hasunoha お坊さんが必ず答えてくれるお悩み相談サイト

お坊さんに質問する
メニュー
メニューを閉じる

洞察力が強くて相手を傷つけてしまった。

回答数回答 1
有り難し有り難し 15

昔から哲学や心理学、占いの本を読むのが好きでそのせいか他人が思っていることへの洞察力が強すぎて困っています。

先日、自分が好きな女性が自分にだけ声のトーンを高くして猫をかぶる振る舞いをしてきたので、多分自分に好意があると察してそのことをSNSのメッセンジャーを通して彼女に伝えたら、その次に会った時に彼女の機嫌が悪かったのです。
彼女に対しては自分の本音に正直に接したつもりだったのですが、「猫かぶっている」という言葉に何らかのトラウマかコンプレックスがあったのか機嫌が直りません。

洞察力が強い上に率直に人にものを伝えるので、そういう言動に慣れていない人を戸惑わせているのかもしれません。

彼女にはとりあえずSNSのメッセンジャーを通して謝ったのですが。

彼女の機嫌を直すいい方法があればご教示いただければ幸いです。


この問答を娑婆にも伝える
facebookTwitterLine

お坊さんからの回答 1件

回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。

本当に大切なのは、相手か自分のプライドか

拝見いたしました。

仲直りの方法は、謝罪と誠意ある行動で信用を回復するほかありません。
そこで趣旨とは離れますが、喝を入れさせていただきます。

洞察力が鋭く、他人の本音が見えることは素晴らしい能力だと思います。
しかし、それが正しいかどうかはわかりません。
あなたにもわかりませんし、当の本人にもわかりません。
無意識的に行なっているが、それに適当な理由をくっつけているかもしれないからです。
ここらへんはアドラーを知っていればご存知でしょう。

問題は、伝える方法です。
猫をかぶっていたとして、それを伝えることは当人のメリットになり得るでしょうか。
直したらメリットになると思っていたのであれば、伝え方は変わってきたはずです。
もし猫を被っていなかったらどうでしょうか。
言わずもがなですが、心は傷つくでしょう。
核心的で隠していると思うのであれば、そして相手を本当に大切に思うのであれば、行動は変わってくるのではないかと思うのです。

あなたが聡明なことはわかります。
ただ、それを示すために他人を傷つけないようになさってください。
洞察力で見抜いた上で、当人が幸せになるための方法を探る。
それがお互いにWin-Winなのではないでしょうか。

追記1:
お礼のコメントありがとうございます。
私も傷を覚悟で生きるべきだと思っています。
負った傷の数だけ他人の傷も理解できるので、寄り添う存在であるお坊さんこそたくさんの傷を肌感覚で理解するべきでしょう。
しかしそれは自分の理屈や価値観です。
間違っても他人に押し付けはしません。
人間的魅力を深めるために自分が傷を負う覚悟を持つ、わかります。
しかし彼女さんは、同じ価値観を持っているのでしょうか。
もし持っているとしても、自分が傷を負う過程で相手を傷つけるのが善かどうかも、相手の価値観によりけりです。
怒ってるところを見ると、本音で傷ついて成長した、と彼女さんは(まだ)思えていないはずです。
本音で生きていくことは心も楽ですし様々な面で良いことだと思います。
ですので、成長したなぁと彼女さんに気付かせる言葉がけ、もしくはお互いの価値観をすり合わせることが必要な気がします。
なんにせよ、より親密な関係に発展することをお祈りしています。

追記2:
トラウマを思い出させてしまい申し訳ありませんでした。
ご多幸がありますように。

{{count}}
有り難し
おきもち

質問者からのお礼

回答ありがとうございます。
恋愛において人を傷つけたり自分が傷ついたりすることは本音を隠していなければよくあることですが、少し直接的すぎたのかもしれません。

彼女に対して猫をかぶることを直してほしいとか、そういう意図はなく「好きになったら多少は猫をかぶるようなこともあるよね~」みたいなフランクな感じで伝えたつもりですが、それでも言葉の使い方に配慮がなかったのかもしれません。

まあ、また彼女との仲を修復できる機会はいくらでもあるし、今まで私の方も彼女に対してかっこいい部分しか見せてなくて本音をあまり言って来なかったので、傷は負うかもしれないけれども本音を言い合える段階に進んでいくのかな、と前向きに捉えています。

人は傷つくことを恐れては何もできないと思うので。

そもそも、全く人が傷つかない世界は極楽浄土で現世ではなく、袖すりあうも他生の縁ではありませんが生きていく上で他者との摩擦は不可避だと思います。

それを覚悟して傷を負うことを覚悟して生きた方が誰も傷つかないでいい世界のような綺麗事の中で生きるよりもより人として深く生きることができると思います。

様々な文学や芸術は、誰も傷つかない綺麗事の世界からは生まれないような気がしますが。

回答ありがとうございます。

もちろん彼女の価値観を大切にすべきです。
しかしそれも、もちろん確固たる自分軸があってのことだし、他人への配慮は必要なのですが他人の価値観に振り回されてはいけないのかもしれないしそれは自分にも当てはまるのかもしれません。

意図的ではなかったのかもしれないのですが、彼女を振り回すような心の動きがあったのかもな...とは思います。
どこまで私の誠意が彼女に伝わるかは分かりませんが、やり直しは効くと思います。

今の彼女ではないのですが、以前付き合った女性との間では心が裸になれなかったというか、気を使いすぎて本音を出せずに違う男性に寝取られた過去があります。
そのトラウマがあって、新しい彼女にはできるだけ本音を包み隠さず伝えていきたい、と意気込んで空回りしちゃったのかもしれません。違う女性なのに。

まあ、でも、大丈夫なような気はします。以後気をつけます。

温かい気持ちになるお坊さん説法まとめ