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内面をみがくとは?

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外見をみがくのは、例えば「美容院に行く」「きちんとした服装でいる」「ダイエットをする」などかな、と思いますが、
「内面をみがく」とは、どういうことなのでしょう?「性格を良く見せる」ということなのでしょうか?

そして、内面をみがくことは、「性格を良く“見せる”」ということだとなると、猫を被るということなのかと思ってしまいました。

何だか違うような気がしています。

「内面をみがく」とは、どういうことなのかを教えてください。
また、内面のみがき方も教えていただけると幸いです。何から始めて、どういうステップをたどると良いでしょうか?

最近、自分は相当最悪な人間に思えて、本当に好きになれません。

お助けください。

色々なご意見を聞きたいので、多くの方からご回答いただけると幸いです。

よろしくお願いいたします。


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お坊さんからの回答 2件

回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。

業・縁起説から考えてみます

ご相談拝読しました。

「内面をみがく」とはどうすることかを考える前に、仏教では人間という存在をどう見るかから考えてみます。

仏教は業・縁起説により人間の事実を見ます。

①縁起
縁起とは縁によって起こるということ。あなたは縁(環境や対象などの諸条件)と無関係に独立して存在するものではないということです。時代・社会・家庭・親・職場…ありとあらゆる縁の中であなたは形づくられているのです。

②業
業とは基本的には行為のことです。意業(何を思うか)が基本としてあり、そこから口業(何を語るか)・身業(何を為すか)が発生します。業とはこの三つの行為だけでなく、その行為による潜在的形成余力という意をも含むものです。簡単に言えば、嘘をつけばつくほど抵抗もなくなり嘘をつきやすいものになるとうなことです。

どんな人間もこの業と縁起によって相互依存的に瞬間瞬間に形成されて起こっているというのが仏教の視点です。

では、このことをおさえつつ「内面をみがく」ということを考えてみましょう。

まず、わかりやすいのは業ですね。すなわち、怒らず耐えれば耐えるほど怒らないクセがつき、感謝すればするほど感謝するクセがつく。そうすることでいわゆる「内面が優れた人」と印象を与えるようなクセをつけることはできなくはないのかもしれません。
しかしそれは果たして揺るぎ無い確かなものでしょうか?仏教ではそう人間存在を甘くは見ません。

業も縁の中での業ですから、縁によってどんな業をもしでかすのが人間だからです。
どんなに怒らないクセをつけようと、それは「怒らずに済む縁の中にいるだけ」という限界を超えません。

ここには沢山のお坊さんがいますが、回答に対し「あなたの回答はクソの役にも立たない、全く参考になりません。」とお返事をもらった時に全く微動だに怒らないお坊さんがいるでしょうか?私ならイラっとしてしまうことでしょう。

この様に縁さえととのえば、いわゆる善良な人が凶悪犯罪だってしてしまうのが人間の現実です。

ではそんな私たちが「内面をみがく」とは?

それはこの人間存在の事実を受け止めることに他ならないのではないでしょうか。

縁に振り回される自分の姿をその都度問うていく。確固たる自分を作り上げることでなく、常に迷う自分を引き受けていく勇気を持つ。それは自分の力だけで為せるものではないのですが。

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おきもち

はじめまして。北海道の片田舎の農村のお寺で住職をしております。 人生...
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内面は反応で測られる

拝見いたしました。
「みがく」と「みせる」の言葉遣い、とても素敵ですね。
分かりやすい説明で、こちらが勉強になりました。

さて、「内面を磨く」とはどういうことか、私なりに簡潔な解釈を述べます。
①内面をよく見せる:表面的な改善
②内面をみがく:根本的な改善
これから、詳しく説明します。

内面は内側にあるものですから、そのままでは見ることができません。
ですので内面が表に引っ張り出すには、なんらかのきっかけが必要になります。
そして、内面が良いかどうかの判断基準は『きっかけに対する反応が良いかどうか』となります。

例えば以下の流れを考えてみましょう。
「上司から怒られた⇨ムカつく⇨反抗したい⇨でも笑顔でやり過ごす」
「ムカつく」という内面(心情)は、「上司から怒られた」というきっかけなしには湧いてきませんよね。
ここで「笑顔でやり過ごす」反応をしたのであれば①です。
内心がどうであれ、外側が良ければ「内面をよく見せる」ことができるからです。
しかし、そんな場当たり的に繕うことは、穴が開きやすい船で船旅をしているようなものです。
疲れて仕方ありません。

そこで、そもそもムカつかないような心になっていればどうでしょうか。
怒られてもムカつくことはなく、心から反省して謝り、次はミスしないように注意して前を向く。
これが②:根本的な改善です。
怒られても、理不尽なことがあっても、幸運なことが起きても、心が揺るがず、無意識に良い反応ができる。
こんな心持ちができれば、日常に怖いものは無しです。

どんなきっかけが起きても、心が穏やかでいられるようにする。
それが「心を磨く」ということです。

心を磨く方法は、読書で思考の幅と深さを広げることもできますが、やはりマインドフルネス(瞑想)が一番だと思います。
外からの刺激に対して、自分がどう反応しているのか。
訓練してここを捉え直すことで、自分の内面を変えることができます。
おすすめ書籍は『反応しない練習』ですかね。
ベストセラー本であり、読みやすい文章です。

私の好きな分野ですので語りたいところですが、文字数が…。
ぜひ、マインドフルネスを試してみることをお勧めいたします。

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有り難し
おきもち

質問者からのお礼

ありがとうございました。

自分を受け入れるなんて、今、一番難しい事かもしれないですが、日ごろからその事を頭において生活したいと思います。

ご紹介いただいた書籍は、早速買ってみました。
まだ読んではいないですが、少しでも自分の成長に繋がるといいなと思います

ありがとうございました。

温かい気持ちになるお坊さん説法まとめ