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失敗を許すことができません。

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有り難し有り難し 13



はじめまして。
初めて相談させていただきます。


今年、結婚式を挙げました。
このご時世ということもふまえて、結婚式には親族のみを呼び、食事を振る舞う披露宴は家族のみという形で執り行いました。


挙式のみ参加の親族とは、写真を撮り、見送りをしてから披露宴が始まる予定だったのですが、挙式会場スタッフのご案内不足でわたしは自分の親族と写真を撮ることができませんでした。自分が招いた人との写真が無いのです。


加えて、アクセサリーをつけられないまま、披露宴会場に入ってしまったり、預けたものを持って帰られたりしてしまい、正直、散々でした。


自分の親族と写真が撮れなかったことに気がついたのは、全てが終わった後で、わたしは今までの人生の中で1番と言えるほど、大号泣してしまいました。


後日、会場にそれを伝えたところ、
食事会に招待します、お詫びに写真をプレゼントしますと言われましたが、自分たちも親族も誰の都合も合わないので食事会はお断りし、写真もお詫びの写真だなあと思うのが嫌で断りました。


がんばって責めたい気持ちを飲み込んで、自分の親戚から言われた言葉を借りて「他の方の式にこのようなことがないよう、反省点を活かしてください」とお伝えすると「ただいま、このような対策をしています。申し訳ありませんでした。」という手紙が来ました。


これで、一件落着にしたいのですが、わたしの中には今もまだなんとも言えない気持ちが燻っています。


もう一度式はできない。もうどうにもならないことは分かっています。でも、本当に悔しくて悲しくて、結婚式の写真もあまり見れていないのです。


思い出して泣いてしまうのを、夜中になるたびに考えてしまうのを、ずっと繰り返しているのがつらいです。


わたしはどうしたらいいでしょうか。
この気持ちにどう折り合いをつけたらいいのでしょうか。責めたい気持ちが消えません。


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お坊さんからの回答 1件

回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。

過去はもう過ぎ去ってしまったものです

もう二度とない結婚式ですから、それだけ大きな失敗をされたら誰でも泣いてしまうし、許せないのは当然です。簡単には許せません。

でも、だからといって訴訟を起こし、慰謝料をもらおうとまではお考えではないのでしょう。裁判に持ち込めばいくらかはもらえる程度の失敗の連続ですが、文面から考えるとそれはされないはずです。

もし訴訟を起こされないのなら、結論は許すこと、これに決定ですよね。後に引きずらないのがああなたご自身のためでもありますから、結論から逆算してどうしたら許せるかを考えることになります。

お釈迦さまは、過去はすでに過ぎ去ったものである。未来はまだ起こっていないことである。だから、この瞬間、唯今を大切にしなさいと説かれました。

過去は変えようのないことなので、どうすることもできません。大石順教尼という義理のお父さんに両腕を切り落とされた尼僧で画家でも書家でもあった人がいました(この方の『無手の法悦』という著作はお勧めできます)。大石さんの晩年、農業機械に手を挟まれて両腕を失った少年が絵を習うため弟子入りしました。

大石さんは、「両の手がなくなったのはもう過ぎたことだからどうしようもないけど、そのためにひがんだり世の中を恨んだりしていてはいけない。あなたは体の障害者であるかもしれないけどそれはもう仕方ない。だけど、心の障碍者になってはいけない」とおっしゃったそうです。

上のことばを聞いて感銘を受け、立派な画家になられたのは南正文(みなみまさのり)さんという方です。youtubeなどインターネットなどで調べてみてください。この方はもう亡くなっていますが、素敵な奥さんが南さんのことを語ってくれています。

私もなかなか許すということが出来なくて、ひと様に偉そうなことはいえないんですが、あなたのお尋ねのお陰で大石さんや南さんのことを思い出すことができました。有難うございます。

そして、南さんのご夫妻のような立派なご夫婦になってください。

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