誇れる自分になりたいです
いつも相談に乗っていただき有難うございます。
私は色んな人の言動や行動を日常生活やSNSを通じて目にして「こうはなりたくないなあ」と思うことが良くあります。
例えば「今日もサボってしまった」とかいう話を見ると「こうはなりたくない」「自分はしっかりしなきゃ」と思います。
一方でそういった自分が嫌だと感じていることを自分もしていることに気づいて辛くなることがあります。
自分にも何もせず無駄な時間を過ごしてしまうことがよくあり、サボってしまう友人に対しての嫌悪感が自分にも当てはまっていることに気づき、相手に対して嫌悪感を抱いていた自分に対しても嫌になります。
自分は自分だと割り切って、なりたい自分の姿になりたいと思うのですが、どうしても嫌いな自分になってしまっているといつも感じています。
嫌いな自分になりたくないですし、もっと「これが自分だ!」と自信の持てる自分になりたいと思っています。
どうすれば誇れる自分になれるのでしょうか、アドバイス等頂けましたらよろしくお願いいたします。
回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。
すべてを完ぺきに仕上げることなど不可能です
質問を読んであれこれと考えてみたのですが・・・
あなたが自分を好きになれないのは、人と比べながら”自分”を、製造しようとしているからではないでしょうか。
偽りの自分を作ることに躍起になっているのです。
例えば、サボってしまう友達と同様に、無駄な時間を過ごしてしまうと落ち込む。
その行為が無駄かどうか、私には分かりません。
もしかすれば、有益な面も含まれているかも知れないのに。
あなたは、友達の基準で判断してしまっています。
それで、自己嫌悪に陥る。
要するに自分がしたいこともできていないのです。
なりたい自分になろうとしても、悲しいですが、あなたも私も能力以上の事はできません。
ですので、できないところはできない、と自分を認めることです。
それには、根性が必要です、不退転の心を持って挑まなければなりません。
それこそが自分との戦いです。
人から誹謗されようが、自分は自分です。
できないのだから、仕方ないじゃあないですか。
本来は恥じるところなど、どこにもないのです。
なんでもこなそうと思えば、どこかでつまづきます。
自分にできないものは、世の中たくさんありますから。
それを、無理にやってしまうと、恐ろしい劣等感に襲われ、挙句の果てに自信を失います。
自分の得意分野を伸ばし、やれることを見つけていき、自分のオリジナルを作り上げる。
それこそが、自分らしい大好きな自分ではありませんか?
見境なく立ち向かってはなりません。
引くときは引く。
これこそが、自分を好きになる秘訣だと、少なくとも私は、そう思います。
無事是貴人(ぶじこれきにん)
「無事是れ貴人、ただ造作するなかれ、ただこれ平常(びょうじょう)なれ」
これは臨済宗の祖、臨済禅師の言葉です。
意味は
「外に理想を求めるのではなく、本来の自己に立ち返ってそれを見ようとする人は貴い。あれこれとはからわず、あるがままにしていなさい」
といった感じです。
アサヒさんは自分の行動にたいして「これはいいこと」「これは悪いこと」と、分別しています。
その判断基準はおそらくこれまでの人生経験で学んだこと、「世の中の常識」的な考え方と照らし合わせてのことだと思います。
禅ではそれを「はからい」と呼びます。
臨済禅師は上の言葉にある「無事」についてこう解説しました。
「求心やむところ、すなわち無事」
つまり、悟りや仏・救いや幸福といった理想を外に求める心がやんだとき、それがすなわち無事なのだということ。
理想を外に求めることなく、内面の自分を見つめていきましょう。
よい、わるい、のはからいを捨て、外からのあらゆるものに縛られない、ありのままの自分で居られる人が貴ぶべき人すなわち「貴人」なのです。
難しい事を書いてしまいましたね、ごめんなさい。
いま、アサヒさんに言いたいことは、あまり世の中の常識と言われるものに固執せず、良いとか悪いとかの分別をつけることにこだわらないでほしいな、ということです。
世の中で言われている常識なんてものは、その人の都合によって簡単に変化します。
頑張ることがよいことで、サボることは悪いこと、本当にそうでしょうか?
ちょっと一歩ひいてみて、見つめ直すことも必要ですよ、同じ物事でも見る角度が違えば、まるで別物になることがあります。
分別やはからいを捨てることは容易ではありませんが、そこからちょっと離れてみる、という智慧があると、生き方も少し変わってくるのではと思います。
質問者からのお礼
自分は何でもできるようになろうと思うあまり、自分で自分を責めていたところがあったと思います。
自分の得意なところを伸ばして、自分のことをもっと好きになれたらと思います。
回答ありがとうございました。