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我を通すと気分が悪く、譲ってばかりだとストレスが溜まります

回答数回答 2
有り難し有り難し 28

仕事でもプライベートでも夫婦関係でもそうなのですが、相手が「こうしたい」と言ったり、明言しなくても「こうなればいいな」という空気を出していると、ついつい相手の気持ちを優先してしまいます。

たまには自分の意見を通しちゃおう、と思って、相手が言葉を飲み込んで不満そうにしているのを見て見ぬふりをしたりすると、自分の意見が通ってもすごく気分が悪くなります。
私は「いい人でいたい」気持ちが強く、それにそぐわない行動をしてしまうことが気分の悪さにつながっているのだと思います。

かと言って、相手がこうしたいだろうな〜と思っていることを想像して「こうする?」と言うと、「え?いいの?ほんとにごめんね〜〜、いつかお礼するね!」と相手の要望通りに物事を進めることになってしまい、それはそれでストレスです。
なんだか、いつも損な役回りだなぁと思ってしまっています。

我を通せば気分が悪く、相手に譲ってもストレスが溜まってしまう、というこの状況はどういう心構えで乗り越えたらよいでしょうか。


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お坊さんからの回答 2件

回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。

相手を思いやりながら自分を出していきましょう!

質問読ませていただきました。

いい人でいたいという気持ち、決して不自然な事ではありませんよ。誰だって嫌われるのはイヤなものです。

自分の意見を通しちゃって後味が悪いときは、後味が悪くならないようにしっかり話をしてみて下さい。「私はこうしたいんだけど、あなたはどう思う??」という感じで。
お互いに納得できる妥協点に達する事が出来れば、まあやさんも相手も納得できるのではないでしょうか。

生きていく上では、自分の気持ちを相手に伝えなければいけない場面もたくさんあります。いい人でいたいがために必要以上に自分を押し殺してしまっては、いつかその重圧に押しつぶされてしまいますよ。
そして、自分の気持ちや意見を伝えるということ自体は、押しつけではありません。自分を相手に知ってもらうために必要な事です。だって伝えなければ、自分が何を思っているかなんて伝わりませんし、自分の事を知ってもらう機会がどんどん減っていくのですから。ですので、大切な相手であるほど、自分の気持ちや意見を伝える事が大切なんですよ。
ただし、その方法が強引すぎると押しつけになります。相手と落ち着いてしっかり話し合えれば、それはお互いの理解度を深めてより仲良くなるための方法となります。

また、相手の思いを汲み取ってあげれるというのは素敵な事ですよ。そんなまあやさんは、周りの人をきっと幸せにしてあげれているのです。
仏教でも、自分のためだけでなく、相手を思う慈悲心を持ち、それを実践する事はとても素晴らしい事である、と説かれています。自分の行動に自信を持ってみて下さいね!
ただし、あまり気を回しすぎて、「便利な人」になってしまわないように、ほどほどにしておくのが自分のためにも相手のためにもいいでしょう。

問題ない範囲で相手の気持ちを汲み取ってあげ、必要な場面ではきっちり自分の意見や気持ちを伝えて相手と話し合う。このバランスをとれれば、きっと周りの方ともっと仲が深まり、さらに素敵なまあやさんの周りにたくさん人が集まってきますよ!

何か参考にしていただければ、ありがたく思います。

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欲・怒り・怠け・プライド、慈悲

欲・怒り・怠け・プライド等の煩悩が起動しているのだと、自分の煩悩をスキャンしてみましょう。
たとえば、お互いの主張を丁寧に話しあって納得しあえる妥協点をみつけられる場合もあります。
しかし、私達には「怠け」の煩悩があるので、毎回毎回丁寧に交渉したくないので、手っ取り早く2択(自分の案か相手の案か)で決めたくなります。
相手も自分も気付いていない別の案があるかもしれないのに。
それで、怠けの煩悩から、手っ取り早く選択したんだから、その結果に愚痴を言わずに納得すればよいのに、
私達にはプライドの煩悩や怒りの煩悩があるので、スッキリしないのです。
また、欲の煩悩(快楽や悦楽に酔う)もあるので、言ってはいけないことを言ってしまう(言っている瞬間は気持ち良くて冷静さを失っている)場合もあります。
適当なおべんちゃらでその場をしのいでしまうのも、良い人ぶってる瞬間が気持ち良いという欲の煩悩の場合もあります。
政治家の失言なんかも、その場ではギャラリーにウケるギャグとして気持ち良いので、欲の煩悩で口がすべってしまったりするのでしょう。しかし、その言葉が外部に漏れると失言になっちゃう。
で、あとから後悔(過去への怒り)が沸いてしまったり。
まあ、人間なんて欲・怒り・怠け・プライドに右往左往しているバカな動物だと思って、自分と他人の愚かさを「可愛いもんだ」と慈悲の目で見てやりましょう。

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