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墓誌の名前を消すのは問題ありませんか

回答数回答 2
有り難し有り難し 21

初めてこちらに相談させていただきます。

認知症の母がおります。
先日お墓参りに行ったところ、墓誌に書かれた水子さんの名前を見て
「水子は3人だったのに、勝手に2人増やされている!」
と言いはじめ、毎日のように“名前を消すから墓に連れていけ!”と、昼夜を問わず言うようになりました。
こちらの言うことは一切受け付けず、怒る・泣くを繰り返しています。
私が生まれる前(40年以上経過しています)の私にとっての兄姉で、5人で間違いないのですが認知症からくる記憶改ざんの為、母にとっては私がおかしいということになっています。

・認知症の母の言うことにそのまま従い、墓誌から名前を消しても良いのか
・消すとしてもどの水子が違うか母の中でも区別がついていないのに、どれを消すというのか (本人に従ってどれかを消すしかないのでしょうが)
なお、宗派は真言宗です(私自身は仏教を宗教としてというよりは、学問としてしっかり学びたいと思う程度の信仰心です)。

どうするのが望ましいのか、どなたか教えていただけますとありがたいです。

2022年5月10日 9:28

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お坊さんからの回答 2件

回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。

「石屋さんに依頼中です。」と伝える

 認知症の方の言動にどう対応するのが正解か、難しいですね。

墓碑銘の字を消す方法として
①、石材店に石を削って、消してもらう。
②、字を彫った溝をコーキング材等で埋めてもらい、石と同じような色で塗装。

①ですと完全に消せます。但し、削る費用は数万円かかると思います。また、削った跡は残ります。全部削って新たに彫り直せば、現時点でお母様は納得するかもしれません。でも10万円以上費用がかかると思います。正確な費用は石屋さんに相談して、見積書を作成してもらったください。一応菩提寺さんにも事情説明して下さいね。

②の方法だと費用は安く済みます。但し、戒名を彫った痕跡は多少残ります。完全に痕跡を無くすなら、①の方法が良いかもしれません。②の方法なら、後日塗装を取り、溝を埋めたコーキング材を取ってもらえば、従来とほぼ同じ状態に戻すことが出来ると思います。

 今後、認知症によるお母様の症状がどのようになるかによって、対応を考えるべきだと思います。単純に記憶力が低下するのなら、タイトルに書きましたように言えば良いと思います。
「お母さんが言ったように墓碑銘を直します。石屋さんに依頼しました。石屋さんも忙しいので、ちょっと待っていて欲しい。」と言って、先送りするようにするのが一番良いと思います。
 その後「石屋さんは直してくれたの?」と聞かれたら、「お盆までは先に頼まれた仕事でいっぱいだから、お盆過ぎになるそうです。」と答える。お盆になったら「秋彼岸が終わるまで待って欲しい、と石屋さんから連絡が有りました。」と答えましょう。
 飽くまでも私の個人的な推測ですが、数か月先送りすれば、お母様は墓碑銘のことを忘れてしまうかと思います。秋彼岸が過ぎても、墓碑銘のことをお母様が言う時は、②の方法で一旦2名分の戒名を消してましょう。

2022年5月10日 14:56
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 目の前の方の悩みや気持ちをしっかりと受け留め、心を開いてもらうように努め...
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先ずは菩提寺に相談をして欲しい

 吉井さん、お母さんの介護大変ですね。ご自愛下さいね。
 墓誌の変更はあなたの一存では出来ません。親族にも相談してみましょう。菩提寺さん(戒名を授けてくださった僧侶)に相談して、お寺さんからお母さんに言ってもらうのも方法の一つですね。
 他のことで気を紛らわすのも良いと思います。通所介護施設やショートステイなど他の方々と交流できる施設に行き、お墓に行く回数を減らすなど工夫をすべきではありませんか?認知症はその時の感情に左右される場合もありますからいつの間にか言ったことも忘れてしまうことも考えられます。
一度、地域包括支援センターに相談に行きましょう。悩みや愚痴などハスノハのリモートを利用すればあなたのストレス解消にもつながりますので、色々な人や施設や支援や制度を活用しましょう。
 あなたが介護で追い込まれないことを願っております。

2022年5月10日 12:42
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おきもち

あなたの小さな悩み相談お答えします  私があなたの悩みを解決するのでは...
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質問者からのお礼

ご回答くださりありがとうございました。

金銭的な理由でお寺さんの檀家からは離脱したような状態で(毎月お経をあげに来ていただいたのを継続できなくなったり、お寺さんにとっての“顧客”ではなくなりました)、今自分が困っているからと言ってお寺さんに頼るのは虫が良すぎると思い、相談できずこちらを頼りました。
温かいお言葉に感謝いたします。

親戚なども高齢・遠方の為、頼ることもできませんが、今わたしができることをやっていこうと思いました。

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