hasunoha お坊さんが必ず答えてくれるお悩み相談サイト

お坊さんに質問する
メニュー
メニューを閉じる

実家に仏壇があるが自宅でもお参りしたい

回答数回答 1
有り難し有り難し 11

プロフィールに書きました通り、夫婦それぞれの実家にお仏壇があり、お彼岸や法事、お誕生日には実家の仏壇や菩提寺に行ってお参りしています。
自宅のマンションには仏壇を置くスペースはないのですが、亡くなった家族においしいものがあればお供えしたり、話かけるようにお参りをしたいのですが、その場合について3点ご相談です。

① このようにお参りしたい場合、どのような手順や形を取るのが正しいのでしょうか。

②自宅マンションで自分なりの小さな祭壇というか、お参りコーナーを作るとして、写真や鈴やお線香、お花を置いてお参りするのでは供養にならないでしょうか。

③夫の亡くなった家族(義父や義兄)と、私の家族(父や祖父母)を同じお参りコーナーに置くのは難しいでしょうか。

③については、できれば、というところです。父や祖父母は、私が嫁ぎ先のご先祖をしっかり敬えば同じ気持ちで実家の家族を思っているとわかってくれると思いますので…。
自分勝手な思いで申し訳ありません。できれば正しい形でお参りしていきたいと思っていますので、ご教示頂けましたら幸いです。


この問答を娑婆にも伝える
facebookTwitterLine

お坊さんからの回答 1件

回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。

供養とは仏様へのお供えであり、仏様の教えをうけること

ご相談拝読しました。ご実家のお仏壇を大切にするとともに菩提寺へのお参りも折あるごとにされているとのこと、誠に熱心にご信仰いただき素晴らしいことであると感じます。

さらに、ご自宅でもお参りしたい、それもできれば「正しい形」でとのこと。このよいうなご質問は菩提寺のご住職にされるのが一番です。きっと親身になって考えてくださると思いますよ。

以下は宗派も地域も違う私の個人的な見解ですのであくまでも参考程度にとどめていただき、実際には菩提寺に是非ともご相談ください。

まず、供養とは何かというとお供え物をするのが元々の意味です。供える対象は誰かというと亡き人ではなく仏様です。ですから何はなくとも供養にはご本尊(絵像や木像など)が必要です。
では亡き人は供養においてどのような存在かというと、その命の終わりをとおして残された者が仏様の教えと出会う機会を作ってくださる方です。

もちろん気持ちとしては何よりも亡き方にお供えをしたいのが本音でしょう。だからその気持ちを入り口としていただいて構いません。亡き人を偲ぶ気持ちを通して仏様の教えに出会っていきましょう。

現代は壁掛けご本尊など今の生活様式に馴染みやすいタイプのものが有るかと思います。灯明(ろうそく)とお花とお線香はどの宗派でも必須ではないでしょうか。お鈴はお勤めをする場合は用意しましょう。写真はあるとなお亡き人への気持ちを思い起こしやすいかもしれませんね。

お花は仏様の慈悲をあらわします。お線香はお参りする前に私たちの身と場を清める意味合いです。それはけして穢れなどということではなく、煩悩の身を自覚するということです。その煩悩の身を生きる私の心と仏の心が合わさるのが合掌です。

ご夫婦それぞれの位牌や過去帳などを同じご本尊の前において一緒にお参りするのは宗派が同じならば問題ないと思います。それは宗派が違うならば合わせると障りがあるということではありません。宗派が違えばご本尊が違う可能性があるのでより丁寧にするならばということです。

とにもかくにも、供養はこちらの思いを形であらわすのでなく、仏様の願いを形で表し、そこから私たちが教えをいただいていくことが肝要です。

亡き人はその命の終わりを通して大事な教えを聞く機会を作ってくださりました。亡き人を心配する私たちですが、実は亡き人からこちらが願われているのですね。

{{count}}
有り難し
おきもち

はじめまして。北海道の片田舎の農村のお寺で住職をしております。 人生...
このお坊さんを応援する

温かい気持ちになるお坊さん説法まとめ