hasunoha お坊さんが必ず答えてくれるお悩み相談サイト

お坊さんに質問する
メニュー
メニューを閉じる

子供を産む理由。

回答数回答 2
有り難し有り難し 22

子供を産む人生、産まない人生について助言をください。

将来、子供を産むべきか、産まないべきかで悩む時があります。
望まない妊娠や、産めなかった方々がいる中で不謹慎な内容でごめんなさい。

現在20代半ばです。現在、妊娠しているわけでもなければ将来を共にする相手もいません。

母になぜ結婚したの?
と聞いた際に「私の時代は25までに結婚しないと行き遅れだと言われたから」と言われました。焦りで結婚した両親は現在も仮面夫婦です。

私自身、人生が楽しい!生まれてよかった!と感じる経験があまりありません。なぜ、生まれてきたの?と感じることも多々あります。

幸せには色々な形があるのも重々承知ですが、自死してしまう人が多く、離婚する家庭も多い、息苦しく感じる世の中に新しい命を産むことに非常に責任を感じます。

親になる経験がしたい、可愛い子供の顔が見たい、若くて健康的なうちに産まなきゃ…こんな理由で産んでいいものなのだろうか。と考えます。

私が「人生はいいものだよ。人として生きるって素晴らしいよ」と堂々言えること。
そしてご縁があり結ばれた愛し合える相手と結婚ができれば、新しい命を授かることはとても素敵なことだと思うのですが、出産には年齢の限りがあると聞きます。

自分が健康であるうちにそんな経験をできるものなのだろうか。

焦った段階で子供を産んで母親として子供に人生の助言をしてあげられるのだろうか。出産、子育ては簡単なことではないとも聞きます。

こんなことを考えているので
周りの同世代が当たり前のように次から次へと子供を産んでいることに感心してしまいます。

こんな考えの私は子供を産まない方がいいのでしょうか?


この問答を娑婆にも伝える
facebookTwitterLine

お坊さんからの回答 2件

回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。

未来はわからない。目の前の刺激に対応。

人間は頭で色々と考えてしまいます。
動物は単純です。
発情期のオスとメスに、家族計画とか子育ての不安とかはないでしょう。
ただ、目の前の刺激や苦しみに反応して行動するだけ。
結果的に子供が産まれたら、「子供が可愛い」という刺激や、「子供が泣くからミルクをあげなきゃ」というような苦しみが次々にやってきて、そのような刺激や苦しみに対応しているうちに、いつの間にか子供が歩いて言葉をしゃべるようになり、ランドセルを買わなきゃとかいう新しい刺激がまたやって来る。。。
未来は誰にもわかりません。
産まれてきた子供を虐待してしまう親もたまにいますが、それも、親になってみなければどんな親になるかわかりません。
確率的には、ほとんどの親は一応、子供を大人になるまで育てられます。
あなたが子供を産むべきでないかどうか、未来は誰にもわかりません。
確率的には、産んで幸せを感じる人の方が多い気がします。
仏教では、人生には必ず苦しみがあると説きます。
子供がいてもいなくても、結婚しても独身でも、何らかの苦しみがあります。
だから究極的には「どちらでも良い」のです。
出産には年齢というタイムリミットがあります。
何歳までに決断するかあらかじめイメージしておき、「そのとき」のあなた(未来のあなた)の判断に委ねてもよいかも。
今は、今やるべきこと、今できることをやれば「合格人生」です。

{{count}}
有り難し
おきもち

がんよじょうし。浄土宗教師。「○誉」は浄土宗の戒名に特有の「誉号」です。四...
このお坊さんを応援する

ご縁次第

きいさま

全てはご縁であります。

ご縁次第。仏教では、因縁次第と申しますが、何事においても結果というものには、必ず因縁(原因と条件)があるということであります。

まあ、結果も現在進行形にて変化していくのが無常ということで、結果もまた次の結果へと向けた因縁となりてゆくのでもありますが、とにかく、因縁が調わないと何事も結果には結びつかないものとなります。

人間の場合は、動機と行動がその因縁となります。仏教では業の因縁と申します。

善い動機による善い行動が調えば、善い結果へと向かい、悪い動機による悪い行動が調ってしまえば悪い結果へと向かうものとなります。

しかし、人間の動機と行動には、善悪中性と混ぜこぜになりながら異熟と申しまして、結果へと向かってゆきます。

ですから、一概にこれをしたからこうなるとも言えないところがありますが、善悪中性の割合が、善を増やしていけば行くほどに、善い結果へとなる割合も増えてゆくことになります。

あれこれ先々を不安に思うのは当然に仕方のないことではありますが、あまりに後ろ向きな考え方、動機による行動は、やはり良くない結果へと向かってゆくものになりかねないということであります。

もちろん、その考え方、動機というものが、後ろ向きかどうかも恣意的なところであり、また、世間的な価値観もあてにはならないものでもあり、これが正しいとも決められないものであります。

子供を産む人生、産まない人生も、それが後ろ向きなのか、前向きなのかも、本来は決めれないものであります。

ただ、それが自分では後ろ向きと考えれば、後ろ向きなものとなり、前向きと考えれば前向きなものになる、あとはご縁次第というところであります。

善いご縁の参考の一つとして仏教の実践についても考えて頂けましたら有り難いことでございます。

川口英俊 合掌

{{count}}
有り難し
おきもち

Eishun Kawaguchi
最新の仏教論考はこちらでご覧頂くことができますが、公開、非公開は随時に判断...
このお坊さんを応援する

質問者からのお礼

目の前の刺激に対応。
今やるべきことを今やる。
この言葉でだいぶスッキリしました。
未来は誰にでもわからないですよね。あまり考えずに今を生きようと思います。
そして出てきた悩みに対して自分なりに向き合おうと思います。

ありがとうございました。

温かい気持ちになるお坊さん説法まとめ