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魂と身体と人の記憶。苦しみについて

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今の自分のことにつきましては、プロフィール欄に書き込んでおりますので、それを見ていただければ幸いです。

悩みや苦しみについて色々な勉強をしてきた結果、私は人格が解離しているのではないか、ということを自分で仮説として立て、臨床心理士の方にそれを説明し、その鑑別をしていただいているところです。

鑑別するには過去の辛い記憶や傷を思い起こす必要もあり、それは本当に負担が大きく、自分の心がどういう状態なのかまだ理解も納得もできておらず毎日が苦しいです。一ヶ月後に迫る資格試験の勉強も進めることができず、それも苦しみになっています。(キャリアカウンセラーの方からは勉強に集中してほしい、合格してほしいという思いを感じるのですが、自分は心の問題解決を優先させたほうがいいと思うので余計に)

金銭的なことやコロナ禍ということもあり、気持ちを落ち着かせることができるのは、近くのお寺でお祈りをしたり、公園の池にいる動物をながめたり、自然のある場所にいって景色を眺めることぐらいしかありません。

他にもコーピングを取り入れたりして、ストレスの解消に取り組むのですが、効果が薄かったり、人に会ってお話を聞いていただくことも、会話をしていると逆にお話を聞く立場になることが多くて、複雑な心境になったりします。今は考える時間を減らす、という事をしているところです。

しかし今のこの状況で、少しでも心の負担を軽減することができる方法、仏教的な観点やお坊さん自身のご体験でもなんでもよいです。そんなアドバイスをいただければうれしく思います。
どうぞよろしくお願いいたします。


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お坊さんからの回答 1件

回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。

自分に思いやりや優しさを向ける方法

yo 様 相談ありがとうございます。

「少しでも心の負担を軽減することができる方法」ということなので、私のお勧めは、セルフ・コンパッションです。
自分に思いやりや優しさを向ける方法です。仏教的に言うと、慈悲を自分に向けるということです。
 具体的には、あなたが言う、「気持ちを落ち着かせることができるのは、近くのお寺でお祈りをしたり、公園の池にいる動物をながめたり、自然のある場所にいって景色を眺める」ということを、イメージとしてしっかり取り込むように(五感を使ってその時に感じたことを後で思い出すことが出来るようにして)、充分に感じることです。
 あるいは、過去に、優しや、あたたかさ、思いやりを感じた時を思い出してその感覚に浸ってみるのも、癒しになり、ストレスの軽減になるでしょう。
 そうして、心が落ち着いていると感じる機会が多くなると、幸せを願うという動機があることに気づき、自分の心の苦しみ痛みに注意を向けても、それらに対して心を開き、その苦しみや痛みは過ぎ去るものであると耐えることが出来るようになり、その苦しみや痛みから一歩引いて善悪の判断評価せずに客観的に優しく自分を眺めることが出来、自分に何が本当の助けになるか、何が役に立つのかが、だんだん見つかるようになっていきます。

 最初はなれないので、そんな感情に浸るなんてと思うかもしれません。でもストレス軽減の筋トレ(脳トレ)だと思って、気持ちを落ち着く場所で何を感じるか、あるいは過去の思いやりや優しさを受けた体験がどんな感じがしたかを繰り返し感じて浸る練習をしてみてください。瞑想するように長く浸れるようになれば、苦しみ痛みのとらえ方が変わりますので、やってみてください。

一礼

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有り難し
おきもち

お寺の法務(法事などのご先祖の供養)と 唱題行・写経・法話・カウンセリン...
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質問者からのお礼

ご回答頂きありがとうございます。
心が落ち着く場所では、頭の中が静かになります。自然と五感を使って何かを感じ取っていたのかもしれません。
優しさ、暖かさ、思いやり。これらの記憶は私の場合子供の頃になってしまいますが、思い出すときっと穏やかな気持ちになれると思います。
自分や私の事を想ってくれる全ての人の幸せをいつも願っています。自分を許し、傷ついた心を癒そうとしています。
そしてこの苦しみが消え去った時、何が見つかるのか。
早速実践したいと思います。ありがとうございました。

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