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過去のあやまち

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初めてご相談させていただきます。
私は、最近仏教の、五戒の教えを学ばせていただきました。
しかし、私は過去にその教えに背いた経験があり、その事で心が苦しみ続けています。
どうすれば、許されるのか、又は許される事など、無いのではあるまいか。
そう思うと、この先自分の生き方が分からなくなりました。
私の生きていく心構えを、仏様に導いていただきたいと願っております。私は、どうすれば良いのでしょうか。


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お坊さんからの回答 2件

回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。

「許す/許されない」はユダヤ教系統の戒

あちらの宗教は神との契約に基づくものですから、罪と罰という発想があります。しかし仏教の主人公は神ではなく、自分自身です。悪いことをすれば自分が苦しむことになる(苦の悪循環を回すことが習慣になってしまう)という発想です。

過去に五戒に背いた?そりゃそうです。ありがちなことですけれども、止めないと苦から離れられませんよというのが五戒です。
戒は本来、減点法ではありません。加点法です。戒を保てば保つほど功徳があります。ゼロからでも、マイナスからでもウェルカムですよ。これからの生き方が分からない…いやいや、それは誤解です。そこにこれから五戒をはめ込むのですよ。

可能なら毎日、難しければ毎月一日と十五日、あるいはそのどちらかでも、それも難しければ春彼岸、お盆、秋彼岸、年末の年四回だけでも、静かに自分を振り返る時間を作りましょう。振り返る上での指標はお寺で法話を聞きながら養いましょう。CDなどでも法話集が手に入ります。hasunohaでも結構ですね。正直なところ、このご質問では漠然とし過ぎていますので具体的な回答はできませんが、無理に書けとは申しません。可能ならまたご質問ください。難しければ様々な質問をご覧ください。

さて、この世界は諸行無常です。永遠不変の、常なる者はいません。過去に輝かしかった自分も無常ですが、過去に過ちを犯した自分も無常です。無常だからこそ、誰でも救われることができるのです。さぁ、仏さまの和の中にいらっしゃい。

>ふるい立てよ
放逸に流さるるなく
善くなさるべき
法を行べし
法に従いて行ずる人は
この世においても
また ほかの世においても
こころよき休(やす)らいをえん
(友松円諦『法句経』第168偈,講談社学術文庫679)

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おきもち

曹洞宗副住職。タイ系上座部仏教短期出家(捨戒済み)。仮面系お坊さんYouT...
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懺悔文(さんげもん)というお唱えがあります

懺悔文(さんげもん)というお唱えがあります。
仏壇があれば仏壇前で、なければ静かな場所で唱えてください。
1回につき3度繰り返して唱えましょう。
「あのときは悪いことしちゃたな」と思い出したときも、また唱えましょう。
他の宗派さんはどのようにお唱えするかわかりませんが、曹洞宗では以下の通りです。

我昔所造諸悪業 (がしゃくしょぞうしょあくごう)
皆由無始貪瞋癡 (かいゆうむしとんじんち)
従身口意之所生 (じゅうしんくいししょしょう)
一切我今皆懺悔 (いっさいがこんかいさんげ)

意味
私が昔から作った罪のかずかずは、皆むさぼりの心といかりの心とあさましいぐちの心によるものです。
今ここに一切懺悔しますので、み仏の心に救われますように

です。
懺悔文をお唱えすることで、まっさらさらの清浄心になります。過去の過ちも許されます。
そして、是非昔行った悪い行いは忘れ、今後はもう嘘をついたり人を傷つけたり、生き物を殺してしまわないように心がけましょう。
もしまた戒を破ってしまった場合も、またこれを唱え、反省しましょう。

※殺人や泥棒など、明らかに法律に触れる行為をしてしまった場合は(もちろんそのような意味で相談してきた訳ではないと思いますが)、きちんと警察に自首し、法的な裁きを受けてからです。

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おきもち

・曹洞宗/静岡県/50代 平成27年鳳林寺住職。平成28年hasunoh...
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質問者からのお礼

光輝様
早速のお返事を頂きました事、大変有り難く感謝しております。
懺悔の心を忘れずに、今後、過ちを犯さない真っ白な気持ちを持ちたいと思いました。
許されるものならば、今後しっかり歩いて行けるように、なりたいと思った通りおります。

大慈様
早速のお返事を頂きました事、大変有り難く感謝しております。
仏教の主人公は、自分自身。
止めないと苦から離れませんよ。
この言葉は心に応えました…。
確かに、今回、思いきってご相談するにあたり、私の罪が五戒のどの事かを書くに書けない状態でした。ずっと悩んでいた中、私に仏の教えを授けたのは、祖母の書き残した一冊のノート。そこに、五戒の教えが書き記されておりました。気持ちの整理がつきそうでつかない。それを繰り返し続けてきた中でのノートとの出会いでした。私の中に、色んな深い思いがあります。きっと、またご相談したい気持ちになるかと思います。その時は、どうか宜しくお願い致します。

光輝様
最後がおかしな文章になっていました。
今後、しっかり歩いて行けるようになりたいと思っております。
失礼しました。

光禪様
お名前を、間違えてしまい申し訳ありません。今日、メガネを外して初めて気づきました。老眼ですね。すみませんでした。

温かい気持ちになるお坊さん説法まとめ