位牌の移動について
先日、父が亡くなりました。葬儀の日に、葬儀場に位牌を持ってくるように僧侶から言われました。僧侶は葬儀屋さんが手配したお坊さんです。亡くなった父から繰出の位牌を絶対動かすなと言われてました。少し動かすにも魂抜きが必要なのではないでしょうか?僧侶の方によって考えが違うものなのでしょうか?
回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
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移動する際は法要は不要。ただし、お父様の御遺志も尊重を。
お父様のご逝去、謹んでお悔やみ申し上げます。
以下の回答はあくまで曹洞宗、さらには私が副住職をつとめているお寺としての考え方ですのでご参考まで。
通常、新たに亡くなった方の場合は、白木の仮位牌をおつくりします。当地の場合は、葬儀社の方がご用意くださり、当寺の住職が葬儀前にお戒名等を揮毫(お書き)します。(地域によっては、葬儀社さんがプリンター等で戒名等をプリントアウトし、仮位牌に貼ってくださるそうです)その後、49日までに忌明け法要を営み、その際に本位牌(主に漆塗りのお位牌)に替えます(レーザー彫、筆で書くの2通りあります)ひょっとすると、その僧侶の方は、ご遺族や葬儀社さんがご用意した仮位牌にその場でお戒名をお書きになるのかもしれませんね…。葬儀社さんを通して再度ご確認いただいた方がよろしいと思います。
稀に繰り出し位牌を本位牌として用いる場合もあります。
お位牌については、新たにおつくりする場合は、点眼(魂入れ)の法要を行いますが、移動する際には特に法要は執り行っておりません。
わからないのは、お父様が「繰り出し位牌を絶対に動かすな」とおっしゃった理由です。紛失を恐れたのか、動かすことに、何かお父様が懸念があったのか…。それとも、大事にその繰り出し位牌にお参りをしてほしいという御遺志があったのかもしれません。
いずれにしろ、葬儀を行うのは大変ご心労があろうかと思います。まずは、お身体をご自愛されつつ、無事仏事を滞りなく済ませることができることを祈念いたします。