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他の人と比べてしまうこと

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有り難し有り難し 9

こんにちは。
上の子は高校生ですが、高校入学してからは落ち着いてきましたが、本人が勉強も部活も頑張りすぎたのか…そこはわかりませんが、学校に行けなくなってしまい、今少しずつ復学に向けて取り組んでます。
不安や心配もいっぱいですが、学校の先生や周りの方のお力添えでなんとかやっていこうとしてるところです。

他人と比べるとことは、愚かなことで無意味だと頭でわかってますが、我が子が学校に行けないこと、これまでの苦労、そして私自身の今までの人生、どうしてこうな立たんだろうと思ってしまいます。

他の人も他人にはわからない苦労もあると思います。

しかし、子供の不登校をとっても、子供が生き生きと学校に行き、部活をして、勉強もして…というお母さんに話しても、子供が甘えてるとか、みんな学校が嫌なのは当たり前とかそういうことを言われます。
私自身、話をしても辛い返答になるだろうとはわかってましたが、子供同士が友達で同じ学校であるため、隠すこともできず、話しました。

私の気の持ちようかもしれませんが、同じように子供がいても全然違うのですよね。
おかしな話ですが、イキイキとしたお母さんがうらやましいです。
子供が今の状況になってしまい、1番辛いのは子供だということは分かってます。


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お坊さんからの回答 2件

回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。

様々な親御さんに出会うことがとても力になります

息子さんの不登校、周りと比べて、周りが生き生きしているように見えてうらやましいと思ってしまうのですね。お母様の気苦労お察しいたします。

ご自身で言われているように、頭では「比べても仕方ない」とわかっていても、いざ自分がその立場に立たされると苦しいものだと思います。すでにあなたが言っているように、他人と比較すること自体にやはり私たちの苦しみの原因があります。

安田理深という僧侶の言葉に次のようなものがあります。「人生が行き詰るのではない 自分の思いが行き詰るのである」私たちはいつも自分の思いに行き詰るのです。

息子さんは学校に行けてないとしても、それは息子さんがダメな訳でも何でもない。ところが私たちは周りと比べて、ああなっていないとおかしいと思いを固めます。そして、自分が悪いんではないか、息子がおかしいのではないかという「思い」によって苦しむ。でも、あなたが向き合っているのは自分の思い出しかありません。大事なのはその現実を尊重する事でしょう。不登校自体には実はいいも悪いもありません。不登校という一つの出来事の中で私たちは自分を尽くして行くことしかできません。「私の思い通りにならなければ」という思い通りにしたいという心がある以上、私たちはどんな状況になっても苦しみます。仏教では「思い通りにならない事は思い通りにしなくていい」と教えられます。しかし、その中でもできることはある。それは必ずしも学校に行く事だけではないでしょう。私達が尽くして行けることは色々なやり方があるはずです。息子さんに会ったやり方を探していくのも一つだと思います。

こういう相談を受けていつも考えるのは、お母さまが一人で悩まれていることです。できれば、同じ悩みをもった家庭外の他者とつながって欲しいですし、声を聞いて欲しいです。それが何よりの力になります。不登校の保護者の当事者グループに参加する等のことがとても力になります。勇気を出して、参加してみてもらいたいです。ぜひ様々な親御さんの声を聞いて下さい。また、本などを読むこともものすごく大切だと思います。比較ではなく、連帯すること、同じ苦労を抱えた者同士が連帯することが今私達に必要な事だと感じます。どんなあなたでも、応援しています。

【おすすめの本】おやときどきこども、親子の手帖(鳥羽和久)、明るい不登校 創造性は「学校」外でひらく(奥地 圭子)

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有り難し
おきもち

浄土真宗本願寺派の僧侶です。 産業カウンセラーの資格を持っています。...
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生き生きと生きる道

大切なことは学校に行くことではなく、子供が生き生きと生きる道を探してあげること、導いてあげることです。
今日本では高校行くのが当たり前のような世の中ですが、学校に行く必要を感じていない人に行かせるのはなかなか難しいものです。
思春期は自分と真剣に向き合う大切な時期です。そのときに、生きる意味、友達とは、自分とは、など色々真剣に考え答えを出そうとします。

ほとんどの子は何も考えず学校に行きますが、こうしたことを考えたことで、人生の向き合い方が変わってくると思います。本当に答えを出そうとしたらお坊さんのように坐禅して自分と向き合わないといけないと思います。

今悶々としている状態だと思いますが、興味を持って取り組めることに出会い、それを愉しんでできるかどうかが大切なのでしょう。

はなはなはなさんの悩みは「学校は行くべき」「行かなければならない場所」と言う思い込みから離れることです。

世の中「ねばならない」なんてことほとんどないですよ。もしお子さんが病で倒れたら学校に行けなんて言えないでしょ。生きていてくれるだけで。と思うでしょう。
その子がその子らしく生き生きと生きられる環境を一緒に探してあげたら良いかもしれませんね。

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有り難し
おきもち

禅宗 曹洞宗 僧侶。神奈川県西部円通寺住職。小学校教師。 悩みを吐き出す...
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質問者からのお礼

ありがとうございます。
そうですね。私が頭の中ではわかっていても学校に行ってほしいと思ってます。
しかし、この多様化の時代、学校に行かないという選択肢も間違いとかではないし、息子には、あなたが学校に行っていても行ってなくてもあなたの価値は変わらないよ。とは伝えてます。伝えておきながら、本当は行ってほしいと思ってしまってます。

息子自身も学校に行きたい、元に戻りたいと言ってます。しかし、その一歩が出ないのか、それはわかりません。

同じような立場の方とお話をするのも良いですね。

ありがとうございました。

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