認知症の父と暮らす母の想い
初めまして。よろしくお願いいたします。
実家の父は昨年の夏に、認知症と診断されました。長年の糖尿病から腎不全になっていたこともあり、健康状態もそのころからバランスを崩し始めました。
それまでの父は、友達の家にアルバイトに行くとか、友達と集まるんだとか、よく分からない理由で、家にあまりいない自由な父でした。
私が物心ついたころには、いつも父と母はよく喧嘩をしていました。
家の電気もよく止められ、父に公共料金支払いを頼むと遣ってしまうからと、私が窓口に行かされていたくらいなので、お金のことでいつも喧嘩していたのだと思います。
借金もあり、蓋を開けてみたら、かなりの高金利で借り入れしている状態で元金はおろか、金利さえも毎月返金できず、毎晩とり立ての電話に母が脅され、泣いていました。
お金もないのに女性関係も自由で、母はご近所様からいらぬ情報を聞かされて辛かったこともありました。
母は30年前に乳がんで、大きな手術をしました。それでもずっと、重い商品を運ぶ工場で定年まで働きました。数年前は別のガンを患い、手術、辛い抗がん剤治療も乗り越えました。
そして、抗がん剤治療の副作用の落ち着いた時、父が認知症になりました。父は自分では何も管理できなくなり、色々と母が整理していたら、私たちの知らない借金もでてきました。
先日、実家に行った時に2人で大声を出して、母が父の頭を叩いていました。ささいなことで、母の感情が抑えられなかったようです。母は泣いていました。母は泣きながら『今まで苦労させられて、やっと楽になれると思っていたのに‥』と言っていました。今までの歴史がありますから、母の悔しい想いは痛いほどわかります。でも、父は、何を言っても通じない病気です。が、感情が抑えられなくなった母も責められません。
叩いた場面を毎晩思い出すと、本当に切なくなってしまいます。
母に少しでも、明るく生活して欲しいのですが、私にできることはなんでしょうか?
回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
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ただただ「聴く」
ホワイトさま
はじめまして、なごみ庵の浦上哲也と申します。
よろしくお願いします。
ご事情を読ませて頂きました。
本当に、なんと申し上げれば良いのか分からないほどの苦しい状況でいらっしゃいますね。ご実家の様子を見ているホワイトさんは、非常に切ないことと存じます。
しかし、やはり一番心配なのはお母さまですね。ずっと苦労していらして、これからまたご苦労をされるのかと思うと、私も胸が苦しくなるようです。ささいなことであっても、お父さまを叩いてしまうのも無理のない事と思います。
ホワイトさんに何ができるか…それはもう、話を「聴いて」差し上げることだけです。
もちろん顔を出したり、時にはお父さまの面倒を見に行ってお母さまの自由な時間を作ってあげるような具体的な行動も大切ですが、何より大切なのはお母さまの話に耳を傾けることです。
「聴いて」と書きましたが、「訊く」や「聞く」と違って、相手の心をそのままに受け止めるのが「聴く」ことです。簡単なようですが、実に難しいことです。
お母さまの仰ることが、たとえ事実と多少違っていても、たとえ社会の規範道徳に反することであっても、それを正したり論破したりするのではなく、相手の「気持ち」を受け止める。これは「傾聴」とも呼ばれます。
母親のことを「おふくろ」と言いますが、これは家族のグチや不平不満を聴いておさめる「袋」のようなものだ、ということから来ている呼び名のようです。ホワイトさん、ぜひお母さまの「おふくろさん」になって差し上げて下さい。
そしてホワイトさんご自身がつらくなった時には、またhasunohaで重荷を下ろして下さいね。
できることなら
認知症のお父さんを施設に入れて、お母さんの精神的負担を軽くすることができればいいのですが。
このままではお母さんの精神が破壊してしまうのが怖いです。
今までたまっていたものが一杯になり溢れてしまっているのではないでしょうか。
質問者からのお礼
浦上 哲也様
アドバイスありがとうございました。何度も何度も読み返しました。
聴く ということわかっていても、本当に難しいです。私も日々生活している中で、辛いことがあったり、ネガティブな時も、人を妬んだりと心も身体も健全になれない時があります。
こんな自分も理解し、母の気持ちを受け止められるよう、精進してまいります。
未だ、出産子育てを経験したことがありません。年齢的にも、ご縁的にも無理かなと、悲しいく
諦めていたのですが、母のお袋になるという形で母になるというものすばらしいですね。
ありがとうございました。
水上 昇真様
ありがとうございました。
家族には言っていませんが、私も有料施設は考えましたが、入所費などとても支払える額ではありません。介護保険施設の入所は一定以上の介護度でなければなりませんし、基本的に順番待ちといった感じです。
その時が来るまで、家族皆で助け合ってがんばります。
ありがとうございました。