優しさとは
最近人に優しく接することが出来ません。
昔はよく周りの人に「優しいね」と言われていましたが、
最近言われるのは「ズバッと言うね」「冷たいね」などです。
せっかくご縁があって関われてる人なのに、相手を傷付けている自分に腹が立ちます。
でも、上手な言葉が浮かばず、思っていることを伝えるとそうなってしまって、頭を抱える日々です。
伝えるべきことと留めておくべきこと、判断が出来なくなってきました。
どうしたら相手を傷つけずに言葉を伝えることができますか?
回答よろしくお願いします。
回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
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言葉選びは慎重に
お釈迦様は
「人は口の中に斧を持つ」
という言葉を残されました
人を傷つけるような言葉は、同時に自分を傷つける、だからこそ言葉を発する際には細心の注意を払いなさい、という教えです。
だけど、どんな言葉が相手を傷つけるのか、100%わかるはずがありません。
人によって物事のとらえ方、感じ方は全部違うからです。
私にとってはなんてことない言葉でも、ひょっとしたらそれは大切な友を傷つけてしまう言葉かもしれない。
そういう可能性は決して0ではありません。
だから細心の注意をはかっていても、傷つけてしまうことはある、誰にでもある。
いちいち気にしていたら生きてゆけない、そんな風に思う人も少なくないでしょうね。
もしも自分の言葉で誰かを傷つけてしまったのなら、素直に謝ろう、それしかないよ。
あなたが誠実なら、それでいいんだ。
済んでしまったことはもうやり直せません、あなたがこれからどうするか、ただそれだけですよ。
ちなみに仏教で口にしてはいけない言葉は
悪口(あっく、わるくち)両舌(りょうぜつ、両方の人に対して異なる事を言い、両者を仲たがいさせ争わせる)綺語(きご、自分を飾り立てることば)妄語(もうご、うそ)などなど。
これらの言葉を口にせず、清浄を保ちなさいと説きます。
また道元禅師の言葉に
「愛語よく回天の力を有する」
とあります。
愛のある言葉には天地をひっくり返すほどの力がある、という意味です。
傷つくことを恐れず、相手の心により添う気持ちで言葉を使いましょう。
きっとあなたの優しさを理解してくださる方はいらっしゃいますよ。