたが、
請求分だけでもとなんとかお金をかき集め返してそのうち請求も来なくなりました。
そんな折、兄もようやく就職が決まり、前向きに頑張っているようで応援していました。
でも仕事をすぐに辞めないといけなくなりました。
今度の就職も接客業でした。
そのお店に来たお客さんのひとりが、以前のお店にも来てくれていたらしく、社長に提言したそうです。
「勝手に閉店した店の者を雇うべきではない」と言ったそうです。
社長から信用商売だから辞めてほしいと言われたそうです。
その話を聞いて、
1年前なんとかお金を返せるよう頑張ったのはなんだったんだろう・・・?と思いました。
会社が駄目になったとき、本当ならきちんと弁護士さんに手続きをとってもらい、返金があるなら大々的に告知をしてお知らせするのが一番だとは思います。
でもできませんでした。
それだけのお金があるなら仕入ができました。
そんななかで、私たち家族にできる最大の方法で誠実に対応してきたつもりでした。
だからなおさら兄になんと言っていいかわかりません。
社長に言ったそのお客さんを恨むこともできません。
兄が現状に打克てるような言葉はないでしょうか?
回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。
挽回することは考えない。道は無限にある。
サービス業を天職と信じているなら、それを貫くのは一つの生き方です。リターンマッチに挑む心意気も大事です。
でも、倒産・閉店・債務不履行という条件の中で、挽回を図るのは条件的に厳しすぎるのではないかと思います。むしろ、挽回することは考えず、「自分の道を見直し」「出直しを図る」機会と考えても良いと思います。違う職業、違った道を考える機会としても良いと思います。
昔、松下幸之助さんの『道は無限にある』という本を読んだことがあります。細部までは覚えていませんが、本のタイトルと内容に感心した記憶があります。「さすが経営の神様だなあ。」と思いました。お兄さんにかけてあげるとしたら、この言葉が良いと思います。
つらい経験、苦しい経験だったと思います。でも、その経験を自分の未来への糧に変えていく。そういう生き方、そういう姿勢を持っていただくことを念じております。
小さな変化を見逃さないで
お兄様は自分の代でお店をしまうことになり大きな責任を感じているはずです。
急に明るくなったら要注意。目を離さないで。
今はどんなに優しい言葉もお兄様には責められているとしか受け取れません。
言葉、態度だけでは判断を誤る可能性がありますから表に出たことの真意を探るよう心がけてください。
今一番大切な事は普段通りに接しそばを離れないことだと思います。
そのときできる最大限をしたのならそれでいい。
その時その時の最大限をした結果、そこに思いが伝わらないひとがいても、それはそれ。きっと思いが伝わったという人もいたはずです。
確かに思ったようにいかない、足を引っ張られ、被害を受けたという感情もあるのでしょうが、それに縛られていたら先に進めません。
結果は結果として受け止め、今できることを最大限にするしかないでしょう。常にこの連続なのではないでしょうか。
質問者からのお礼
年末のお忙しいなかご回答本当にありがとうございます。
私の至らない問いに真摯に応えてくださったことで元気をいただけました。
吉田俊英さま
『道は無限にある』本当にその通りだと思います。
現在は選択肢が無限にある状態なのだと、
前向きに思ってもらえるように兄の力になりたいと思います。
けんしょうさま
同居もしておらず24時間見守ることは難しいのですが、
それぐらい彼の心が傷ついてると思い大切に見守りたいと思います。
優しい言葉をかけずにただそばにいたいと思います。
邦元さま
『そのときできる最大限をしたのならそれでいい。』
ありがとうございます。その言葉に救われました。
あの当時私も少なからずもっとできることがあったのでは・・・と後悔がありました。
だからあれから繋がる現在のことで、兄が傷つきもがいていてもどうしてあげたらいいか動けませんでした。
出来る限りのことをしてきたから前を向こう・・・って、そういう気持ちで兄と接したいと思います。感謝いたします。