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高校時代の後悔

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昔の話になりますが、高校受験の際にカンニングをしてしまいました。
当時私は数学が苦手で、試験の時にも大変苦戦しました。とりあえず解けるところだけは、と説いた後顔を上げると前の受験者の子の解答が見えたのです。
それまで自分が勉強してきたことや、落ちた際には親に迷惑が掛かってしまうというプレッシャーから思わず、見えた回答を自分の用紙に書き込んでしまいました。

試験会場が密集していたこともあり、その後も目に回答が入ることがありましたが他の教科は「自分の力で行わなくてはフェアではない」と思い直し、周りにわき目を振らないように努めました。
後日「数学は低かったけど、ほかの教科は平均よりも上だった」という報告を受け、「カンニングのおかげで受かったわけではない」と言い訳をしてきました。

現在私は子供と関わる仕事をしており、「子供たちに同じ間違いを犯さないようになってほしい」と思いながら、「人に尽くせるような人間になる」ことを目標に日々を過ごしております。

しかしあの時自分の犯した過ちが心に重くのしかかります。私は今後この後悔とどのように向き合えばよいのでしょうか。


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お坊さんからの回答 2件

回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。

人間は変わっていくもの。今の自分と分けて考えてみましょう。

あなたの真面目さ誠実さ、そして過去に対しての後悔の苦しさが伝わってきました。一人で抱えてお辛かったと思います。

何度か、蓮の葉でもお話させていただいているのですが、罪を犯さない人間はいません。あなたは過去の事を深く悔やみ恥じている。その事が大事なことです。お釈迦様は涅槃経というお経の中で、人間に成る条件として「罪を懺悔し恥じ、申し訳なかったという心を持つこと」(=慙愧 読み:ざんき)を挙げておられます。慙愧が無ければ人ではないのだと。あなたは人として一番大事な慙愧の心を今持っている。それが大事な事です。罪を犯したり、誰かを傷つけたりすることは確かに問題です。また、傷つけまいと思っていても、傷つけてしまうこともあります。しかし、そのことをどう受け止めているのか、これはもっと大きな問題です。本当の意味での人間となっていく原点、それが慙愧なのです。あなたは、ある意味でカンニングしたときは、自分さえ良ければという心で人間を失っていたのかもしれない。でも、それが間違っていると気づいて歩んできたのでしょう。過去は取り返せません。同じ事を繰り返さない事、それしかできません。事実を見つめる事です。過去をやり直せると思うのは妄想です。しかし、過去を反省し今を精一杯生きるのは事実です、変えられます。

もう一つは、あなたにとってこの後悔を抱えて高校生活を生きてきたということが、トラウマになっているようにも感じられます。何度も思い返しては後悔してこられたかもしれません。大事なことは、過去の出来事と今のあなたをきちんと分ける事。フラッシュバックが起こったとしても、それは過去の事です。今のあなたは色々なことを経験して変った。今はカンニングしません。しておられないでしょう?それをしたのは過去のあなたです。フラッシュバックがあっても、今自分は安全な場所にいるんだ。思い出しているだけ、過去の事なんだと思って今の自分と分けることが大事です。人は多かれ少なかれ罪や後悔抱えています。それを引きずってしまいます。しかし、今の自分と分けることで、徐々に、フラッシュバックも少なくなっていきちゃんと対応できるようになると言われています。大丈夫です。

もしこの辺りの事を知りたいようでしたら、専門家の本を読んでみることをお勧めいたします。→「ぼくらの中の「トラウマ」」、「赤ずきんとオオカミのトラウマ・ケア」

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おきもち

浄土真宗本願寺派の僧侶です。 産業カウンセラーの資格を持っています。...
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その過去は、今の糧になっている。

その過去は決して無くなりません。
その後悔も決して消えません。

でもそのおかげで
今現在の謙虚なあなたが形成されたように思います。
長い目で見れば必要悪だったのかも…。

どちらにせよ
これからもこれまで通り
真摯にその後悔に向きあっていれば
今後もあなたの指針になっていくことと思います。

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有り難し
おきもち

和田隆恩
 浄土真宗(大谷派)/広島県広島市/17世住職。  1967年京都市生ま...
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質問者からのお礼

お返事いただきありがとうございます。

書いていただいた通りで無事高校に受かったものの、それを祝福してくれた両親や祖父母に対して、とても申し訳なく思っておりました。高校時代も友達と呼んでくれた同級生に対して恥ずかしい気持ちでいっぱいでした。
就職してからもこんな私が子供たちに何を伝えられるのだろうか、何か伝えてよいものなのだろうか、と思っていました。
過去から学び、慙愧を忘れないよう日々生きていきたいと思います。ご紹介していただいた本で勉強しながら、今の自分が過去の自分とは違う、成長しているのだと父や母、祖父母、同級生に胸を張れるよう努力していきます。

お話聞いていただいてありがとうございました。
本当にお答えいただけて良かったです。

二つ目のお返事ありがとうございます。
教えていただいたこと、本当にその通りだと感じました。
過去も後悔もなくなることはありませんが、それに四苦八苦するだけでなく人生の指針としてよりよい自分を目指すよりどころにしたいと思います。

謙虚と言っていただいたことうれしいです。
自分では他の方にどう見られているかはわかりませんが、過去の後悔を忘れず、自分を律していきたいと思います。
お答えいただいて本当にありがとうございました。

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