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父がいない人生を送りたい

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有り難し有り難し 18

私は父との接し方や、父の考えていることがわかりません。父に話しかけることはありませんし、話しかけられたときは体が硬くなり、うまく言葉を発せなくなります。

というのも、父は、物心ついた頃から家庭の事は全く興味がない様子でした。「仕事」による外泊が多く、私や兄の学校生活や、進学・就職について直接聞かれたことはなく、母に尋ねることもありませんでした。

そして、3年ほど前に母が父の不倫に気が付き、私に打ち明けてきました。それ以来、私は以前よりもずっと父が嫌いになりました。(嫌い、という言葉では表現しきれず、怖い・憎い・気持ち悪い…など、父の事を考えると、とにかく嫌な気持ちになるのです。)
不倫に関して母が父に問い詰めたのですが、父は開き直っていました。

母や子を差し置いて、不倫をしていた父が許せません。家族を愛さなかった「父親」をどうしても理解することができません。

そう思うようになってから、心の深くに石のようなものが留まるようになりました。
しばしば心のバランスが取れなくなり安定剤を飲む自分、外面ばかり良くして疲れてしまう自分、友達と言える人が少ない自分、恋愛でいつもすぐに相手が嫌になってしまう自分など、毎日至る所に嫌いな自分が存在し、それらが父のせいに思えてなりません。
自分の親にすら愛されることがなかった人間が、社会でうまくやっていけるわけがない、と思ってしまいます。私の人生に「父」さえいなければ、もっと穏やかに生きて行けたのに、と思ってしまいます。そして、父に影響され続けている自分も嫌でどうしようもないです。

母に何度かこの気持ちを話したことがありますが、「親のせいにするな」と言われたのがショックで、もうその話はできなくなりました。血のつながった父親の話ですので、深いことまでは親友にもなかなか相談することができません。

母や祖父母は「生活費を入れているだけまだマシだ」と言っており、大学まで行けた私を「恵まれている」と言います。それも分かるのですが、そう言われるたびに、私はなんだかつらくなります。貧乏でも温かい家庭が欲しかった、と思うのは願い過ぎなのでしょうか。

相談したいことがはっきりしておらず申し訳ありませんが、私は何をどうすれば、心が軽くなるのでしょうか。アドバイスをいただけると助かります。よろしくお願いいたします。


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お坊さんからの回答 2件

回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。

答えにならず申し訳ないですが…

ねぎまさま
はじめまして、なごみ庵の浦上哲也と申します、よろしくお願いします。

ねぎまさんの、お父さまに対するお気持ちを拝見して、とても複雑な気持ちになりました。
文末の「貧乏でも温かい家庭が欲しかった」という言葉が、ねぎまさんの気持ちを率直に表しているのではないでしょうか。

「貧乏だったら『家庭を省みなくても、浮気してもいいから、ちゃんと稼ぐ父親が欲しかった』って言うんじゃないの?」
「お父さんがいなかったら、あなたも存在してないんだよ!」
こんな言葉をを投げ掛けられたことがあるかもしれませんが、気持ちは理論だけで収めることは出来ません。貴女の苦しい思いは、貴女しか理解しきることは出来ないのです。

母親や祖父母、親友にもまともに相談出来ず、その結果ねぎまさんは心のバランスを崩してしまったり、恋愛相手を嫌に思ってしまったり、とても苦しんでいらっしゃるのですね。

「考え方を変えて、前向きに生きなさい!」なんてとても言えません。
何故なら、私も家庭環境が複雑な時期があったからです。
父が亡くなって年月が経った今、私は父を「大切なことを教えてくれる存在」として受け止められるようになっています。
でももし存命だったら、そのように受け止めていられるか確信はありません。

「どうすれば心が軽くなるか」という問いに答えられず申し訳ないことですが、同じような苦しみを持っていた人間がいる。そうお伝えしたいと思いました。

また何かありましたら、hasunohaにご相談下さい。

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有り難し
おきもち

浦上 哲也
横浜市神奈川区で、新しく小さなお寺を営んでいます。 仏教の教え・浄土真宗...
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親から出家しなさい

(;´・ω・)うちではゴハンがそれぞれ別々でした。
来客も多く家族が一緒になってご飯を取るという事が稀でした。
そういう状況を家庭的でない、と感じたことが多くありまして、質問者様の気持ちが何となくわかります。
私は質問者様には家族からの出家をお勧めします。
ここでいう出家とは、以下の、この場だけでの限定的な意味です。
①自分の理想を相手に要求しない
②家族と言えど生命体的には別存在であることの認識
③精神的距離を上手にとる
④わたくししない
⑤赦す
⑥庭を作る
家族と言っても、みんなそれぞれ別存在なのだ。
ウチはどこの家庭とも比較ができないウチ独自のスタイルなのだ、と思いきる事です。
さて⑥の庭を作るということですが、家庭はこころの庭なのです。
あたたかいな心の通い合いが無ければ家庭・ホームではなくただのタテモノ・ハコです。
外に庭が無くても構いません。
家族みんなが寄り集まって集える「空間」を作るのです。
それはありますでしょうか?どこか堅苦しい、居心地の悪いキッチンやリビングではないでしょうか。
追記ですが、お母さんの子供と言う立場ではあなたは当然父親を憎んで当然です。
でも100%憎み切れない、憎めない、憎んではいけない面があります。
それはあなたが幼少のころよりの夫婦間の問題でもあるからです。
夫婦間の在り方についてはどちらが完全に悪い、ということは言い切れません。
お父さんにとっては、浮気に走る原因がお母さんに対する不満があったのかもしれませんし、なぞに包まれた面もあると思います。
男女はちょっとした行き違い、すれ違いで関係が狂います。
あなたがあまり病まないためにも、ああ、これはそもそもオヤジとおふくろの問題だからあまり俺がやきもきする必要はないな、と一度あなたの中の精神リンクを切り離す必要はあります。その上で冷静に今後進むべき方向性をみんなが納得するようにすすめていけばよいと思います。(;´・ω・)

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有り難し
おきもち

質問者からのお礼

浦上哲也さま

ご回答いただきありがとうございます。
父に関する悩みを口に出そうとするといつも泣いてしまいます。そこで、今回気持ちを文章にしたことで、冷静にご相談させていただくことができました。さらに、聞いていただいたことで気持ちがうんと楽になりました。
浦上さまのように、私もいつか父を受け止められる日が来るといいなと思います。どのような形でもいいので、とにかく早く落ち着きたいものです。
この度は、本当にありがとうございました。

ねぎま

丹下覚元さま

ご回答ありがとうございます。
丹下さまのおっしゃる通り、親の問題に頭を突っ込みすぎている気がいたしました。すぐに考え方を変えるのは難しいですが、来年から実家を出るのでまた状況や考え方が変わっていくのかなと思いました。
今まで母が心配で一人暮らしに躊躇していたのですが、母は母でなんとかやっていくだろう、ともう少し気軽に考えたいと思います。

ねぎま

温かい気持ちになるお坊さん説法まとめ