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葬式は世間体でするものなのですか?

回答数回答 3
有り難し有り難し 64

先日、舅が他界しました。
舅には大変申し訳ないですが、覚悟は出来ていたので主人と葬儀等のことを話し合っていました。
私は今、普段でも普通の40代の生活は送れておらず、休み休み生活しています。
だから応対とか無理なので最小限にさせて頂こうと決めていました。
近い親戚にも伝えてありました。
しかし舅他界→隣に住む親戚に伝える→親戚が組の人に連絡→組の人が家に集まる→(舅はあまり人づきあいがないのに)町全体に知らせる→私は家で応対
そして遺族の意思はそっちのけで通夜・葬儀は決まりました。
そしてキャパを超える人に来て頂き、食事・お菓子が足らなくなり、なぜか主人が親戚から叱られ、私は通夜の晩、一睡も出来ませんでした。こんなこと怖くて主治医の先生に言えません。
火葬場ではめまいがして倒れそうになりました。
なにより悼む暇もなく舅は骨になってしまいました(涙)
少し話はそれますが、菩提寺のご住職様に枕経に来て頂いたとき、枕経が終わって、ほぼ間もなくご住職様から「お布施は」「脇導師は4人で」とか言われたことも驚きました。
私は葬儀が不要と言っているのではありません。
むしろ大切で難病と言われた私は自分の葬儀を自分で決めて死にたいなと思っているぐらいです。
実は3月に猫を亡くした時、お経をあげて頂いたお坊さんは優しく「大丈夫ですか?良かったら(猫)ちゃんに家でも手を合わせて下さいね。きっと喜ぶから」と悲しみに寄り添って頂いたとき、人間と一緒にしてはいけないだろうけど悼み、供養していくのは遺された者のためなんだなぁとしみじみ思いました。

ただ遺族に見合った形で故人を見送ることがそんなに許されないことかと主人に言ったら、普段は温厚な主人が「葬儀はな、所詮世間体でするもんなんや!」と怒ってきました。
だから冷静に伝えておきました。「私の葬儀を世間体でしたら必ず化けて出ますから」と…。

世間体で出した葬儀で私は死にかけたんですけど…。
まっ、難病=怠け病って言う人もいるぐらいで理解され辛いので仕方ないなと思うこともありますが。

完全アウェーの状態だったので第三者の方のご意見が聞いてみたかったのです。やっぱり私が変なのでしょうか? 体だけじゃなく頭もおかしくなったのか不安なのです。
後回しで構わないのでお時間があるときに回答下さい。お願いします。


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お坊さんからの回答 3件

回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。

もっと根の深い問題

お悔やみ申し上げます。

お葬式は世間体…それも冷たいですけど、本当に冷たいのは世間体でしか成り立っていないそもそもの地域社会ですよね。

組って何のためにあるのでしょう?私の地域で上手くいってる組は、斎場を押さえたり、役所への書類を提出しに行ったり、受付をやったり、そういったお世話を組内で務め、遺族が故人のそばに居られるように支えるために機能しています。茶菓子が足りなかったら組内の若いモンがお店まで遣い走りして買ってきます。そのための組ですよね。
だのにわざわざ遺族が組の『お客様』の応対に右往左往しないといけないというのは、了見違いも甚だしいことです。

それは地域の長老格の人たちに反省してもらわねばならないことですし、お坊さんも日頃からそういうことを日頃のお話の中で伝えておらねばなりません。お布施云々だって日ごろのお寺とお檀家さんのコミュニケーションが足りないから、枕経の時にご遺族へ直に言わないといけなくなるんです。
こういうのが、人と人との繋がりの希薄化というものの本質です。こんな日本を変えていきたいですね。

ただですねー、私は旦那さんもいっぱいいっぱいだったのではないかと思いますよ。お葬式の時は誰もが極限状態なんですよ。特に旦那さんからすれば実の父親なのでしょう?そんな時に納得のいく説明というものは無理なものです。説明を聴く側の方々も極限状態なのですから、私も枕経から火葬までの間にはあまり多くは語らないようにしています。

7日参りの中でご遺族の心に余裕が出てくるのを待ちつつ、お茶をいただきながらお話し、49日以降の各法事の法話やお斎の席でさらに掘り下げてお話する。それを世代のサイクルの中で繰り返すことで、生きているうちに親から子へ、地域の長老から若衆へ語り継ぐ流れが生まれる。そして自分が伝えたことは自分も実践せねばならなくなる。おのずと組が本来あるべき姿に調ってくる。それが人と人との繋がりを再生し、供養が供養になるようにすること。そういう所を目指しています。

逆に言えば、お坊さんでも枕経からお葬式の間の説明は避けたいのですから、一般人の旦那さんなら尚更でしょう。そもそも、旦那さんも不満を抱いているけど如何ともしがたい中での板挟みからくる悪態なのでしょうし。あまり恨まないであげてくださいね。

