お腹の子の命について
ネットで検索しこちらに辿り着き、すがる想いでご質問させていただきます…。
1歳になる娘と鬱病を患う夫の3人家族で生活しております。
このたび、お腹に5週になる赤ちゃんがいることがわかりました。
妊娠がわかった時それは嬉しく心が躍ったのですが、夫の鬱病の治療経過が思わしくないのと経済的理由から出産を諦めなくてはいけないとなりました。
どうにかできないか連日両家を交えて話し合いもしましたが難しく、最悪の結果に後悔と涙が止まりません。
中絶手術は7/1におこなう予定なのですが、こうしてる間にもスクスクと成長する小さな命を思うと、
情けなくて悲しくて辛くて、こんなにも最低で人としても一人の親としても死にたい気持ちです。
私は人殺しですよね。
今後の人生どうしたら良いでしょうか。
回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。
あなたにはまだ選択肢がある
こんにちは。
「1歳になる娘と鬱病を患う夫の3人家族で生活」とのことなので、ご苦労やご心労のあることと察します。
ただ、私はあなたの予想、或いは希望する回答はできないかもしれません。もし、そういった回答を望んでいない場合は、以下を読まなくても構いません。
「夫の鬱病の治療経過が思わしくないのと経済的理由」ということは、最初から分かっていたはずです。妊娠は、ご夫婦お二人の明確な行為のもとに成立したものです。
あなたは、「人殺し」と表現しています。
私はその表現を取りません。しかし、確実に人になる命を摘むということは間違いありません。「今後の人生どうしたら良いでしょうか」と、既にあなたは中絶後の自分の人生を心配しています。中絶ありきで「どうしたら良いでしょうか」と問うています。
やむを得ない事情があるのでしょう。
第三者の私にはそれが分からない、と言わればそれまでです。
しかし、今は「今後の人生どうしたら良いでしょうか」という状況になる前です。
まだ、命を繋ぎ止められるのです。
これまで、中絶後の苦しみが書かれた相談が多くありました。
それは、当事者が一生抱え続けるほどの苦しみです。
そうなる前に、あなたにはまだ選択肢がある。
「スクスクと成長する小さな命」を救えるのは、あなたであり、ご夫婦に他なりません。選びませんか、育てるという選択肢を。それは幸福への選択肢ではありませんか。
すでに生を受けた「1歳になる娘」さんの前で、「一人の親」として子の命はかけがえのないものだと教えるチャンスではないですか。「人として」命は必ず大切にするのだよと、伝える機会こそが今なのではないですか。
中絶を回避する諸制度の利用も選択肢に
こんにちは。つらいですね。
すでに検討済みかもしれませんが、中絶を回避する制度として、特別養子縁組・里親制度があります。もちろんこれは出産まで体や日常生活や金銭的な負担はあります。でもあなたにその命を大切にしたい気持ちがあり、あなたの手で育てるのが難しいのでしたら、このような制度の利用も選択肢のひとつに入れても良いと思いました。今調べたら、Appleの創業者スティーブジョブズ氏も養子出身なのだそうです。時間がありませんが、一度かかっている病院や市町村の窓口などに相談してはいかがでしょう。
もし予定通りだったとしても、
仏さまは
あなたに寄り添って
支えてくださいます。
あなたの夫や娘さんも
助けてくださいます。
お子さんも
お救いくださいます。
ご自身で何もかも背負わず
仏さまや周囲の有縁の方々に
頼ってください。
いずれも仏法
私は中絶を進めるわけではないですが、それも一つの道であると考えています。
その決断をしてもあなたは人殺しではないです。
それしか道がなかったから選んだということです。
産めるものなら産みたいでも育てられない。産んだら自分で育てたい。でもそれができない。
私も子を持つ親です。十分お気持ちわかります。
どちらを選択しても後悔してしまいそうな感じなのでしょう。。。
7月1日お別れすることになったら、その分今いる娘さんにたくさん愛情注いであげてください。そして、いつの日かもしご縁があってタイミングよく新しい命がいただけたら、それは大切に育ててあげてください。
無責任なようで申し訳ないですが、どちらを選択されても、それが真理の道。「もし」は人生にはありません。それを受け入れ、その先とことんその決断と付き合っていくというほかないのです。