恋人と死別しました
先月、お付き合いしていた方を亡くしました。
彼は、家族や周りの人に結婚したい相手だと伝えていてくれて、
通夜、告別式共に参列させて頂けました。
彼が居ない世界は、寂しく、虚しく、
自分の人生をこの先どうしたら良いか
途方に暮れています。
私は医療系の仕事をしていて、日々、患者様の生活を良くしていく、それがやり甲斐にも繋がっていたのですが、
彼が亡くなって、患者様と接していて、感じてしまうのです。
どうしてこの人には彼には無かった未来があり、私の彼はなぜ亡くならねばならなかったのか。
彼に対して、医療的なアドバイスや突然死に繋がる兆候を見つけられたのでは無いか。
一緒に居たら、救命できたのでは無いか。
上記の感情に囚われて、今、患者様の前に出る事が出来なくなってしまいました。(仕事は休職させて頂けました)
この先、生きていく為に仕事をしなくてはなりません。
自分の中の醜い羨みや後悔を、どうしたら捨てされるでしょうか…?
回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。
彼の死を無駄にしない生き方を。
こんばんは。亀山純史と申します。
大切な方を突然死で亡くされたのですね。KBさんは医療系のお仕事をしているようですが、もしかしたら、今までに、患者さんの死に直面したこともあったかもしれませんね。そのような経験がなくても、人の命のはかなさを他の方よりも感じるお仕事ではあるはずです。そして、そのような人のはかなさを感じる仕事は、まさに僧侶も同様です。では、人は死すべきものであること、人の命ははかなきことを説いていても、それを身をもって経験することほど、辛いものはないことは、僧侶にしても同じことです。私も昨年の2月に、一人息子を突然死で亡くしました。私も「あのとき、息子と一緒にいていたら。」などと、後悔の念でいっぱいでした。そのため、このhasunohaへの回答もしばらくできない状態が続き、昨年の12月になって、やっと再開することが出来ました。しかし、本格的に回答が出来るようになったのは、今年の7月あたりからのことです。
大切な方を亡くした人にとって、その人の人生はその大切な方の死と共に歩んで行かなければなりません。そのとき、「大切な方を亡くした。」というのは事実であり、それを変えることは出来ません。でも、その事実をどう捉えるかは、人によってさまざまでしょう。今は、悲しさが先行し、何をするにしても涙が出てくる時期かもしれません。しかし、いつまでも泣いていたら、大切なその人も、あの世で泣いているのではないでしょうか。私は私の大切だった一人息子は、あの世でも笑顔でいてほしい、と思っています。そのためには、「いつまでも泣いていてはいけない。息子の死を無駄にしないための生き方をしていこう。それは、僧侶として、人の命のはかなさを説いていくことに他ならない。」と思うようになりました。KBさんも、いつの日か、大切な彼の死から、命のはかなさ、尊さを真に伝えることが出来る医療関係者になってくれることを願っています。そして、そのような生き方が彼の死を無駄にしないことだと思っています。
泣くだけ泣いていいんだよ
KB 様 相談ありがとうございます。
恋人との死別、哀しいことですね。
泣いていいのですよ!
「彼が居ない世界は、寂しく、虚しく、
自分の人生をこの先どうしたら良いか
途方に暮れています。」ということは誰でも起こり得る事です。
「自分の中の醜い羨みや後悔」も、哀しみの中では起こり得ることです。
泣くだけ泣いていいのですよ
哀しみはすぐに癒えないのでしょう。その時に私からのお願いは
「自分を責めないでください。」です。
途方にくれたり、羨み、後悔は起こり得る事なのです
捨てようとすると苦しくなります。捨てずに、自分を責めずに
こんな感情もあるんだなア・・・と、受け止めてください
だから、泣くだけ泣いていいのです。
そして、自分の感情を彼の写真や何かに吐露してください
自分の気持ちを思いっきり伝えてください。
肉体は見えなくても、彼に伝わりますよ!
伝えきってくださいね。
それから、今度は、彼氏のメッセージを感じてみましょう。
身体で感じてみましょう。
「泣くだけ泣いていいんだよ
ありがとう。ありがとう。
泣くだけ泣いたら、今度は笑顔見せてね!!
きっと見守っているから」
って。
このように、身体で感じるまで感じてください。
それが癒えるきっかけとなり、一歩踏み出す勇気になるでしょう。
あなたがもし、独りで、どうしても無理なら、グリーフケアという
悲嘆からの癒しを目的とした、グリーフケア専門のカウンセラーがいます。
そのようなカウンセラー(僧侶でもいい)を探して寄り添ってもらってください
人の暖かさを感じたら、哀しみが癒えて
後悔や羨みも、いつの間にか気にならなくなります。
どうか、自分を責めずにいてください。
お読みいただきありがとうございました。
一礼
質問者からのお礼
釋 孝修様
ご回答頂き、ありがとうございました。
拝見していて、また、自分の中にある
様々な感情が溢れ出て、泣いてしまいました。
自分の感情をあるがままに認めて、
今は悲しみにくれても良いのだと、
導いて下さってありがとうございます。
彼からの言葉を、一生懸命に聞いてみようと思います。
心から、笑顔で話せるように、自分を信じてみようと思います。
亀山純史さま
ご自身も、お辛い思いを経験してらしたのですね。
そんな中で、回答して下さって、ありがとうございました。
彼の死を経て、感じた事があります。
今まで患者様やそのご家族が、自身の健康やその人そのものを喪った、そこに寄り添っていたつもりでした。しかし、本当は、喪う悲しみや
絶望は深く、他人には想像し得ないものだという事です。
亀山さまが息子様を喪い、悲しみや絶望を乗り越え、僧侶というお仕事を再び続けていらっしゃる事、心から尊敬いたします。
私もいつか、亀山様のように、心強く、仕事の場に戻れるように、今は悲しみを受け止めて、
その先の自分を信じてみようと思います。