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生きること

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ご質問させて頂きます。

人生の半ばで、とても辛い時期があり、そこで壁を乗り越えることができず、

「逃げ」を選択しました。

頑張れば乗り越えられた壁を、ありとあらゆる外部の責任にして、自分は子供のように自分勝手に生きてきました。

生きることが怖く、その怖さから逃げています。その為、今、つけが回ってきているような気がします。

会社を休職し、引きこもりのような生活を送っていますが、貯金もつき、絶望しています。

生きたいという強い気持ちが湧き上がることがあれば、死にたいという気持ちが強く湧き上がることもあります。

現在は、何かしなければいけない自分と、あらゆる義務から逃げたい自分との間で葛藤しております。

どうしたら、力強く、また人と共に社会で生きていける人間に変わることができるでしょうか。


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お坊さんからの回答 1件

回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。

発菩提心~このままじゃいけないという気持ち

ご相談拝読しました。過去を引きずっていらっしゃるのですね。

厳しい事を申せば、その時は頑張れば乗り越えられた壁を前にして頑張れなかったのが事実でしょう。

「頑張れたはず」という架空の自分を立てて、その架空の自分と過去あるいは今の現実の自分を比べて評価して苦しんではいないでしょうか?

過去を含めて自分の現実を引き受けましょう。認めましょう。許しましょう。

あなたは過去のその時において頑張れなかったのではなく、その時最大限の頑張りをして、それでも逃げるしかできなかったあなただったのではないですか。

その時のあなたはもう変えることはできません。でも今・これからは違います。

また同じようにするのですか?「逃げ」と評価するような態度を選択してしまうのですか?
あなたが今これから選択する態度によって、過去の事実はかわらなくとも過去のとらえ方は変わり得ます。過去の失敗を活かす今の態度選択が過去を有意義な糧に変えていくのです。

生きたい気持ちも、死にたい気持ちもあなた自身ではありません。気持ちは気持ち。いろんな影響から勝手に湧き上がってくるものです。だからどんな気持ちも否定したり排除する必要はありません。
しかしその気持ちを受けての態度選択は重要です。あなたが実際に何を為し、何を語り、何を思うかという態度選択はその後の気持ちの起こり方にもに影響するからです。

このままではいけない

との思いをお持ちなのでしょう。その気持ちを菩提心と言います。大事にしましょう。

なるようになる、なるようにしかならない、でも私はこのままではいたくない。

ではどうするか?

道はあなたが歩まないと開けてきません。あなたが一歩を踏み出すならば、様々な伴走者や応援者としてしての他者の存在も見出されてきます。

応援しております。

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有り難し
おきもち

はじめまして。北海道の片田舎の農村のお寺で住職をしております。 人生...
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質問者からのお礼

吉武文法 様

ご回答頂き誠に有難うございます。
仰せの通り、過去の自分と現在の自分を比べて劣等感と戦っておりました。
もう一度、逃げを選択しない為にも、吉武様のアドバイスをしっかりと受け止めて、過去を糧にしていきます。

また、一歩踏み出せば道ができて伴走者や応援者が現れてくれるということに希望を見出せました。
有難うございます。

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