宗派の違うお宅でのお参りの作法について回答受付中
いつも丁寧にご教授頂きありがとうございます。
今回は仏壇のお参り作法について質問させて頂きます。
私の家は日蓮宗で、朝夕のお勤めをしています。
妻の実家は浄土真宗の家で宗派が異なっています。
私の家ではいつも勧請、開経偈、方便品、寿量品、唱題、回向、(一部省略)と、一般的な日蓮宗の流れに沿ってお勤めしておりますが、妻の実家では宗派も違うため仏壇に手を合わせるだけの簡単なものになっています。
皆様は異なる宗派の家などでは、どのようにされているのでしょうか。例えばこの場合、般若心経などをお唱えしているのでしょうか。
回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。
いちごいちえ 様
日蓮宗で法華経の信仰を持つものとして、異なる宗派においても、お題目を心に念じながら、その異なる宗派の妨げにならないように、合掌礼拝してお参りするのが宜しいと思います。
とはいえもし、他宗のお経を読むように促されたら、それは声に出して読んでも全く問題はありません。その家の信仰を尊重いたしましょう。さらにもし、あなたご自身がその場所において、その家のご家族の許可を得て法華経による読経供養をされるとしたら、それは構いません。久遠実成本師釈迦牟尼仏の世界は、諸仏の世界に通じていますので、あなたの信心の心が必ず届くでしょう。
それぞれの信仰を尊重なさって、仏様を敬いましょう。
宗旨が異なるお宅へのお参りは、そちらのお作法を教わり手を合わせられるのも良いと思いますし、あなたが大切になさる作法で参られるのも良いと思いますよ。
浄土真宗の御本尊は阿弥陀如来。南無阿弥陀仏(なもあみだぶつ)とお念仏をお唱えします。日常には「日常勤行聖典」というお経本がありますから、朝夕にお勤めをなさるご門徒さんも多くいらっしゃいますよ。身近なお経本です。
こうでないとならない!ということに拘るよりも、それぞれの信仰を尊重なさって、仏様を敬いましょう。
あなたが、妻さん側のご実家でも、手を合わせてくださること、嬉しいわ。
合掌し、心を込める
ご質問いただきありがとうございます。
宗派が異なる場合のお勤めについて悩まれるということは、仏法を大切にされているからこそです。そのお心が何よりも尊いものですね。
さて、日蓮宗と浄土真宗は、教えや作法に違いがございます。
日蓮宗では法華経とお題目をお唱えし、浄土真宗では南無阿弥陀仏の念仏をお称えすることが中心だと思います。
どちらも仏の慈悲を信じ、仏道を歩むための尊い実践ですが、細かな作法は異なります。
では、異なる宗派の仏壇に向かう際、どうすればよいのか…
それは 「相手の信仰を尊重しつつ、自らの信仰も大切にすること」 です。
般若心経を唱えるかどうかについてですが、まずはその家の習わしに従うことが望ましいと思います。
いちごいちえさんが、もし作法や読経の違いが気になるのであれば、「心を込めて静かに合掌」するだけで大丈夫です。
仏教は、「仏を敬い、亡き方を偲び、心静かに手を合わせる」 ことにあると思いませんか?
そこは、宗派が違っていても、共通する部分ではないかなと思います。
もしどうしても気になるようであれば、お仏壇に合掌した後、心の中でご自身の信仰に沿ったお勤めをされるのも一つの方法ですし、ご自宅に戻られた際に改めて回向をされるというのもよろしいかと思います。
大切なのは、「仏に向かう心」 だと思っております。
お経の違いを超えて、敬いの心を持ち、お互いの信仰を尊重することが何よりの供養となるのではないでしょうか。
どうぞ、ご自身の信仰を大切にしながら、柔軟にお勤めを続けられますように。