hasunoha お坊さんが必ず答えてくれるお悩み相談サイト

お坊さんに質問する
メニュー
メニューを閉じる

息子に言うべきか?

回答数回答 1
有り難し有り難し 12

先日質問したものです。19歳の息子が喧嘩で同級生を殴り、怪我はなかったものの眼鏡代を弁償しました。その際学校の先生が、協議和解の場を設けて下さり、息子は相手に誠実に謝り、眼鏡代を払ったらしいのですが、相手が許してくれず、結局協議和解は失敗に終わったようです。後日息子に聞いたら、謝ったのに許してくれなかった、だからこちらも相手を許せないと言っていました。わたしは、そんなことでは仲直り出来ないし、やはり殴った息子の方が悪いと思うので、相手を許せないなんて、思わない方がいいと思い、息子に言いたいのですが、主人は、そういうのは見守っておけばいい、また説教して、息子の心に印象的に相手に対する気持ちが、蘇るだけだから、息子の心を正したりしなくていいと言います。正直迷っています。何かアドバイスがありましたら、どうぞよろしくお願いします。


この問答を娑婆にも伝える
facebookTwitterLine

お坊さんからの回答 1件

回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。

誰もがわが子がかわいい だから その欲を捨てる

罪は純粋な罪です。
相手に許しをために詫びるのではないと思いませんか。
あなたに嫌なことをしている相手が謝ってきたとします。
こちらが、それでは許したくないと思って、許しませんと言ったら相手が「こっちが謝ってるのに何で許してくれねぇんだよ!」と言い始めたらなんだこいつ?と思いませんか。
本当に詫びるというのは赦してもらうためではないということです。
大人のエゴや体面を重んじるようになったら素直なお詫びではありません。
土地が悪いとかではなく、詫びるべきを詫びる。
その後何かを相手が要求してきたらそれはそれで別問題。
それは別として詫びるべきを詫びるだけでよいのです。
その徹底がないままに、大人の条件付けや体面を重んじるようになっては真の謝罪にはなりません。許してくれないのには理由があるはずです。
あまり親が関わりすぎるのではなく、子供に封建付無しの本当のコミュニケーションをさせてあげることです。
あくまで個人と個人の問題。
政治をからめるような打算的なことを捨てて本当に謝罪してみる。
それでも何か違うのであれば、それは相手に別の意図があるということ。
それに至った背景に問題があるのでしょう。

{{count}}
有り難し
おきもち

お悩み相談08020659278
今月の法話 文殊の剣 ❝己がそのものを観ていながらそこに余計な色や思いをつけたさぬその己の様子を「こそ」見届けてみてください。❞(本文より) 「大丈夫、慧の剣を取る。」 大いなる菩薩や老師は智慧の剣を取って、人の迷いの見解を断ち切り真実の姿をみせてくださいます。 智慧の剣とは人間の自我、我見の無いこころからなる、無垢で清らかなる「事実の様子」「本来の様相」を見極める力ともいえましょう。 それこそが智慧の剣なのです。 文殊とは自己を鎮め得た者の姿。 人間の内なる思慮分別の猛獣を修め得て、その上に鎮座する姿。 事実を事実のとおりに見るということは、余分なものがないということです。 そこに現れる余分な見解というものを断ち切った姿。 そもそも、もともと一切の事象、事実というものには余分なものはありません。 とは言えども、それでも人は人の習癖・習慣的に物事に思いをつけたす。 いまや「写真で一言」という要らぬ添え物をするバラエティ文化もあるぐらいですから、ものを本当にそのままに受け取るということをしない。 文殊様の持つ剣、智慧の剣というものは、そういう人間の考えを断ち切る働きを象徴したものです。 その文殊の剣とはなにか? お見せしましょう。 いま、そこで、みているもの、きこえていること。 たとえ文字文言を観るにしても、そのものとして映し出されているという姿がありましょう。 文字として見えているだけで意味を持たせてもいない、読み取ってもいないままの、ただの文字の羅列のような景色としてみている時には、文字であっても意味が生じません。 本当にみるということはそこに安住しています。他方に向かわない。蛇足ごとが起こらない。 見届けるという言葉の方が適しているかもしれませんね。 ❝己がそのものを観ていながらそこに余計な色や思いをつけたさぬその己の様子を「こそ」見届けてみてください。❞それはものの方を見るというよりはそれを見ている己を見つめる姿ともいえましょう。 そういうご自身のハタラキ・功徳に気づく眼を持つことです。 あなたの手にはすでに文殊の剣がありますよ。用いることがないのはもったいないことですね。

質問者からのお礼

厳しいご意見ありがとうございます。親がかかわらず、子ども同士の付き合いをさせるべきとの、ご意見に、なるほどと目が覚める思いがしました。息子のことを見守って行きたいと思います。アドバイスありがとうございました。

温かい気持ちになるお坊さん説法まとめ