恨み 怨みについて
どうしても吐き出したいことがあって、初めてここに投稿させていただきます。
人間は、どうして恨み(怨み)という感情を持ち合わせているのでしょうか?
私は、とある人物に理不尽な事を言われて物凄く恨んでいるのですが。
恨んでも仕方がない、相手だって仕事だと頭では理解してるのに心が理解しないのです。
恨みの気持ちが沸いたらすぐ別の事を考えようとしても止められません。
なぜこのようなコントロールしにくい感情が存在するのでしょうか?
回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。
【こおりおおきにみずおおし】
”なぜこのようなコントロールしにくい感情が存在するのでしょうか?”
んー、なぜと訊かれても答えようがないです。
しかし、この制御し難く甚だ厄介な”恨み”という感情を【勝縁】に転換していく智慧が仏教です。ちなみに、この場合の「勝」は勝ち負けではなく、「優れている」という意味のほうです。
罪障功徳の体となる こおりとみずのごとくにて
こおりおおきにみずおおし さわりおおきに徳おおし『高僧和讃』
氷が大きいほど解けた時の水が多くなるように、罪や障りが多いほど後々得られる功徳もまた多いのだと親鸞さんは教えてくださいました。
だから心配いらないよ。恨みも悪いことばかりではなさそうだ。
ただし、仏道を志すならの話です。とはいえ、別に頭を剃ってお坊さんになりなさいという意味では決してありません。でも急がないと、その負の感情に色々な意味で取り殺されてしまうかもしれませんね。
因縁によってあなた自身が作っている。
こんにちは。亀山純史と申します。
仏教の考え方からすれば、このような恨み(怨み)の感情は、「自分の存在を離れては存在していない」ということでしょう。つまり、このような感情は「因縁によってあなた自身が作っている」ということです。自己への執着心がそういう感情を生み出しているのです。例えば、自分自身が持つ正義感に反することがあれば、私たちの心には、自分自身の正義感を正当化するための心がはたらくでしょう。ですから、このような感情をコントロールしようとするならば、自己への執着心を離れることだと思います。しかし、そのようなことは大変難しいですよね。しかし、最も大切なことは、そのような心に気づくことだと思っています。そのような心への気づきが、やがては仏さまとのご縁に繋がっていくことでしょう。
以上が私からの回答です。ご参考になさっていただければと思います。
我が身の程
拝読させて頂きました。
そうですね、あなたがおっしゃるように人に何かを言われたりされたりしてその人に怒りを覚えたりうらみに思ったりしてしまうことはありますよね。
私もついそう思ってしまうことはありますね。本来なら冷静に考えてその人の言っていることやなさっていることは正しいことなのに自分にとって嫌なことや苦しいことになるとつい自分の感情が先行してしまうものですね。
常日頃から平常心を保ってものごとを等しく受け止めていこう、平等に対応していこうとしてもなかなか難しいのがやはり人間なのかと思います。
ですから先ずはそのような自分であること生身の人間で自分の感情もある我が身であることを受け入れることも大切なことかと思います。
私達人間には貪りや怒りや愚かさが誰の心の底にもあるものです。それは我が身可愛さが常に優先してあるからです。
人よりよく生きたい楽をしたいと思う心の向かい合わせに何で私はこんな目に合わなければならないのか、何であの人ばかり得しているのか、という思いがどんどんうずまいていきます。
そんな時にほんの少しそのような愚かな我が身の心を振り返ってみることができるならばその貪りや怒りや愚かさは小さくなっていきます。うらみやねたみやそねみも少しずつ小さくなっていくのではないでしょうか。
私達はまだまだ未熟なものです。とても仏様のように全てを平等に見ることはできません。とはいえそのように少しずつ少しずつ等しく見ることができるようにと心がけていくことはできるかと思います。
私もそうですがこれから共に我が身のことを見つめ直しながら真摯な姿勢で人やものごとにお向き合いなさりご精進なさって頂きたいと思います。
どうかこれから共に頑張りましょうね。
あなたがこれからの未来を心穏やかに皆さんと仲良く充実した毎日を過ごしていかれますようにと切にお祈り申し上げます。
質問者からのお礼
とても素晴らしい回答をありがとうございました。
「こおりおおきにみずおおし」とても気に入りました。自分の中の怒りや恨みなどを功徳に変えられるよう日々努力します。
そして、我が身を振り替える。確かに人間は、基本的に自分勝手だから、相手がこうしてくれなきゃおかしいと言ったり期待して、それが違って恨むのは、わがままだったかもしれません。
これを機会に、しっかり自分を見つめ直してみようと思います。
最後に、私の疑問に答えてくれたお坊様達のご縁に感謝いたします。