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一人暮らしを満喫している娘が我儘に見える

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4月から大学生になり、片道4時間くらいのところで一人暮らしをしている娘がいます。一人っ子です。
そんなに口うるさく言ってきたつもりはないのですが、「自分の好きなように暮らしたい。一人暮らしをしたい。」という欲求が強く、自分の希望のアパートで、一人暮らしを満喫しています。

この連休に帰ってきたので、昨日送って行ってきたのですが、散らかり放題、食材を腐らせたまま冷蔵庫に放置。私がそれらを片付けている間にも、ゆっくりさせてと好きなユーチューブを見ています。一緒に片づけるように言っても、ほっといてていいからと。
友達を呼んだりもしないようですし、散らかっていても平気なのでしょう。
夏休みにも帰っておいでと言いましたが、不満げで、バイトしたいからね…。という有様です。

よそのお子さんは、ホームシックでしょっちゅう帰ってくるとか、実家はやっぱりのんびりすると言っているようですが、うちの娘は、このありさまで、本当に不安です。
学校には行っているようですし、友達もいるようです。暴飲暴食もしていない代わりに、自炊などせず、面倒な時は食事を抜いたりしているようです。

家にはできるだけ帰りたくない、気ままな誰にも邪魔されない一人暮らしを満喫しているのは、わたしには、わがままに見えてしょうがありません。一人暮らしをさせれば、親のありがたみに気づくのでは?一人暮らしをすると意外ときちんとするのでは?と思っていたのは、大きな間違いでした。

こちらはとても田舎なので、「墓を守る。家を継ぐ」ということが当然の空気があり、娘は、一人娘なので、お婿さんに来てもらって、家に帰ってくるということを望まれています。この調子では、それどころではありません。本当に悩んでいます。

2023年5月7日 10:47

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お坊さんからの回答 2件

回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。

「家」も「墓」も永遠ではない

長い人類の歴史に比べれば、「家」や「墓」の歴史は浅いでしょう。
そこまでこだわる必要はないと思います。
執着は悩み苦しみの原因になります。
わが子であっても親の所有物ではない。
「家」も「墓」もいつかは滅びるし、「家」や「墓」はあの世には持っていけない。だから執着に値しないのです。
一方で、世界を見渡せば人口爆発で食料不足の時代。
自然豊かで、インフラの整った田畑がある日本の田舎は、戦国時代なら命掛けで奪い合った素晴らしい領地ばかり。
海外の人にとっては喉から手が出るほど欲しい「日本の田舎」の価値を、日本の若者は知らなすぎるのかもしれません。
娘さんには、田舎の魅力を論理的に説明した上で、娘さん自身がメリット・デメリットを比較して判断したなら、諦めるしかないのかもしれませんね。

2023年5月7日 20:55
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有り難し
おきもち

がんよじょうし。浄土宗教師。「○誉」は浄土宗の戒名に特有の「誉号」です。四...
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拝読させて頂きました。
あなたが娘さんのこととてもご心配をなさっておられることを読ませて頂きました。一人暮らしを始めてあなたがその様に娘さんのことを心配になるお気持ちもとてもわかる様に感じます。一人娘ならば余計に心配になってしまいますよね。あなたのそのお気持ち心よりお察しします。
娘さんは今一人暮らしを始めて自分なりの方法で生き始めたところです。なかなか慣れないでしょうし、わからないことばかりかと思います。とはいえどその様にしてこれから身をもって様々実体験しながら生きていくことを学んでいかれるのです。今までは親や家族と一緒にいることで何でも当たり前の様にやってもらっていらしたのです。ですがこれから自分の力で生きていくのです。おそらく様々なことでぶつかるでしょうし、病気になることもあるでしょう。そうした時に始めて親や周りの人達のありがたみも実感なさるでしょうからね。
その様に感謝の気持ちも少しずつ芽生えてくると思います。
親はずっと子どもの世話はできません、先に与えられた天寿を全うして旅立つのです。ですから今娘さんは本当に自分自身で生きていくことをしっかりと向き合うことになるのですからね。とても大切な機会です。
どうかあたたかく娘さんをお見守りなさってあげて下さいね。

あなたや皆さんにあたたかく見守られながら娘さんが自分の未来にお向き合いなさりお健やかに人としてご成長なさっていかれます様に、これからも皆さんとのご縁の中で充実した毎日を幸せに生き抜いていかれます様に切に祈っております。

子どもは親を見て育っていきます。自らの行いを心がけてみて下さいね。

2023年5月7日 16:28
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有り難し
おきもち

Kousyo Kuuyo Azuma
脱サラして10年が経ちました。栃木県佐野市の一向寺に勤めています。(佐野ラ...
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質問者からのお礼

ありがとうございます。娘が自分で歩き出した自立の途中のことだとはわかってはいるのですが、自由すぎてそれに伴う責任とか思いやりとかを持てていない気がして、自分のこれまでの子育てを反省しているところです。
娘が自由に生きるのはいいのですが、「家を継ぐ・墓を守る」ということが気になります。

ありがとうございます。かみしめて読ませていただきました。
お坊様から「墓」や「家」に固執する必要はないと言っていただけて、本当にそうなのだなと改めて思った次第です。
田舎で生まれ育った義父母、夫は、やはり固執しています。田舎に縛られたくない都会にあこがれる娘との間で私は悩むばかりです。
でも、最後は娘が決めることですよね。

温かい気持ちになるお坊さん説法まとめ