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悪意により利用されることを仏教では

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有り難し有り難し 23

あの手この手で人を陥れよう騙そうとする罠が張り巡らされているこの世の中、気を付けてはいてもいつの間にか絡めとられていた、ということはまぁありますね。
利用されることが解っていても敢えて、なんてことも。

気持ちの整理としては「利用された」と自分が解釈しないのであれば、されていないのと同じとよく言われます。
とはいえ、利用する側がこの解釈を更に利用し平然としている混濁ぶりがなんともまた。

前置きが長くなりましたが、お釈迦さまは悪意により利用されたことがあったのかなと気になりました。
仏教ではこのように餌食になることをどのように説くのでしょうか。

よろしくお願いします。


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お坊さんからの回答 2件

回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。

布施行において

こんにちは。この話ですぐ思い出すのは、「舎利弗が目玉を布施した」という話です。
詳しくは説明しているサイトがあると思うのですが、要は「布施をする、というならツベコベ言わずに何でも差し出しやがれ!」というもの。舎利弗さんは自分の目玉を他人に布施し、なおそれを踏み潰されました。
そこを忍辱するか…は別の話になるのですが、最近嫌な言葉を聞きました。
Begpacker つまり物乞いしながら旅行する人たちです。タイとかでは成立しやすいのでしょうね、「困っている人がいたら助けましょう」って。
でも、外国から旅行に来て物乞いして…それをスマホで撮ってユーチューブとかにアップしてるわけです。物乞いして遊んでる。
明らかに「貧しい方から裕福な(遊んでる)方へ」の布施でしょう?
これ、日本にいる私から見ると失神するほどの事ですが、もしかしたら本人たちは幸せかも知れません。「今日、街で困ってる外国からの旅行者にお布施したんだよ」「そうかい、それは良かったね」とか。彼らからみたら、そんな「偽物乞い」は地獄落ちですから、「自ずと結果は出る」なのでしょうか…。

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有り難し
おきもち

一般大学(一般的でもないが…)から大正大学の史学コースへ。そののちお寺。坊...
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是諸仏教

拝読させて頂きました。

どんなに悪があろうとも、悪が他を利用しよとも決して長くは続きません。

悪は正しくないですからね。続かないんです。
悪は真理や正しい道に外れていますから。ですから決して残りません。

栄枯盛衰を繰り返して自分だけ生き残ろうとしても決して真理や自然の摂理には逆らえません。
平家物語の序文に
「祇園精舎の鐘の声、諸行無常の響きあり。娑羅双樹の花の色、盛者必衰の理をあらわす。おごれる人も久しからず、ただ春の夜の夢のごとし。たけき者もつひには滅びぬ、ひとへに風の前の塵に同じ。」です。

私達は仏様の慈悲や智慧や真理に比べれば本当に些細な塵のようなものでしかありません。当然悪も悪を為す悪人も些細なものでしかありません。

とはいえその悪は必ずその者に報いを生じます。必ず苦しみとなります。

であるならば人のことはさておいて、先ずはわが身のことをかえりみて己の考えや行いや生き方を見つめ直して、正しい教えや真理を信じて素直なお気持ちで生きていくことが大切かと思います。

仏教の教えは七仏通誡偈(しちぶつつうかいげ)にあります通り
「諸悪莫作(しょあくまくさ) 
 衆善奉行(しゅぜんぶぎょう) 
 自浄其意(じじょうごい) 
 是諸仏教(ぜしょぶっきょう)」
意味は
『もろもろの悪をしないようにしましょう
 あらゆる多くの善い行いをしましょう
 そして、自らの心を浄く保ちましょう
 これがもろもろの仏様のみ教えです』
つまり仏教の教えですからね

あなたがこれから善き考え行いを心掛けていかれて、素晴らしい実り多き人生を歩んでいかれます様心からお祈り申し上げます。

再度拝読させて頂きました。
あなたはきっと素晴らしいご縁に恵まれて正しい道を歩んでいかれることでしょう。
これからもどうぞよろしくお願いお願い申し上げます。合掌

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有り難し
おきもち

Kousyo Kuuyo Azuma
脱サラして10年が経ちました。栃木県佐野市の一向寺に勤めています。(佐野ラ...
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質問者からのお礼

佐藤良文さん
こんばんは。ご回答、ありがとうございます。

舎利弗さんのお話を読んでみて、菩薩道(?)の険しさに圧倒されました。

物乞い遊びはまさしく質問内容と同じですね。きっと嗤って楽しむのが彼らなりの幸せなのでしょう。
しかし施した側が満足しているかもと思うと胸が痛みます。差し出したものは自分で食べるつもりで持っていたでしょうから。
もしかしたら楽ではない生活なのかもしれませんが、偽物乞いさんより心は富で溢れていますね。


Kousyo Kuuyo Azumaさん
ご回答、ありがとうございます。

仏の教えは素晴らしいですね。
お坊さんのようにはいかなくても、私もほんの少しだけ仏教に親しみ日常に活かせたらと思っています。
実りは求めていませんが、気付いたらおまけで成っていたら、それはそれで嬉しいです。

Kousyo Kuuyo Azumaさん
追記、ありがとうございます。
全てのご縁を素晴らしいものとできるよう、今後もhasunohaの皆さんにお力添え頂けたらと思います。

「仏教全般」問答一覧

良い人・優しい人が損する理由

YouTubeのオススメに「良い人・優しい人が損する理由はこれです」みたいな動画があったので、とりあえず観てみました。その動画には「ブッダの教え」というサブタイトルが付けられていました。 優しさと思いやりが、いいように利用され苦しむ主人公の話でした。 その後、主人公が見つけた答えは、 ①「自己尊重と他者への尊重のバランス(自分自身と他人の間に健全な境界線を引く)」 ②「自分の気持ちや考えを尊重してもらえない関係は健康的ではないと理解しそのような関係とは距離を置く」 ③「支援や協力が真に価値を持つ場合にのみそれらを提供するようにする」 というものでした。 私にはとても良い話に感じましたが「我を無くす」から遠のいてるようにも見えて、この話をどこまで鵜呑みにしていいのか迷っています。 「ブッダの教え」とありますが、この動画に出てくる登場人物名や逸話をネットで検索してもそれらしいソースが見つかりませんでした。 (生きにくさを抱えた現代人向けの創作?) ここでお坊様方にお聞きしたいのは①②③は仏教的に見て、実行しても大丈夫な内容でしょうか。 またお坊様方の考えなどもお聞かせ頂けたらと思います。 よろしくお願いします。 補足です。 私は優しさ・善良さとは程遠い人間ですが、周りではよく聞く話だったので、このテーマに関心がありました。

有り難し有り難し 9
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