怒りを制御できません
特別支援学校勤務の20代です。私のクラスの子どもたちは全員が重度の知的障がいを抱えています。(おおよそ0歳から3歳児程度の知的レベルです。)最近、苛立ちを抑えきれずに彼らに対してキツく当たってしまうことが多くなったのが悩みです。
あまり詳しくは書けませんが気を使わないといけないことが多く、彼らが学校にいる間は常に見守りや指導、介助と一瞬も気が抜けません。
それに、思い通りにならないと暴れたり物を壊したり、他の子に暴力を振るうタイプのお子さんもいます。
そうした彼らの生きづらさを改善するための指導をするのが私の仕事なのですが、振り返ってみるとちょっとしたことで怒鳴りつけたり、教室から引っ張り出して叱責したりとだんだん自分の怒りが抑えられずに暴力的な対応ばかりになってきています。
苛立ちの原因を自分なりに考えてみました。
・教員間の連携がうまく行っていない
・休み明けで子どもたちの情緒が安定せず、思うように授業ができない
・悩みを理解してくれる家族がいない
・同僚に悩みを相談できない
などです。
しかし、1番の原因はうまく行っていないことを全て自分の能力不足だと信じ込んでしまっていることにあると思います。
うまく行かないのは自分のせい、悩みを打ち明けられないのも自分の勇気が足りないせい、など、いつも自分を責め、それに対してまた苛立ちを募らせているような気がします。
この場合なかなか切り替えられず長時間ずっとイライラしていることもあります。
精神科にかかって薬を処方してもらったこともありますが、改善されません。
怒りっぽいのは子供の頃からなのですが、職業柄そんな言い訳は通用しません。
このままだと本当に子どもたちに取り返しのつかない傷をつけてしまいそうで恐ろしいです。
自分の苛立ち、怒りをうまく抑え込む方法はないものでしょうか。
回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。
同じ目線に立つ
こんにちは、初めまして。
「常に見守りや指導、介助と一瞬も気が抜けません」という状況は、大変な精神的負担でしょう。「苛立ち、怒り」が募る心境になるのも無理はありません。激務のご様子を先ずお察しいたします。
まず、一読した感想としては、ご自身でお気づきのように、「悩みを理解してくれる家族がいない」「同僚に悩みを相談できない」という悩みを抱え込む状況が宜しくないと思います。「いつも自分を責め」るなど、一人で抱え込むと必ず限界が来ます。同僚とも距離を感じると緊張しやすくなりますし、コミュニケーションが取れていないと要らぬ想像までしてしまいます。適度に徐々に吐き出していくことを毎日、心掛けてはどうでしょうか。他人の助けを借りるという柔軟さ、これは必須です。
「思い通りにならないと暴れたり物を壊したり、他の子に暴力を振るうタイプのお子さん」等に対し「ちょっとしたことで怒鳴りつけたり、教室から引っ張り出して叱責したりとだんだん自分の怒りが抑えられず」と言われています。
私は、考え方の若干の調整を提案します。
それは、「思い通りにならない」ことを苦にするのは、児童も自分も一緒だという目線の転換です。
「叱責」は、上から下に向かって叱って責めることです。それは、自分が上である意識の裏返しの言動です。「思い通りにならない」で他に迷惑をかける。振り返れば自分にもあったかもなー、と思えばそれは児童と同じ目線に立てるのでは。
「怒り」は、自分には出来るが相手は出来ていないという、相手の不足を一方的に嘆き責める有様です。自分にも足りない所があるよなと思えば、相手を異質であるかのような存在とみなした言動は出にくくなるはずです。
このように考えてくと、「自分の苛立ち、怒りをうまく抑え込む方法」とは、単にテクニック論、ハウツーではなく、根本的な人間観によって改善できるのではないでしょうか。
自分も、児童も一皮むけば同質である。
先生と生徒と、いうより同じ人間として一対一で向き合う。
そういう同じ目線に立つことが、今必要なのではないでしょうか。
「○○するな」に替えて「○○しよう」
教育のプロに対して釈迦に説法だとは思いますが、子どもに指導するときに、「○○するな」よりも「○○しよう」の方が指示が伝わりやすい場面がありますよね。
たとえば、友達を叩こうとする子どもに「叩くな」ではなく「忍法ストップの術!」とか「右手上げて、左手上げて、バンザイ!」など、違う動作に導く。
これは、あなたご自身に対しても同じです。
自分自身に「怒るな」と言うだけではなく、
たとえば「ムカついたら深呼吸を」とか
「南無阿弥陀仏を念じよう」とか
「生きとし生けるものが幸せでありますようにと念じよう」とか
「欲・怒り・怠け・プライドは煩悩、煩悩は悩み苦しみの原因だ、と念じよう」など、
「○○しよう」と、違うことを考えたりやったりすることで、怒りの気分を鎮めることができるのです。
心の変化スピードは超高速なので、慣れてくれば、瞬間的に「○○しよう」と念じるだけで感情のスイッチを切り替えられるようになるかもしれませんね。
私は子供が小さいとき、子供に腹が立ったら、
「歯をくいしばれ!顔を動かさず、よけるなよ!」とびびらせた上で、
投げキッス攻撃(私の投げキッスがふんわふんわと蝶のように子供に近づき、ブィチャッ!とへばり付く)をやりました。
質問者からのお礼
まず、お礼を申し上げるのがこんなにも遅くなってしまった事をお詫びいたします。
おかげさまで少しだけ気持ちを楽に仕事に取り組む事ができる日が増えました。
また挫けそうな時はここで頂いたアドバイスを読み返しに来たいと思います。本当にありがとうございました。