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生きてても迷惑、死んでも迷惑な存在

回答数回答 1
有り難し有り難し 4

以前、1月9日にもこちらにご相談させていただいた者です。質問が混み合っているという事で、個別相談を先週金曜日に増田住職様に個別相談させていただきました。増田住職様は親身に私の話を聞いて下さいました。その時間は本当にありがたく、苦痛も和らいだ気がしました。とても感謝しております。
でも、やはり、1分、1秒も生きていることへの罪悪と恐怖はなくなりません。ステージの進んでしまった癌に罹ってしまい、腰の骨に転移した癌の痛みと精神的ストレスに耐えられなくなり、仕事を辞めてしまった事。夫と私は家のローンを確実に返して維持できるほど安定していた訳ではないのに、夫の実家に何の相談もせず、私の実母から、頭金の一部を都合してもらえるという事に甘えて飛びついてしまい、家を購入してしまった事。そんな不安定な立場にも関わらず、自分は癌保険はおろか、まともな医療保険や死亡保険に入っていなかった事。そして、保険云々よりも、もっと、毎年癌検診や人間ドックなどを受けていたら、ここまでの事態を防げたかも知れなかった事。それは夫に対しても同じでした。お互い、そういう検診を進めてくれるような良い会社に勤めていなかった。そして、夫も何処かに癌と疑われるほど、飲酒も食事も毎日大量に摂っていても痩せすぎている事。夫の家系は元々そんなに健康な家系でもないのに、毎日の飲酒で、もっと、健康を気にしてあげないといけなかったにも関わらず、管理できていなかった事。私の家系は逆で、両親も今まで大病した事がなく、身近な親族に癌で亡くなった人がいなかった為、自分には関係ない事のように思ってしまった事。健康管理が全く出来ていないのに、大丈夫と思ってただただ毎日生きてしまった事。その結果、私はこうして、癌になり、お金の事ばかり考えて、そして、治らない癌に罹って、迷惑かけたくないと、死ぬ事ばかり考えるようになり、何度か自殺を試みましたが、死ねませんでした。今ここで死んでしまえば、家は事故物件になってしまう。夫もまともではなく、癌かも知れないのに、娘は生きていけないだろう。そう思って死ねなかったのと、人間死にたいと思っても苦しいと出来ないものなのだという事を知りました。生きてても迷惑、死んでも迷惑な存在。そして、生きてても地獄、死んでも地獄な自分。この苦しみを乗り越える方法はあるのでしょうか。


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お坊さんからの回答 1件

回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。

地獄と仏も人の心の中に宿っています

ご質問有難うございます。
拝読させていただきました。

しおこさんのお気持ち痛いほどわかりました。

お釈迦様は、生きている世界は「苦しみの世界」だといわれております。
それと同時に、地獄と仏も人の心の中に宿っているとも説かれています。

・治る見込みの少ない癌に罹ってしまった苦しみ
・精神的ストレスに耐えられなくなり、仕事を辞めてしまった苦しみ
・実母に甘えて、家を購入してしまった苦しみ
・癌保険はおろか、まともな医療保険や死亡保険に入っていなかった苦しみ
・毎年癌検診や人間ドックなどを受けていなかった苦しみ
・旦那さんの健康を管理できていなかった苦しみ
・癌で亡くなった人がいなかった為、関係ない事のように思ってしまった苦しみ
・健康管理が全く出来ていないのに、大丈夫と思ってしまった苦しみ
・癌になり、お金の事ばかり考えてしまう苦しみ
・治らない癌に罹って、迷惑かけたくないと考えてしまう苦しみ

しかし、旦那さん、娘さんのことを思い踏みとどまった。

あるお経の中に、「常に悲感を懐いて心ついに醒悟す」というものがあります。

当たり前だと過ごしていた毎日が、突然目の前が真っ暗闇になったとき、私達は動揺し不安になってしまいます。
私たちは、ついつい「自分は死なない」と錯覚しているのです。
しかし、別れの日は遅かれ早かれ必ず来る。
「常に悲感を懐いて心ついに醒悟す」とは、「このことを常に心にいだいて、乗り越えていきましょう。そうすれば、大きな安心がありますよ」という意味があります。

「苦しみ」とは、理想と現実のギャップ。
今の現実を受け止めて、自分に何が出来るのかお考えいただければと思います。
一つ一つ、「苦しみ」を言語化してみる。その「苦しみ」に対して自分がどうすることができるのか・・・これからは、旦那さんや娘さん達に少しでも残してあげられることがないかをお考えください。
今は、しおこさんの中に地獄の心かもしれませんが、それを変えられるのもしおこさん次第です。

しおこさんの心に仏さまの心が宿りますように。
+++
人間死んだら終わりだと思うとしんどいです。
亡くなった後、旦那さんや娘さんを見守っていくというお考えになられても良いかもしれません・・・

今は、ご自身と旦那さんのお身体、娘さんが自立できるように何が出来るのかお考えになられたらと思います。

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有り難し
おきもち

合掌 私は日蓮宗の坊さんです。 2人の男の子を持つ父親でもあります...
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質問者からのお礼

自分が夫や娘に残せるものがあるのか、今は考えられませんが、生きているしかないのだと思います。ありがとうございました。

ここ半年ほど、苦しみながら出来る事を考えてきましたが、状況は余計悪くなるだけでした。全部自業自得なのです。もう、これ以上気力が残っていません。ご回答ありがとうございました。

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