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過去の失敗を謝りたい

回答数回答 1
有り難し有り難し 18

初めて相談させていただきます。
私は最近、数年前の自分のふとした発言がきっかけである人を傷つけてしまったのではないかと考えるようになり、毎日そのことばかり考えるようになりました。

当時、その会話をした時は、少し疑問に思うこともあったのですが、特に影響はないだろうと深く考えもせず、調べもせずそのままにしていて、数年が経ってしまいました。 ですが今になって、私の発言のせいで、その時その方の望まない行動を取らせてしまったのではないか、もしそうなら凄く悪いことをしてしまった、と後悔の気持ちがどんどん湧いてくるようになりました。その方とは最近はお会いしていませんが、なぜかふと今その時のことを思い出して、何をしていてもそのことばかり考えてしまいます。

やはり私のせいで、その人の今の状態を作ってしまったのならば、できることなら謝りたいと思います。
しかし時間がたってしまったことと、その方とお会いしなくなったことで、なんと言って切り出せばいいのか悩んでいます。そのことに関わらせることになった別の人にも相談してみようかとも思うのですが、なんで今?と言われそうで、怖くて話す事が出来ません。
このままではいけない、とは思うのですが、怖さが先に立ってしまい次の行動を決める事が出来ないでいます。
きっと誰にも話さなくても、自分はこのまま苦しい気持ちを持ち続けるのかもしれないとも思うのです。

本当は関った人たちに話をしたいのですが、怖くて逡巡している時にこちらをみつけたので、悩みを聞いていただきたくて投稿しました。
何かアドバイスを頂けると嬉しく思います。


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お坊さんからの回答 1件

回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。

きっかけは転換の大切な機縁です。

拝読させていただきました。

「発言」
私たち真言宗では三密といいまして、人は「身・口・意」から、対人に善悪の影響を与えることがあるとも説きます。

そのときに、今は戻ることは出来ず、時間経過とともに人は成長していく中で、過去の過ちに気付くことも多いです。成長したからこそ気付いたかも知れません。

キッカケを作ってしまった。
発言で相手の人生に影響を与えてしまった。
などなど、色々と数知れぬことが振り返れば誰にしも多少なりともあるものです。

しかし、最後に決めるのは自身の意思で運命は変化していきます。

わたしたち人間は生れながらにして、人と接しながら生きることは、必ずといっていいほど、迷惑をかけるものです。だからこそ、あの時こうしてあげれなかったから、次は誰かに優しくしてあげるバトンを渡し続けていくことが、報恩感謝なのです。

時間経過した今、謝られて嬉しい気持ちにもなるとも思います。しかし「今更」と思うこともあるでしょう。

過去の後悔で、今の人生が前進の妨げになっているのであれば、双方のことを考えれば、手紙で思いを伝えることが、適切であると思います。

懺悔や後悔を背負っている人は多いものです。悔しい思いや悲しい思いなども同じように。その自身が背負う重たい過去の荷物は、自身への慈しみへと変化しているのです。

仏教では一番大切にしていることは、「慈悲」です。
今、いま さんは慈悲の心が発心し相手を思う気持ちが高まっています。

善は急げとありますが、この有名な言葉もお釈迦さまのお言葉です。

しかし、人生とは不思議なもので、人の幸せは他人が思うことではなく、その人自身が今これでよかったの。このことで世の中の見え方、考え方などにも変化が生じ、今は幸せだと思っているかも知れません。

謝罪をすることで、相手にも嫌な気持ちを思い出させてしまうケースもあります。
慎重に慎重に。

よき方向へと向かい、邁進の人生の到来を心よりご祈念いたしております。

合掌

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質問者からのお礼

ご返信ありがとうございます。
誰にも話せずずっと緊張していたのですが、読んでいただいたことと、心のこもったご返信をいただいたことで、何かが少し柔らかく、暖かくなった気がして、気持ちが落ち着きました。本当にありがとうございます 。 すみません、うまい言葉が見つかりません。

また、手紙という手段も思いつかなかったので、まずは自分の気持ちを落ち着かせるためにも文章にしてしてみようと思いました。自分の気持ちの押し付けだけにならないように、気をつけたいと思います。

この度は本当にありがとうございました、一人で悶々と考えていたので、行き詰まって苦しかったのですが、まずはできるところから始めてみたいと思います。

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