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因果応報があると思えない

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有り難し有り難し 75

娘が、娘夫のw不倫が原因で5年前に離婚しました。

一連のゴタゴタの中、元娘夫の両親も、元娘夫を絶縁するような状況で、10:0で元娘夫が悪いと言って良いと思います(その結果。双方から慰謝料などは取れました)。

娘は、慰謝料問題の過程で、元夫の不倫相手に酷いことを言われたりし、一時自殺未遂を起こすなどかなり憔悴しましたが、少しずつ立ち直り仕事も再開しました。

しかし、こんなに酷い目にあわされているのに、今も自分に至らないところがあったのではと自分を責めたり、元夫の現状(離婚が仕事上ダメージとなったようです)を心配したりしています。

元娘夫の不倫相手は、過去にも不倫をしていたこともあるらしく、自分が悪いという意識はなく、結婚生活を壊した魅力ある自分と、誇らしげに元気に生きているそうです。

この世に神や仏がいるなら、善人が酷い目にあう状況を許しているのか、まったく理解できません。娘に酷いことをした人達を呪いたいと思ってしまいます。


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お坊さんからの回答 3件

回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。

呪わずとも不幸の隘路に

まずは、前提の確認です。

あなたは10日前の質問で、「長く心から愛し大事にした夫が突然豹変し不倫し離婚」と書いていました。つまり、質問者であるあなたの「夫」が「不倫」した、という文意ですよね。

そして、「不倫相手は」「私から夫を奪ったことを誇らしげにしている」とも書いています。今回は、「元娘夫の不倫相手は」「結婚生活を壊した魅力ある自分と、誇らしげに元気に生きている」と書いています。

偶然、あなたと娘さんが同様の状況で、同様の人格を持つ人に「不倫」されたということなのでしょうか。あまりに状況が似ているので混乱します。

それとも、同一アカウントであなたと娘さんが交互に書いたということでしょうか。

つまり、この質問の前提自体が腑に落ちないのです。

ただ、折角ですから「この世に神や仏がいるなら、善人が酷い目にあう状況を許しているのか」という問いに答えましょう。前回も同様のことを問うていますね。

私は、仏教徒ですから仏様のことは存じていても、「神」には詳しくありません。
だから、仏様についてのみ答えます。

あなたは「仏がいるなら」と言っていますが、あなたには「いる」ともいないともわからないのですね。いや、そもそも自分の語っている「仏」という存在、言葉の内容自体を理解して質問しているのでしょうか。

仏教の書籍を読めば、ご自身が「神」と「仏」を混同していること、その違い、「罰」(前回の質問の言葉)を与えるような存在でないことも分かるはずです。本当にあなたが「仏」に興味があるなら、一度きちんとした手順で追求してみてください。

あなたは、「不倫」した人間が幸せだと思うのですか。
だから「呪いたい」、不幸にしてやりたいと思っているのでは。

私には、当人たちは不幸のどん底にいるように思えます。迷っていること自体に気が付かない。これは悲劇であり、喜劇です。

愛の感動を知らないまま、命を終える。
どれだけわがままを実現しても、最も思い通りにならない老、病、死に直面した時、地獄のような苦しみに直面して尚、生き方の修正がきかない。

自分様で生きてきた人は、阿弥陀様と言えないのです。だから、極楽があるとも思えないのです。

呪わずとも不幸の隘路に陥っているのです。あなたにはそう見えませんか(字数制限)

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釋 悠水(しゃくゆうすい)
浄土真宗本願寺派報恩寺住職(兵庫県三木市) 本願寺派布教使 元本願寺布...
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必ず報いは受けますよ!

質問読ませていただきました。

子を持つ親として、相手を恨むのは当然です。心中お察しいたします。

さて、因果応報についてですが、仏教の因果応報というの短期だけではなく長期での見方が必要となります。
それは、前世・現世・来世にまたがるのです。
前世に行ったことが原因で、現世に何らかの現象を生じる。現世に行ったことが原因で来世に何らかの現象を生じるのです。

それに当てはめるなら、現世で不倫されたことについて、娘さんは過去世に何か原因となる業を積んでいたのでしょう。
しかし、現世で、その不倫相手は酷いことをした。その報いは業となり来世で必ず報いを受けるのです。

こんなことを未来永劫繰り返すのは辛いし、イヤですよね。苦しみのない世界に生まれたいと、誰しもが思うはずです。
しかし、人間として生まれる限りはその苦しみから抜け出せない。生身の身体があり、それ故生理的欲求があり、相手を憎んだり、怒ったり、羨んだり、貪ったり・・・そういった感情は必ずついて回るのです。
だから、「もう人間に生まれ変わるのはやめちゃおう。そういう苦しみの連鎖から抜け出そう」というのが仏教の根本的な教えです。苦しみのない世界に生まれるために功徳を積み、まじめに人生を生きましょう!ということなのです。
そう考えるとその不倫相手は報いを受けて、必ずまた苦しみの世界に生まれます。ひょっとしたら人間に生まれ変わることもできないかもしれません。

また、短期的に報いを受けることもあるでしょう。
その不倫相手は、若くて魅力のあるときは好き放題快楽を貪っているようです。しかし年を取るにつれてその化けの皮がはがれ、そんな「やばい人」に誰も近づかなくなります。年を取ると、人はその本性が言動に表れてきますから。
おそらく、寂しい人生を送ることでしょう。

ですから、恨む気持ちもわからないではありませんが、放っておいても必ずその報いによって苦しむのです。
それに相手を恨むことで、それが自分の業となり、来世でまた何らかの報いを受けることになりかねませんよ。どうすれば自分が心和やかになれるか、そこを見つめる必要があるのです。最低の相手のせいで自分がまた来世で苦しむ、こんなばかげた話はないでしょう。

何か少しでも参考にしてみて下さい。
必要ならばプロフィールを参照いただき、メールやZOOMの個別相談をご利用くださいね。

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京都府・大阪府・奈良県の県境に当たる、京都府京田辺市の天王院というお寺でお...
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前世の罪業

今のあなたや娘さんの苦しみは、前世であなたや娘さんが犯した罪の報いだと考えてはどうでしょうか。
因果応報や自業自得は、自分の罪を冷静に見るための鏡であり、他人に向けるものではない(他人に向けても意味はない)と思いますよ。
理想ですが、世の中の全ての人が、何かトラブルがあったときに他人を恨まずに自分の罪を反省するようになれば、世界から戦争もなくなりますよね。
「自分の過去の罪の報い」だと思いましょう。

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がんよじょうし。浄土宗教師。「○誉」は浄土宗の戒名に特有の「誉号」です。四...
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質問者からのお礼

ありがとうございます。
母も質問したいと言うので、同じアカウントで、私が質問を聞いて、書き込んでしまいました。

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