障害、病気の受け止め方
夫のことでご相談です。
夫は子供の時から生きづらさを感じていました。大人になって発達障害と診断され、納得した一方、受け入れられない気持ちもあったようです。
夫は昨年、帯状疱疹になり、それ以降体調不良が続いていました。病院には通っていましたが、原因が分からない状態でした。
今年に入り、難病指定されている膠原病の疑いがあるとされ、専門の外来を受診しました。結果は膠原病の症状はあるものの今のところ確定はされず、
経過観察で数ヶ月に一度くらいで受診して下さいとのことでした。
ただ夫は発達障害の特性で、感覚の過敏、神経症があり、「経過観察」の状態が耐えられません。
膠原病は様々な症状が出る上、完治はしない病気なので、あの症状もこの症状も膠原病かもしれない、症状が進んでいるかもしれないという不安や恐怖で気持ちが押しつぶされそうになっています。
夫自ら色々と調べ、その情報で不安になっているところもあるとは思いますが。
発達障害である上に難病を発症するなんて、自分はなぜこんな運命なのか、不安、苛立ち、恐怖、様々な感情で病気の治療以前に心が壊れてしまいそうです。
夫はこのような状況をどのような心持ちで受け止めて、過ごして行ったら良いのでしょうか?
回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
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問題の根本へのアプローチから
ともぞうさま
発達障害と膠原病、一見、全く違う分野となりますが、実は要因が同じである場合もあり得ると、あくまでも拙私見ではございますが考えております。
発達障害や膠原病には、遺伝的要因が絡んでいることがあり、特に、遺伝子多型・塩基配列の個体差によることが関係している場合があります。
もちろん、遺伝子多型・塩基配列の個体差は、人間であれば個々人がそれぞれにおいて必ず抱えていることであります。それが身体能力や性格等の違いとなっており、当たり前のことになります。
しかし、その差においては、病気になる、ならないということに係わるリスクも抱えてあり、加齢や環境等の変化と共にその遺伝子多型・塩基配列の個体差の問題が回避できなくなって、やがて病気を発症してしまうということもあるのであります。
もちろん、遺伝的問題だから治らない、何もできないということではありません。現代医療における適切な治療、投薬等にて、その問題を回避して正常に身体の機能を保つこともでき得るからであります。
では、一体、何が原因としてそのリスクを抱えてしまっているのかは、複合的要因が絡んでいることが多く、これだとしての特定は難しいものの、遺伝子多型検査によって、ある程度は推測して、対処できることもありうるところとなっています。
その結果、投薬や食生活、生活習慣の改善等によってリスクを退け、病気(発達障害・膠原病)を治す方向へと向かわせることも十分に可能となるのであります。
対症療法では、どうしても出てきた問題をその都度その都度に解決することに重きを置くことになりますが、そうではなく、元々の問題の根本にアプローチすることによる治療もあり得るのだとして、諦めずに取り組まれることをお薦め申し上げたいと存じます。
川口英俊 合掌
質問者からのお礼
お返事ありがとうございました。
お言葉通り、あきらめずに治療に取り組んでいきたいと思います。