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回避型愛着障害のような彼との関係

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こんにちは。

半年程付き合っている年上の彼がいます。付き合ってすぐに結婚の話になり、周りにも両親にもそのように紹介していました。

ただ、彼の気性にとても不安定なところがあり、調べたところ、回避型愛着障害という状態が当てはまると思いました。
“構って欲しい”“認めて欲しい”という気配は感じるのですが、実際には精神的な距離を縮められることを極端に拒絶し、愛することも愛されることも怖れているようです。
プライドが高く、自分にも他人にも厳しくて、何かに没頭するととてもストイックで、思いやりに欠けると見えることもあります。
それでも、芯の部分はすごく純粋で、本当は愛に飢えているんじゃないかなぁと、そう思って私は彼のことを好きでいます。

しかし、あまりに暴言やお酒に逃げること、また“自分とは別れろ”と拒絶される事態が多く、自分は何をするべきなのか戸惑っています。
状態がよくなるとまた結婚後の話が出たり、とても楽しく過ごせるので、なぜその状態を維持出来ないのか、辛いです。


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お坊さんからの回答 4件

回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
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自分で選ぶ

ならのこさま
はじめまして、なごみ庵の浦上哲也と申します。

お付き合いをしている彼が、回避型愛着障害ではないかとのこと。
一番近くにいらっしゃり、辛い思いをしながら真剣に将来のことを考えている ならのこさんの考察ですから、その可能性は少なくないのではないかと思います。

そんな彼と結婚をすれば、ならのこさんは苦労をされるかもしれません。
でも、誰と結婚をしても苦労が無いということはありません。
結婚をしなければ、しないなりの苦労があるでしょう。

私の思いを申しますと(このような相談サイトで回答者をしている私が言うのもおかしいかもしれませんが)、「どの苦労を取るか自分で選んで下さい」ということです。

医学が進むと、不思議なことに病気の人が増えます。
それは、以前は病気と診断されなかった人が、正常ではないと判別されるようになるからです。身体的な問題にも心理的な問題にも当てはまると思います。

ならのこさんの彼も、一昔前なら「ちょっと変わった偏屈な人」で済んでいたかもしれません。それが今では「回避型愛着障害の疑いあり」となってしまいます。
昔話の「三年寝太郎」も、今だったら「引きこもり」とか「ニート」と言われるでしょう。

どの道を選んでも喜びも苦労もあると思います。
抱えた苦労が大きくなった時は、またhasunohaを思い出して下さい。

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浦上 哲也
横浜市神奈川区で、新しく小さなお寺を営んでいます。 仏教の教え・浄土真宗...
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彼は愛を求めるのではなく 注ぐべき

人間は誰でも根底に愛されたい、認めてもらいたい、という欲求はあります。
愛を求めることは悪いことではありません。
彼は過去に求めた愛が得られなかった、安心できるはずだった愛が急に失われた経験でもあるのでしょうか。
まずは彼と両親との関係が円満であることは大事であると思います。
家族こそは愛のベース。
もし家庭に愛無くんば、愛あるところを第二の家庭と為せばいいのですから、二人で培ってゆくというのも一法です。
男性の中には過去の思い出に生きる事を選択し続ける人もいます。
今後も深い話し合いを避け、目の前の貴女という女性を大事にできないならば、彼の言うとおりに身を引いた方がイイでしょう。
いずれにせよ、彼には「求める愛」から、自ら注ぐ愛、育む愛に目覚めてもらうべきです。
愛は自分が愛を他者に与える事で自分が望む愛より大きな愛に満たされるからです。
あなたとしては、相手にそれがあなたからの❝愛❞なのだと、分かる形で様々な形で愛を届けて、たとえ彼がそれを愛として響きを感じられなかったとしても、それが愛として相手が受け止められるまで継続するべきです。かれがそれが愛なのだ、と受け止められた時こそ、本当に愛というべきです。
愛を様々な形で表現して、それが愛として感じられるようになって、はじめて彼もあなたの愛を受け入れる事を恐れなくなってゆくのではないでしょうか。
彼の心の氷河が解けることを願っています。

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理想は相互扶助の関係構築

ならのこ様

川口英俊でございます。問いへの拙生のお答えでございます。

彼のことを好きで、彼のことを色々とご心配されておられるご様子を拝見致しました。

「回避型愛着障害」・・なかなか人の心を「○○障がい」とカテゴライズして、型にはめてしまうことについては難しいところがありますが、とにかく、お互いの将来のためにも慎重に見極められることが肝要になるのではないかとは存じております。

問い「潔癖症」
http://blog.livedoor.jp/hasunoha_kawaguchi/archives/1003004192.html

『・・また、「○○障がい」・「○○症」・「○○依存症」といったものに、変にマイナスに囚われてしまわれずに、私たちそれぞれにおいてのより良い幸せのためには、それぞれの心をより良くに変容させていくことが必要となります。・・』

