前に進めません
1月の雪が降る朝に、母が1人きりで逝ってしまいました。
兄が仕事に出たあとに。
2年前に腰を骨折し、入院した事があります。
退院後は半月ほど私の家にいました。
今年になり腰が痛くて起き上がるのも辛くなったようで、亡くなる1週間前に兄から私に会いたがっているので明日家に来てくれないかと電話がありました。
私はその日が休みで次の日から仕事でしたので、「えぇーまた?」と言葉にした事を後悔しています。
まさか1週間後に会えなくなるとは思ってもなく、病気ではなく腰痛でしょ?
明日の仕事休まないと…と、自分の都合ばかり考えて発してしまったのです。
お正月に会った時より痩せてしまった母に、
「家に来とく?この家にいても不便だから」と言ったのですが、兄のこともあり断られました。
帰り道最寄り駅のホームで見た夕日を、
これがここから見る最後の夕日かもとフッと思ってしまいました。
その1週間後母は急死しました。
腰痛ではなく病気でした。
父は私が21歳の時事故で亡くなりました。
その頃から、母のことは後悔のないように毎日を過ごさないとと思っていたはずなのに後悔ばかりです。
母は苦労ばかりしてきた人でした。
父はお酒好きで飲めば母に暴力を振るい、物心ついた頃からお酒を飲んだら暴れる父を見ていました。
酒乱の父から解放されたと思ったら
震災で家がなくなり、兄と2人借りたマンションは立ち退きなど歳がいってからも落ち着いた生活が出来なかったように思います。
母の死から1ヶ月経ちますが、
なぜあの日病院に連れて行かなかったんだろう、なぜ救急車を呼ばなかったんだろう、なぜ家に連れて来なかったんだろう。
そうしていたら母は死ななかったんだ!って考えてしまいます。
毎日毎日考えています。
同じことばかり考えてしまいます。
大往生だったよって仰る方もいますが、
それさえも納得が出来ません。
心が壊れて前に進めないのです。
悲しみから立ち直れる気がしないのです。
回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。
みっちゃん 様
まずは、お母様の事、ご冥福をお祈り申し上げます。合掌礼拝
親愛なる人を亡くすと人は、悲しみから混乱し、受け入れられない否定、そんな自分への怒り、後悔、落ち込み、うつなどの感情を行ったり来たりします。螺旋階段のようにぐるぐる回る感じがするかもしれませんが、やがて抜け出て、少しずつ落ち着きを取り戻し、受け入れたような感覚になっていきます。それでもまだ、なんとなく辛く悲しいことが続いたりしますが、そんな自分がいていいと自分を客観的に観て自分を認めていくことが立ち直れるきっかけとなるでしょう。
悲しみの期間は人それぞれで、他人と比べる必要はありません。
あなたなりの哀しみの期間があります。そしてそれはお母様と改めて対話をする時期でもあり、お母様の存在を再認識する期間でもあると思います。
仏教では確かにお亡くなりになられた方は、仏様の世界へ行き、やがて成仏するとときますが、それは遠いかなたではなく、あなたの心で繋がる近くの世界だと信じてください。
あなたの傍でお母様が、あなたを優しい笑顔でお守りしています。あなたはいつもお守りしていただくために、お母様へ語りかけたり供養を続けるでしょう。
お母様と繋がっていると今はそれだけを思っても構いません。やがてだんだんと温かさも感じ、感謝も思い、落ち着きを取り戻すでしょう。
私はそう思います。
追伸:お礼メッセージありがとうございました。どうかお母様との暖かい繋がりを感じ続けられますよう祈っております。心は揺れるもの、自分を責めないようにしてください。辛い時はまたどうぞお話しください。ご縁に感謝申し上げます。再礼
成仏ということ
はじめまして、あなたのご相談しっかり読ませていただきました。
お母さまが亡くなる1週間前にお兄さまからお母さまがあなたに会いたがっていると連絡があったのですね。しかし、あなたは仕事のこともあり会いに行けなかったのですね。そして、その1週間後にお母さまが亡くなってしまったとのこと。
あなたの後悔が、ひしひしと伝わって来ます。
お母さまはお父さまのお酒で苦労しながらも子供たちを育てたのですね。震災にも遭われて苦労なさったのですね。そのお母さまを病院に連れて行けなかった、救急車も呼んであげられなかったとのこと、後悔と自責の念に堪えないのですね。あなたのお辛いお気持ちをお察し致します。
お釈迦さまは人間が生きて行く上で「愛別離苦」は避けられないと説きます。どんなに愛していてもいつかは別れなければならないのです。あなたの心残りはとても良く判ります。しかし、あなたが亡くなる1週間前にお母さまに会えていたとしてもその時点で病気と判断できたかも判らないのです。いのちは頂きものです。その人その人に頂いているいのちがあります。お母さまが亡くなった事はあなたのせいではないのです。もちろんお兄さまのせいでもありません。
私たちは常に変化していくいのちを生きているのです。
そうであれば、あなたの後悔も自責の念もあなたの思い込みなのです。お母さまは決してあなたを恨んでいると言うことはありません。
あなたはお母さまが亡くなったと言う真実を受け入れるしかないのです。
そして、お母さまに感謝の気持ちで手を合わせてください。お母さまは、あちらの世界から見守ってくださいます。
お母さまは「成仏」されているからです。
成仏されたお母さまは病苦を含め全ての苦しみから解き放たれています。仏様として安寧の世界にいらっしゃるのです。そして、あなたやお兄さま達を見守ってくださいます。
ですから、お母さまはあなたが後悔や自責の念を持たれていることを望まないのです。あなたが幸せになって欲しいと望んでいます。合掌
質問者からのお礼
宮本龍太 様
この度はお忙しい中、ご回答頂きありがとうございました。
母は苦しみから解き放たれたと教えて頂き、
読ませて頂きながらホッとして涙が溢れました。
今は感謝の気持ちで毎日手を合わせています。
そして、母との楽しかった思い出を思い出しています。
ごめんなさいよりもありがとうと言えるようになりました。
本当にありがとうございました。
釋 孝修様
この度はお忙しい中、ご回答頂きありがとうございました。
毎日泣いて過ごしていた中、有難いお言葉を頂き感謝しております。
まだ母がいない淋しさはありますが、母の優しい笑顔を思い出し、私自身も微笑む事が出来るようになりました。
母とは心で繋がっていると信じています。
本当にありがとうございました。