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宗教を信仰するのが嫌です

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私の家族は宗教を信仰しています。
でも家族のなかで私だけは宗教を信じておらず、信仰したくありません。
悪いものではないのは分かるのですが、強制するものではないし、私は信仰するのが向いていないなと思います。
正直信仰することがストレスでしかないです。

私が信仰したくない、という事を伝えたうえでも家族はお祈りをしよう、一緒にお寺に行こう、と言ってきて、信仰することを強制させられます。
(家族は優しいので、怒ったり責めたりはしてこないし、やんわり優しく言ってくれますが)

今は半年に1回お寺に行くか行かないか、1ヶ月に1回お祈りするかしないかという感じで、とても中途半端に信仰を続けている状態です。
(これでいいのかと家族に聞くと、まったく信仰しない状態になるよりは中途半端でも信仰した方がいいと言っていました)

いつまで信仰を続けていくつもりなのか家族に聞いてみると、これからもずっと信仰を続けるつもり、と言っていました。
今私は高校生なのですが、将来大人になってもずっと宗教と付き合っていかなければいけないこの状態が続くと思うとしんどさしかなく、この状態から抜け出したいです。
これは宗教を信じていない私がいけないのでしょうか??
また、どうしたら家族が信仰しろ、と言ってくるのをやめさせられ、私は信仰しないでいいようになれると思いますか??

文章力がなく分かりにくい文章ですいません。
回答いただければ嬉しいです。


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お坊さんからの回答 1件

回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。

あなたがいけないことなんてありません

ご相談拝読しました。正直に話してくれてありがとうございます。

結論から言うと、あなたの「宗教を信仰するのが嫌です」という感覚は間違いではないし、実際にそうしてよいのです。

なぜならばこの国では「信教の自由」が保障されているからです。

日本国憲法第20条
「信教の自由は、何人に対してもこれを保障する。いかなる宗教団体も、国から特権を受け、又は政治上の権力を行使してはならない。
何人も、宗教上の行為、祝典、儀式又は行事に参加することを強制されない。
国及びその機関は、宗教教育その他いかなる宗教的活動もしてはならない。」

なので家族といえどもあなたに信仰を強制できません。してはいけないのです。
そして同時に、あなたは家族が信仰することを否定もできません。家族は家族、あなたはあなたです。

私個人の考えとしては、私もお坊さんですからもちろん宗教は人にとってなくてはならないものであると思っています。なのでご家族がご自身の信仰を大切に思い、それをあなたにも願う気持ちはわかります。

でもあなたは意志を強く持って、「私の信仰は私が決める」と明確に線引きをしましょう。それこそがいつか本当の信仰につながるものであるかもしれないからです。
たとえ与えられた信仰でも、最後はどこかで「私はこの道を行く」と能動的な選択を経るのが信仰です。なのであなたが今感じている違和感を大切にし、このままご家族の信仰に飲み込まれないことは実は大事なことなのです。

まだ若いあなたはもっと広い世界を見たいでしょうし、自分の力で何でも頑張ってみたいと思うでしょう。
でもいつか自分一人ではどうにもならないという壁にぶつかると思います。一番のそれは「死」です。
そうした壁に触れた時に、あなたがはじめて主体的に信仰を必要とするのかもしれません。

真の信仰はあるかないかもわからないものを闇雲に「信じなさい」と人を眠らせていくようなものでなく、「これが私の本当の姿だったのだ」と私の事実に目覚めさせていくものです。

もしも、あなたが求められる信仰が「信じることでいい事がある」とか、「信じないと悪い事がある」とかいうようなものならば「何かおかしいぞ?」という感覚をこそ信じてください。

この件で家族と喧嘩せずとも、あなたの中できちんと線引きができていれば良いのかなと感じます。
不安があればいつでもご相談ください。

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はじめまして。北海道の片田舎の農村のお寺で住職をしております。 人生...
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