正直に申しまして、拙生が気になったのは、「あまりに暴言やお酒に逃げること」というところです。お気を悪くなさられるかもしれませんが、場合によっては、これから先にドメスティック・バイオレンス(DV)へと発展しないかどうかが懸念されるところでございます。

気性の不安定さ、思い遣りに欠けているところ、愛に飢えている感じ・・一体、その原因が何であるのか、例えば、何か不満やストレスによるものであるのかどうか、心が安定して落ち着いている状態における心理状況や環境状況をならのこ様がしっかりと把握されることにより、そのような状態を保つことで安定が図れるならば、それはそれで彼の支えとなれるのでしょうが、あまりにもそれが一方的な負担やストレスとなってしまうようであれば、やはり先々でも問題となってしまうでしょう・・

今後、結婚し、新生活となり、また先で妊娠・出産や子育てとなって参りますと、どうしてもお互いの支え合い、助け合いの相互扶助の関係構築が必要となって参ります。

これから先、うまくお互いの支え合い、助け合いのバランスが保てそうかどうか、あるいはお互いの家族の協力関係によってもバランスが保てそうかどうか、しっかりと見極めていかれますことをお薦め申し上げます。

善処を祈念申し上げます。

川口英俊 合掌

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Eishun Kawaguchi
最新の仏教論考はこちらでご覧頂くことができますが、公開、非公開は随時に判断...
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男は癒やしてくれる女性を求めている

ならのこさん、おはようございます。
人は基本的にいくつになっても不安を抱えています。
男は特にこの傾向が強く、大会社の会長ですら悩みはあります。
大金を払ってまで男が銀座などに通うのはなぜでしょうか?
この十分ではないという気持ちを癒やしてもらえるから通うのです。
世の中には、この男の気持ちを癒やすことが出来るのは女性しかいないのです。
お店でNo.1になる女性は、この男の気持ちを癒やせるからNo.1なのです。
  
ならのこさん、あなたの今の彼は、あなたが癒やす価値がある男でしょうか?
二人の将来のために、あなたが癒やす価値がある男かどうかを見極める必要があると私は思います。  

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有坂脩岳(しゅうちゃん)
『般若心経』を梵語(サンスクリット語)で読める日本でも珍しいお坊さんです。...
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質問者からのお礼

皆さま、本当に真摯なご回答をありがとうございます。

>丹下様
継続すべきとのご回答に、すっと気持ちが楽になりました。
私自身、彼のことが好きで、辛い場面があっても寄り添い続けたいと思ってはおりました。しかし彼は私を求めていないのではないか、愛したいという私のエゴなんじゃないかという引っ掛かりが苦しかったのです。
ご指摘の通り、彼は離婚を経験していて、自分でもそのことで深く傷ついたと話しています。
相手を想って届け続ければいつか響く、傷を癒せる日が来るかもしれないと、様々な方法で愛を届けていきたいと思いました。

>浦上様
どの道を選んでも喜びも苦労もある、確かにおっしゃる通りですね。
親しい友人は私の話を聞いて「もっといい人がいるよ」と言ってくれるのですが、“もっと”って何なのか、“いい”とは何なのか、求め続けたら結局何も見つからないまま人生終わってしまうような気がしていました。
またご相談出来る場があると思うと、険しく見える道も安心して進んで行けますね。
ありがとうございます。

>木内様
価値があるか、と言われると、自分自身に立ち返って“私にそんな偉そうなことを言える価値があるのか?”と、自分を卑下するスパイラルに陥ってしまいます……。
そこは一先ず置いておいて、彼という人間を考えた時、問題を抱えながらもやはり尊敬出来る点や愛すべき点のある魅力的な人間です。
日によってかなり波があるので、正直諦めたくなる時もあるのですが……。
ただ自分も勝気なところがある性格なので、女性として“癒し”を意識して接していこうと思います。

>川口様
お礼が大変遅くなり申し訳ございません。
ご回答は早々に拝見し、考えの一助とさせていただいておりました。ありがとうございます。
ご指摘いただいたように、私自信も、DVに繋がる可能性はないとは言えないと思っております。酔っている、もしくは激昂している時は、私を人格から何から否定します。かなり辛いです。でも彼も苦しくて、きっと本当は心にもないことを言ってしまっているんだと思ってきました。
しかし、最近は、平常時と思われる状態でも私のことを罵倒します。
自分が耐えることが出来ても、彼は、こんなに拒否感や軽蔑を感じる私といても、怒りが募るだけで幸せにはなれないのだろうなと思います。
おっしゃる通り、家族や友人のことを思うと、身を引くべきかもしれません。
とりとめなくすみません。ありがとうございました。

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