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これからのことで

回答数回答 2
有り難し有り難し 28

実は今から会社を起業しようと考えております。
その起業に至った理由は、この先のことを考え自分の思いを込めた会社をおこしたいと思いました。

介護に長く携わってきて、そこでの経験を元にして自分だからこそ出来ることをしたいと思っております。

そこでなのですが、起業するさいに気をつけないといけないことや注意することはあるでしょうか


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お坊さんからの回答 2件

回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。

儲けもしないが損もしないぞ

日本を代表する宮大工さんが仰っていました。
この精神は大切です。
そしてそもそも働くということは、働くことで幸せになれなきゃいけないのです。
世間のブラック企業は働くことで病みます。
どこかにウソがあるから病むのです。
ちゃんとしたものを提供して、恥じることのないもの、無理のない労働、道徳・倫理・宗教性のある仕事をしましょう。
人間性の無いビジネスはずるがしこい悪魔を生みます。
誠実さを大切にしましょう。
人を厳選しましょう。
誠実でない人はやめてもらいましょう。これも大切なことです。
お寺においては弟子づくりこそが最も大切です。
会社も同じです。
あなた自身が本当に働いていて幸せになるスタンスを共有できるスタッフのみをパートナーとする。
自分のルールのぶつかり合いの無いようにする。
「ああ、この人はとても誠実な人だなあ」と思える人間を直感で見抜く。
自分のためにやる人間、媚びる人間よりも、本当にあなたと会社の事を考えてくれる人を採用することです。

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有り難し
おきもち

お悩み相談08020659278
今月の法話 文殊の剣 ❝己がそのものを観ていながらそこに余計な色や思いをつけたさぬその己の様子を「こそ」見届けてみてください。❞(本文より) 「大丈夫、慧の剣を取る。」 大いなる菩薩や老師は智慧の剣を取って、人の迷いの見解を断ち切り真実の姿をみせてくださいます。 智慧の剣とは人間の自我、我見の無いこころからなる、無垢で清らかなる「事実の様子」「本来の様相」を見極める力ともいえましょう。 それこそが智慧の剣なのです。 文殊とは自己を鎮め得た者の姿。 人間の内なる思慮分別の猛獣を修め得て、その上に鎮座する姿。 事実を事実のとおりに見るということは、余分なものがないということです。 そこに現れる余分な見解というものを断ち切った姿。 そもそも、もともと一切の事象、事実というものには余分なものはありません。 とは言えども、それでも人は人の習癖・習慣的に物事に思いをつけたす。 いまや「写真で一言」という要らぬ添え物をするバラエティ文化もあるぐらいですから、ものを本当にそのままに受け取るということをしない。 文殊様の持つ剣、智慧の剣というものは、そういう人間の考えを断ち切る働きを象徴したものです。 その文殊の剣とはなにか? お見せしましょう。 いま、そこで、みているもの、きこえていること。 たとえ文字文言を観るにしても、そのものとして映し出されているという姿がありましょう。 文字として見えているだけで意味を持たせてもいない、読み取ってもいないままの、ただの文字の羅列のような景色としてみている時には、文字であっても意味が生じません。 本当にみるということはそこに安住しています。他方に向かわない。蛇足ごとが起こらない。 見届けるという言葉の方が適しているかもしれませんね。 ❝己がそのものを観ていながらそこに余計な色や思いをつけたさぬその己の様子を「こそ」見届けてみてください。❞それはものの方を見るというよりはそれを見ている己を見つめる姿ともいえましょう。 そういうご自身のハタラキ・功徳に気づく眼を持つことです。 あなたの手にはすでに文殊の剣がありますよ。用いることがないのはもったいないことですね。

発心百万発(ほっしんひゃくまんぱつ)

 曹洞宗の開祖道元禅師の言葉に、
 「一発菩提心を百千万発するなり」という言葉があります。

 「発菩提心」(ほつぼだいしん)=「発心」(ほっしん)とは、修行するぞ!と決意することで、道元禅師はその気持ちを100千万回おこせ、常に発心なんだ、と示しています。

 あなたも、よし、会社を起業するぞ!という気持ちを、今回1回だけじゃなくて、つらいとき、苦しいとき、折に触れて、この時の気持ちと熱意を忘れず思い出していただきたいと思います。

 会社を起こすと、目先の利益を追いがちになりますが、5年先、10年先を見据えて経営していくと良いと思います。ご近所づきあいも大切にね。

 がんばって下さい。応援しています。

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有り難し
おきもち

・曹洞宗/静岡県/50代 平成27年鳳林寺住職。平成28年hasunoha回答僧登録。 好きな言葉は「和顔愛語」。和やかな顔と思いやりの言葉という意味です。曹洞宗開祖道元禅師は、愛語には世界を一変させる力があると仰っています。回答には厳しい言葉を入れることもありますが、相手を思いやる気持ちがあってこその言葉と捉え、受け止めていただきたいです。 ※質問の答えについて、話の大筋は変えませんが、投稿してから誤字脱字を直したり、内容をよりわかりやすくするため、若干加筆修正することがあります。ご了承ください。 ※「お礼」は必ず拝読していますが、それに対して回答の追記は原則しないことにしています。ご了承ください。 ・回答する件数は減っていますが、ほぼ全ての質問とつぶやきに目を通しています。
話すのが苦手なので、原則不可とさせていただいています。どうしても!という場合は運営さんに問い合わせてみてね。

質問者からのお礼

お二方から視点の違う回答をいただきありがとうございました。
大事な点とやはり決意表明みたいなものを常にしておくことの大事さをよくよく肝に銘じておきます。
自分と会社のことを思ってくださる方との出会いの大切さ、また折々に触れて自分が決意したことを思い返すこと。

初心忘れるべからず、そのままですね。

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