自分のせいだと責めてしまう
子どもが一人暮らしで大学院に通っていました。しかし、人間関係や研究そのものがうまくいかず、辞めてしまいました。
しかし、その結論を出すまでの経緯を思うと、親である私が過剰に心配したせいだと思うのです。
うまくいかないことや、教授との関係について、長い間、何度も夜の電話で愚痴られていました。ずっと励ましてはきたのですが、あまりにも電話での様子がかわいそうで、また、精神的に追い詰められていたので、耐えきれず進路変更を勧めてしまいました。
なかば追い出される形で大学院を辞めたのですが、もっと耐えるよう励まし続ければ良かったのではないかと後悔しています。辞めてしまったことで、子どもの将来を悲観しています。もう少し別の方法があったのではないか、と毎日自分を責めています。
過剰に反応したり、心配したりした自分がいけないのだと毎日考えています。
どのように気持ちに折り合いをつけ、納得すればよいのでしょうか。
回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
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いつだって、 残りの人生のスタートの瞬間なんだぜ
仙台在住の劇団『六面座』では平成八年から毎年「わたしの名ゼリフ・コンテスト」を開催しています。「名ゼリフ大賞」のセリフがとても印象に残っています。
「おい、何やってんだよ!
いつだって、どんなときだって、
残りの人生のスタートの瞬間なんだぜ!」
失敗して落ちこんでいる友人を励まそうとして出た言葉なのだそうです。
という原稿を私の寺の会報に書きました。
https://ameblo.jp/dorinji/entry-12510254528.html
既に大学院に退学届けを出されたわけですね。子どもさんは意欲を持って目標を持って大学院に進まれたのだと思います。質問文からは具体的な内容はわかりかねますが、教授によるハラスメントがあったのではないかと推測しております。
今、どこの大学もハラスメント対策室を設置し、学生のプライバシーと人権の保護に努めている筈です。大学の対策室窓口には相談されたのでしょうか?実際は看板だけ掲げて内実が伴わない場合も多いかと思いますが、そういう相談の事例が大学側を動かす場合もあると思います。大学教員によるハラスメントは大学にとって大きな汚点であり病巣です。但し、学生側から苦情や訴えを受けても、客観的な証拠や情報が無いと、大学側は聴取も指導も処分も出来ません。
お母様としてもお子さんの悩みや愚痴を聞き、解決の糸口を探すべく努めて来られたと思います。「追い出される形で」とのことですが、大学の対策室には相談されましたか?物証や証人が無いと大学側も動いてくれないと思います。もし、「追い出される形で」辞めた理由が教授にあるのであり、その事実を立証することが可能なら、今からでも対策室に掛け合ってみた方が良いと思います。
ハラスメントの事実が有っても、大学側との交渉や立証には時間も気力も使いますので、判断に迷うところです。教授のハラスメントがあっても、処分するのが難しい場合は、退学も止むを得ないでしょう。我慢して研究室に残っていても、子どもさんが思い描いたような研究は望めません。方向転換することも大事な決断です。人生には、方向転換せざるを得ないことも結構あります。退学を決断したからには、しっかりと「新しいスタート」を切りましょう。今回の決断を良いターニングポイントとなるよう頑張って下さい。応援します。