うそをつく子に善悪を教えたい
8歳の息子についてです。次男です。
小さい頃から、「ごんぎつね」が生まれ変わって私から生まれたような子だと思って愛してきました。浅はかで、思い付きで行動し、叱られるまではそれが悪いことかどうかもわかっていないような子です。でも、ごんぎつねが「人間に生まれてよかった、楽しい」と心から喜びながら世界に触れているような子で、やっぱりすごくかわいいです。
でも、最近、家族の貯金箱を缶切りで開けて中身をとったり、友達やそのお兄ちゃんたちのおもちゃやカードのお古を大量にもらってきて親に言わず隠したり、私の仕事中に習い事の水泳をさぼって、乾いている水着を洗濯機に入れてごまかそうとしたり、この子は善悪の基準が未だにあいまいなのではと思うことが増えてきました。
先日、自分の子が「罪を犯しそうな予感がするから」と殺してしまった親のニュースがありました。それはおかしいと思いつつ、私も今、「わが子が人に迷惑をかけるようになったらどうしよう、それは私が働いているから?見張ってないから?今のうちになんとかしないといけないのか」などと悩みます。のび太のお母さん程度におしりをぶったこともあります。それ以上どうしていいかわからず、「地獄」の絵本のYouTubeでの怖い朗読を暗い部屋で聞かせたりしました。
しつけに悩むのは親だから当然と思いますが、問題は、「しつけ」なのか「私が単に逆上している」なのか自分でもわからなくなるほど怒りにとらわれる瞬間があることです。
でかい貯金箱が缶切りで開けられて空で転がっていたり、許可もしてないのにお菓子がすべて食べられてごみだけ散らかっていたり、行ったと思っていた習い事先から「〇〇くんは今日スクールに来ませんでしたが?」という確認の電話がきて対応した直後などがそうです。
今の私のやきもきは、次男に伝わらない、私にとっても毒でしかない、よくないものなのかもと、自分を疑いながら悩む日々です。
回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。
❝子供叱るな来た道じゃ 年寄り笑うな往く道ぞ❞
〈「地獄」の絵本のYouTubeでの怖い朗読を暗い部屋で聞かせたりしました〉・・・少し遅いです。せめて幼稚園までに・・・(笑)。でも、少しは「心に残る」でしょう・・・。
ちなみに、小学校低学年は、いわゆる「第一次反抗期」と言って、「自我の芽生え」の時期です。つまり、自己主張が強くなり、嘘をついたり・親の云う事を聞かなかったり・他人の物を取って自分の欲望を見たそうetc、親がハラハラドキドキする時です。あなたのお子さんもそんな時期でしょう。
〈問題は、「しつけ」なのか「私が単に逆上している」なのか自分でもわからなくなるほど怒りにとらわれる瞬間〉・・・確かに、「しつけ」なのか「虐待」なのか・・・自分でもよく分からない時がありますね・・・。その2つの違いは、親がどれだけ「冷静」かどうか・・・という事です。なお、『親』という字は「木」の上に「立」って、少し離れて「見」る、と書きます。ご参考までに・・・(笑)。
昔の人は、❝子供は3歳までに、一生分の「親孝行」をしてしまう❞と言っていました。それ位「可愛い」という事でしょう。ですから「しつけ」は4歳から、という事です。
ちなみに、小生は、子供が悪さをしたり・言う事を聞かなかった時「そうか、もう親孝行済んどるんや。なら、まぁ、いいか」と思いました。そうすると「冷静」になり、本当に「叱らなければならない」と思ったのは3回に1遍くらいでした・・・(笑)。
しかし、それでも(冷静に判断しても)「これはダメだ」という事は、チャンと言うように心がけました。
あなたも、腹が立った時「そうか、もう親孝行済んどるんや。なら、まぁ、いいか」って、つぶやいて下さい・・・(笑)。
最後に❝子供叱るな来た道じゃ 年寄り笑うな往く道ぞ❞・・・これも昔から言われた言葉です。よく味わって下さい。合掌
本当のことを言える雰囲気に
のび太くんが0点のテストを隠すのは、ママに怒られるのが怖いからですよね。
お子さんを厳しくしつけるのも大事ですが、怒られるのが怖い場合に嘘をつきたくなるかもしれません。
本当のことを安心して言える雰囲気も大事ではないでしょうか。
勝手にお金やお菓子を盗むのも、
「欲しい」と正直に言える雰囲気ではないのかも。
欲しいものを全て与えるわけにはいきませんが、少なくとも「欲しい」という権利はあります。
「欲しい」と言っただけで怒られるような環境は避けた方がよいかも。
質問者からのお礼
ご回答ありがとうございます。
大塚 芳明様
「なんでこんなこともわからないの?」という文法、思考回路で子どもを見てはいけないなあと反省します。「わかっていながらやっている、事実と違うことを口にして苦しいのは子どもなのかも」ということを考えて声をかけることも大事だと思いました。
親の顔色や事情より、自分自身の気持ちを優先するところまで発達しているから、逆に言うと「隠し事やうそがつけるほどには成長した」とも言えるのですよね。そこにある小さな罪悪感を乱暴でなく扱って、教えていければと思います。
ありがとうございました。
願誉浄史様
回答を読んで、はっとしました。「怒られることだ」という予測があるから親に言えないというところです。
善悪の区別がついていて葛藤しているからうそや隠し事をするのだということをふまえて、もう一度わが子を見たときに、かける言葉もちがってくるのかと思います。次男はものを隠したりするとき、「もうモノにあふれた生活なのにまだ欲しい、隠したい」というところまでわかっているし、おやつを勝手に食べるときは、「このおやつはほかの人のものかもしない」ということを考えないから、うそもついていないしゴミも捨てていない(ばれてもいいという思い)というふうに、本人の心理を丁寧にたどることで、頭ごなしに叱るということもなくなるのかなと思います。
ありがとうございました。