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曹洞宗副住職。タイ系上座部仏教短期出家(捨戒済み)。仮面系お坊さんYouT...
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静かに見送られたいし、見送りたいですね

まずは、ご冥福をお祈り申し上げます。

舅様に粛々と手を合わせ、お送りしたかったお気持ち、痛いほど伝わりました。

世間体なのかなんなのか知りませんが・・・
あらかじめ決めていた予定が大きく脱線し、自分の意思とは関係ないところで、どんどん物事が決まり、それが自分にのしかかる。

めまいが起こり、死を意識するくらいなのですから、よっぽどです。
よく、生きておられました。

お布施、坊さんの人数をサクッと申し渡され。
そして世間体。
なにか事務的で、明後日の方向へ進んでいる。

悲しくなりますね。
本来は、心静かにお送りしたいのに。
余計なことなど考えずに。

なんでこんな世知辛い世の中なのでしょうか。

猫ちゃんの時は、悲しくもあったでしょうが、本当の意味での供養です。
あなたはそれで救われたのですから。
お別れに、人間も猫ちゃんもありません。

時間のある時に、どこのお寺でも構いませんから、ご本尊に静かに手を合わせるだけで結構です。
あなた自身で、舅様のお葬儀をやり直してください。

葬儀は世間体で行うものか?
私は何も言えません。

ただ自分の時は、とってつけたやり方ではなく、静かに見送ってもらいたい。
そう願っております。

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おきもち

時宗の寺院で住職をしています。 今の時代、お寺の在り方とは、僧侶とはいっ...
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世間体でなさるものではありません

拝読させて頂きました。
大変な思いをされましたね、あなたのお気軽を心よりお察し申し上げます。
そしてお舅さんが必ず仏様に導かれて仏様の元に生まれて心より安らかになられますようにと心より仏様にお願いしてお念仏おとなえさせて頂きます。
南無阿弥陀仏なむあみだぶつ
お舅さんは必ず仏様の元に生まれてこれから心安らかに穏やかになりあなたやご家族の皆さんをいつもお見守りなさって下さいます。
どうか安心なさって下さいね。
そしてあなたも心をゆっくりと休めてくださいね。そして心を落ち着けて穏やかにお舅さんをご供養なさって下さい。
あなたの思いは必ずやお舅さんに届きますからね。

お葬式は世間体でなさるものではありません。亡くなられた方を親しいご縁のある方々が真心込めてその方感謝なさりその方をご供養して、その方を心を込めてお送りすることです。そして皆さんが仏様に心を込めてその方をお救いお導き頂きますようにとお願いなさることです。
それに尽きます。

体面でなさるものではありません。

ご縁のある方々がその方の為にお勤めするものです。

あなたはできる限り頑張ってお舅さんをご供養なさったのですから全く問題ないのですからね。

どうぞ安心なさって下さい。

あなたやご家族の皆さんがこれからもお舅さんに見守られながら皆さん仲良くお健やかに生き抜いていかれますようにと心より仏様やご先祖様やお舅さんにお願いしてお祈りさせて頂きます。

南無阿弥陀仏 至心合掌

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おきもち

Kousyo Kuuyo Azuma
脱サラして10年が経ちました。栃木県佐野市の一向寺に勤めています。(佐野ラ...
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質問者からのお礼

海老原様
ほぼ私の気持ちを代弁して頂いているみたいで、一人で泣いちゃいました。世の中に1人でも分かって頂ける方がいて嬉しかったです。ありがとうございました。
Azuma様
私、良い嫁じゃなかったんです。喧嘩もしたんです。けれど話もいっぱいしたし、不器用だけど優しい人でもありました。だから最期は心を込めて送りたかったんです。
優しいご回答ありがとうございました。
大慈様
実は大慈様が一番ごもっともな御回答だと思います。ただ私が普通に動ける人であればね。
以降、文字面だと反論してるみたいですが、決して違いますので信じて下さい。
実は私、一昨年2人の先生より「このままだと予後は良くありません」と言われました。その時、私以上に主人が動揺しました。
以降、hasunohaでお坊さんに支えて頂きながら病気より「死ねないプレッシャー」との戦いが始まりました。酔うと「死なないでほしい」と泣くこともあるんです。
主人は5月に入ったころから「親父の葬式に猫大好きは出なくて良い。自分の体を優先するように」と毎日言ってくれました。もちろん本気にしてません。
前日には訪問看護師さんにも無理しないように言われたのを知ってる筈なのに…。
私<世間体だったのねという思いが10%、あとは禅語で言えば「自分の人生の「主人公」は誰なの!」と言いたいのです。自分らしく送ってほしかったのです。
ただ「死ねないプレッシャー」からはほぼ解放されました。あとはもう1匹の猫のために生きます。恨むより、残念でした。でも心からの回答うれしかったです。

よければまだ回答お待ちしております。

皆様、ありがとうございました。締め切らせて頂きます。

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