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仏壇、過去帳が2つ

回答数回答 1
有り難し有り難し 7

こんにちは。
私は4年前に主人を亡くし、現在自分の家に遺骨と仏壇があります。子どもがまだ未成年なのもあり暫くはそばにいてほしい、という意味で納骨はまだしておりません。
主人の実家には今までは写真とおりん、線香立てがある程度でした。先日久しぶりに伺ったところ、仏壇を買った、というのです。
しかも過去帳もあり、当然ですがいずれも主人のために作られたもので過去帳の中身は主人の戒名のみです。葬儀が終わって割とすぐにお世話になったお寺様に書いてもらったようです。
息子を供養したい気持ちはわかるのですが現状私の家と主人の実家に仏壇と過去帳がある状況です。これってどうなんだろ·····正直に言えば私の立場がないがしろにされているようなモヤモヤした気持ちも否めません。
それはさておきお聞きしたいのは主人のために設置された過去帳と仏壇が2つある、これは宗教的にどうなのか、ご教示いただけないでしょうか。
よろしくお願いいたします。


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お坊さんからの回答 1件

回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。

各家庭ごとにあってもいいんですよ

質問読ませていただきました。

仏壇と過去帳の件に関して、亡くなられたご主人の実家に少し不信感を抱いておられるのですね。
心中お察しいたします。

さて、仏壇とは何でしょうか?
元々の始まりは、江戸時代の寺請制度です。キリシタンなどのご禁制の宗教を信仰してないことの証明として、各家庭に仏壇を置いて仏教徒であることを証明したのです。
現代では仏壇はその意味を変えております。宗派ごとに仏壇の意味は異なるかもしれません。私の宗派では、各家庭でも仏様に手を合わせて仏道修行を行えるようにし、それを通じて家族の精神的主柱となるものが「仏壇」なのです。そして、仏壇に安置されている仏様に、亡くなられた人の成仏をお願いするのです。
そのおおよその意義というのは、どの宗派でもあまり変わらないかと思います。
ですから、各家庭ごとに仏壇があったところで何ら不思議はありません。むしろどんな規模の仏壇でも良いので、各家庭に1つずつを強く推奨したいくらいです。

また、過去帳も各家庭ごとに置くものです。何かに記しておかないと、亡くなられた方の戒名や日付を忘れてしまったりしますよね。それを忘れないように過去帳に記入して、亡くなられた日に供養するのです。
過去帳に記入する人は、自分が供養したい人の名前を記入してもらえばいいと思いますよ。たくさん供養してあげたいのであれば、何人記入してもらっても構いません。

これらのことを考えると、質問者様の家と、ご主人の実家、それぞれに仏壇と過去帳があることは何らおかしいことではありません。質問者様をないがしろにしているわけではなく、ご主人(息子)を大切にしてあげたい、ただその一心だと思いますよ。
また、各家庭ごとにご主人を忘れずに供養してあげれるので、ご主人はさぞかし喜ばれていることでしょう。

ですから、「蔑ろにされているのかも・・」とマイナスに捉えるのではなく、「これからも一緒に供養していきましょうね、その方が主人も喜ぶので」とプラスに捉えて、ご主人の実家と仲良くしていってくださいね。

何か少しでも参考にしてみて下さい。

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質問者からのお礼

藤川誠海様
ご返答いただきありがとうございます。
本来の仏壇、過去帳の由来、意味を知り2つあっても問題ないこと、スッキリしました。
正直言いますとまだ腑に落ちないところはありますが、 これはよくある嫁舅問題的な感情なので許してください笑
お盆期間中でお忙しいさなか本当にありがとうございます。

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