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生きたいと思って生きていますか?

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無病息災で生きてきた人は、生きたいと思って生きているのでしょうか?

最近、普通は死にたいと思わないらしいと知りました。私は小学生くらいから希死念慮があったのでちょっと驚きました。
事故にあったり、大切な人が亡くなったりといった、生き死にが関わる悩み無く生きている人もいると思います。
そのような人は、生きたいと思う機会がなかなかないのでは?
それとも、正常に死にたいと思わず生きている人は、生きたがりながら生きているのでしょうか。

こんな疑問を身近な人に聞くわけにもいかないので(笑)、こちらに投稿いたしました。

私の場合、死にたいとか死にたくないと思っても、生きたいと思った事があるかは曖昧です。


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お坊さんからの回答 2件

回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。

無常

ご相談拝読しました。ご自身の感覚に疑問が有り、他の人の感覚が実際どのようなものか確かめたいのかなと読ませていただきました。

>私の場合、死にたいとか死にたくないと思っても、生きたいと思った事があるかは曖昧です。

とのこと。私も同様かもしれません。私には希死念慮は今のところ平時はないのであなたとは違うかもしれませんが。

「生きたい」とあえて思うことも感じることもなく、「生きているのが当然」として傲慢かつ無自覚に生きてしまっている気がします。

しかし子どもに触れあったり、悲惨なニュースを見聞きした時に死にたくない気持ちや、生死の意味を揺さぶられるような気持になることはあります。

つまり、どういう気持ちになるかは縁次第ということです。どれが普通とか、良いとか、悪いとかじゃなく、そういう気持ちになる縁によってなり、ならない縁によってならない。

だからあなたが正常じゃないとか周りの人か正常だとかそんなカテゴライズは間違っているのです。

気持ちは縁によって無常です。常に移ろい変わり留まるところがないのです。

また人に聞きにくいことなどなんでも尋ねてくださいね。

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個別相談可能
はじめまして。北海道の片田舎の農村のお寺で住職をしております。 人生経験も仏法聴聞も、まだまだ未熟な私ではありますが、皆様のお悩みに対し真摯に向き合い、共に悩み共に考えたいと思います。 お話しする内容は「こたえ」ではありません。仏法を聞いてもお金が儲かるわけでも、人間関係に恵まれるわけでも、病気が治るわけでも、何ものにも左右されない心の持ち様が手に入るわけでもありません。 仏法の救いとは悩みが私の思い通りに解決することでなく、どんな悩みも私の現実として引き受けて、悩みながらも生きていけることだと私はいただいております。 悩みを救う(解決する)のではなく、悩む人を救う(悩む私という存在を引き受けていける)のです。 「こたえ」ではなく、「問い」を共有することで、悩み苦しみを引き受けて生きていける一助となれれば幸いです。 【回答について】 後から読み返し、誤字脱字に気づいた際は訂正を入れます。訂正ではなく、お礼コメントへの返信のため追記する場合はタイトルに〔追記あり〕と記載します。 なお、タイトルも本文も字数制限があるため際限なく追記できないこともご承知おきを。
基本的には平日13時~15時のみ対応可能です。お寺の行事、急な法務で対応できない場合もあります。

生や存在することに執着がある

私たちがこの世に生まれた原因は、前世で死ぬときに生への執着、存在することへの執着が残っていたからだと思います。
まだ死にたくないから生きているのです。
でも、生きることは苦しみです。
苦しみから逃れたいと思うことは、誰にでもあります。
ですが、生きることにも執着がある。
たとえば、自殺を望んでいる人に宝くじ当選で明日6億円振り込まれるとわかったら、その人は、6億円に全く興味を持たず、明日まで待たずに死ぬでしょうか?
「億万長者になれるなら、もう少し生きてみようかな」と思うかもしれません。
その場合、その人は、本当は生きたいのです。
ただ、目の前の苦しみから逃げたくて「死」が頭に浮かんでいるだけで、生きたくないわけじゃないのです。
ということで、私も、生きたいから今日も生きています。生きてしまいます。
本当に悟って執着を手放せたら、寿命が尽きたあと、二度と輪廻転生しないのだと、仏教では考えます。
だから仏教では悟り(成仏)を目指します。

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有り難し
おきもち

がんよじょうし。浄土宗教師。「○誉」は浄土宗の戒名に特有の「誉号」です。四十代男。 仏教は、悩み苦しみを制御したり消したりするための教えです。まだまだ未熟者の凡夫ですがよろしくお願いします。

温かい気持ちになるお坊さん説法まとめ