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手に入らないものに執着するのをやめたい。

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有り難し有り難し 8

初めて質問させて頂きます。(特定を防ぐために一部フェイクを入れさせていただいております)

現在、とある文化人の方を追いかけ、推し活をしております。その方は定期的にその方に関わるグッズが抽選で当たるキャンペーンをしてくださっています。(グッズは全て鑑賞用であり、日常生活の必需品ではありません)

そのキャンペーンの中でとても魅力的なグッズがあり、私はそれに心を奪われてしまいました。それが欲しくて一生懸命になって応募をしたのですが残念ながら外れてしまいました。該当のグッズは数が少ない非売品でありオークションや販売サイトで入手することはまず不可能です。また、プレゼントは定期的に変わってしまうため、この先手に入れられる確率は相当に低いです。

当選された方のSNSでの「当たりました!」報告や、公式サイトで公開されているグッズの画像を見る度にグッズを手に入れられないつらさと当たった方への嫉妬でとても苦しくなってしまいます。同じコンテンツを応援している方に対して素直に「おめでとう」と思えず嫉妬の気持ちを抱いてしまっていることにとても苦しくなります。

そして当たらなかったショックからどうしても立ち直ることがなかなか出来ません。頭の中では当たらなかったのだから仕方がない、と言い聞かせていますが、寝ても覚めてもそのグッズの事ばかりを考えてしまい、気持ちがざわついたまま治まらず、日常生活にも手がつかなくなってしまっています。

元々はその文化人の方が作り出す作品や世界観が好きで応援し始めたのに、今では指標が「グッズが欲しい」に変わってしまい、純粋にその方の作品や世界観を応援することが出来なくなっています。

今抱いているグッズが欲しい、という気持ちに折り合いを付けて執着を捨て、以前のように純粋にその方を応援するにはいったいどうすればいいのでしょうか。

乱文になってしまい申し訳ございません。とても自分本位なお話になってしまうのですがご助言頂けましたら幸いです。

2023年8月19日 1:20

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お坊さんからの回答 1件

回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。

ショックも含めて推し活の醍醐味では?

ご相談拝読しました。

お気持ちは分かる気がします。頭では分かっていてもまだしっかり事実を受け止めきれないあなたがいるのですね。

さて、あなたは子どもの頃、どうしても欲しいものを親におねだりして駄々をこねたことはありませんか?一度や二度はあるのではないかと思います。

その対象のものは今のあなたにとってどうでしょうか?どうしても手に入れなければいけないものだったでしょうか?

今のあなたは分からなくとも未来のあなたは知っている。それがなくても済むことを。気持ちも何もかも変わっていくことを。

その上で、それでもその一瞬の今を、「当たった嬉しい!」「外れたくやしい!」と楽しむのが推し活ではないでしょうか。くやしいことも含めて実は楽しませてもらっているのだと思います。全部手に入ってたらきっとつまらないですよ。

2023年8月19日 6:50
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有り難し
おきもち

個別相談可能
はじめまして。北海道の片田舎の農村のお寺で住職をしております。 人生経験も仏法聴聞も、まだまだ未熟な私ではありますが、皆様のお悩みに対し真摯に向き合い、共に悩み共に考えたいと思います。 お話しする内容は「こたえ」ではありません。仏法を聞いてもお金が儲かるわけでも、人間関係に恵まれるわけでも、病気が治るわけでも、何ものにも左右されない心の持ち様が手に入るわけでもありません。 仏法の救いとは悩みが私の思い通りに解決することでなく、どんな悩みも私の現実として引き受けて、悩みながらも生きていけることだと私はいただいております。 悩みを救う(解決する)のではなく、悩む人を救う(悩む私という存在を引き受けていける)のです。 「こたえ」ではなく、「問い」を共有することで、悩み苦しみを引き受けて生きていける一助となれれば幸いです。 【回答について】 後から読み返し、誤字脱字に気づいた際は訂正を入れます。訂正ではなく、お礼コメントへの返信のため追記する場合はタイトルに〔追記あり〕と記載します。 なお、タイトルも本文も字数制限があるため際限なく追記できないこともご承知おきを。
基本的には平日13時~15時のみ対応可能です。お寺の行事、急な法務で対応できない場合もあります。

質問者からのお礼

お忙しい中ご回答を頂きありがとうございました。

お言葉、とても胸に染みました。

その方自身の魅力やその方が一生懸命魂を込めて作り出してくださる作品・世界観を楽しめることが本当に幸せでありがたいことなのに、欲しい欲しい、と欲深く、まさしく「駄々をこね」ている自分が恥ずかしく思えてきました。

「くやしいことも含めて実は楽しませてもらっているのだと思います」
そして、こちらのお言葉にはっとしました。
グッズが外れてしまうことに大きなショックを受けてしまうくらい、私はその方やその方が作る作品・世界観が好きなんだということを改めて感じました。

未練を全て断ち切った、と言い切るにはまだ時間が掛かってしまうかもしれません。そして、もしかしたらまた悔しくて悔しくて仕方がない、という想いが湧き上がってしまうかもしれません。
それでもいつかの未来、悲しさや悔しさもひっくるめて「あの推し活はすっごく楽しくて幸せだった」と言えるように今後も楽しく推し活動をしていきたいなと思います。

改めましてこの度はご回答本当にありがとうございました。

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