母に申し訳なく生きるのがつらいです
初めてご相談させて頂きます。プロフィールにあります通り母が特養でお世話になっていますが、その前にいたグループホームでの六年ほど前の出来事にとても後悔しています。
兄が母の誕生日にとても素敵なブーツをプレゼントしました。本来入居者は持ち物全てに名前を書かねばならないのですが、内側が起毛素材で名前を書けず、表はデザインが洒落ていたので見えるところに記名するのが躊躇われ、職員さんは把握してくれているからとそのままにしてしまいました。その後様々なことに忙殺されているうちにそのことを忘れ、二年前そのグループホームを退去する時になって、母の荷物にブーツがないことに気付きました。後からすぐに問い合わせましたが、下駄箱を確認してくれた職員さんが再度確認してくれましたが、見当たらないとのことでした。
今思えば、母自身は認知症なので見た目を気にするわけではなかったので、表のどこかに記名しておけば紛失は防げたと思います。
何より自分で自分が許せないのは、母はその頃介護シューズを履くようになっていたのでブーツを履く機会がどれだけあるか分からず、場合によってはほとんど履かないまま残るかもしれない。そうしたらおそらく私が使うことになるのだから、目立つところに記名したくないという気持ちが働いたことです。
私の欲深さ、あさましさによって結果的に母はそのブーツを失うことになり、履く機会はますます少なくなったかもしれず、心を込めてプレゼントした兄にも悪いことをしました。
母は私に気前良く服を買ってくれたり、自分の分の食事を分けてくれたりする優しい母でした。そんな母の残り少ない人生に、自分の欲から損害を与えてしまった自己嫌悪と申し訳なさに落ち込み、こんな自分が幸せでいる資格があるのだろうかと、家族と過ごしていても気分が沈み涙が出そうになります。
もうブーツが戻ってくることはありませんが、今後どのような形で母と兄に償っていけば良いのか、アドバイスを頂けたら嬉しいです。何とぞ宜しくお願い致します。
#後悔 #自己嫌悪 #償い #過ち
回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
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人は失敗しないと目の前にある大切なものに気づけなかったりする
あなたのお話をお伺いしてね、100% あなたの欲だけで動かれたのだろうか?と思いますよ。
自分も使うかも、それでもいいじゃないですか。お兄さまからのプレゼントが大切だと思ったから、素敵だと、機会があれば私も大切に使いたいと思ったのでしょ。それは、お兄さまの気持ちまで踏みにじったわけではないと思いますよ。
また、靴って名前を書きにくいですよね。それもあったから、迷いが出たことも事実。
認知症のお母さまの行動も、把握しきれないでしょう。
結果的に靴は失ってしまいましたが、あなたが今 反省の中に、お母さまや お兄さまを大切に想っておられる気持ちに嘘はありません。
人は失敗しないと、目の前にある大切なものに気づけなかったりもします。
償いよりも、あなたのご家族をどうぞ大切に、これからもお過ごしいただきたいなと思います。
みんないろいろあって、家族なんじゃないでしょうか。
質問者からのお礼
お忙しい中目に留めて頂き、ご丁寧な回答をありがとうございました。おっしゃるように、お洒落だった母に兄が選んであげたブーツの、素敵なデザインを損いたくないという気持ちもあったと思います。
母と兄を大切に想う私の気持ちに偽りはないと言って頂けて、救われました。ありがとうございます。
昨日当時の記憶を辿るために母の介護記録を読み返していたところ、今より元気だった母が私にかけてくれていた優しい言葉の数々が書かれていました。私の器の小ささに比べて、母の愛はずっと広く深く、その有り難さにまた涙が出ました。
母への感謝を胸に、ご助言の通り償うことよりも、母にこれからしてあげられることを考えて、家族との時間を大切に過ごしていきたいと思います。本当にありがとうございました。