hasunoha お坊さんが必ず答えてくれるお悩み相談サイト

お坊さんに質問する
メニュー
メニューを閉じる

不仲の両親に疲れました

回答数回答 1
有り難し有り難し 7

7月に妹が亡くなり、しばらくたちました。それまでは障害がある妹中心の生活だった為、私と両親はまだ日々をどうして過ごしていいかわからず、生活しています。
そして妹がいた時から両親は何かとケンカをしていたのですが、最近はさらにひどくなってしまい、それを見ている私もいったいどうしていいかわかりません。
母は体調を崩し、そちらも心配です。
今になって妹の偉大さを知りました。
妹ではなく私が死ねばよかったのに、とも思います。
母は妹の介護でまったく世の中のことを知りません。悪くいえば常識がなくて、それに父はイライラして許せなくて。そのお互いの気持ちはわかるんですが。

見ているこっちも辛くて、気持ちが重くなっていきます。

2023年9月28日 14:58

この問答を娑婆にも伝える
facebookTwitterLine

お坊さんからの回答 1件

回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。

苦しいことは「悪いこと」ではありませんよ

あきこさん、こんにちは。お悩み、拝読致しました。
まずは妹さんのご冥福をお祈りさせてくださいませ。合掌…

ご両親のケンカが見ていてつらいということですね。そのお気持ちとってもわかります。お父さんとお母さんには仲良くしていてほしいと願うのは当然です。ですが、よくよく考えてみますと、仲良くするばかりが“夫婦のしあわせ”とも言えないのだろうと思うのでございます。
実は、私の両親や祖父母も、よくケンカをしていたのですね。幼い頃は、(みんななんでそんなにケンカばっかりするの?)(ケンカしないで…)(いつでも笑っていてほしいのに)、と思っておりました。とくに祖父母は生前ほんとうによくケンカをしていたので、子供ながらに「おじいちゃんとおばあちゃんは本当に仲が悪い」と思っていたほどです。ところが、祖父が亡くなってから、祖母の口から祖父を悪く言う言葉を聞くことがぱったり無くなったのです。それどころか、祖母なりに祖父に対して敬意や愛情のあったことを(生前譚を語る祖母の口から発せられる)言葉の端々から感じ取っては驚いたものです。
夫婦というものには様々な「かたち」があるのだと思います。うちの両親のほうはというと、若い頃ほどではありませんが、相変わらず熱戦や冷戦を繰り返し“演じて”おります(笑)。わたくしのほうは、基本的にはふたりに“おまかせ”して、本当に困っているような時には多少口をはさみますが、それ以外はだまって見守っております。きっと、ふたりはそうしているのが“しあわせ”なのだとも思うのです。もちろんケンカしているときや相手に理解してもらえないとき、期待どおりにならないときなど、心は痛んだり苦しいはずですが、苦しいことは「悪いこと」ではありませんのでね。ふたりが不幸とは(一切)思わなくなりました。生きることには必ず苦しみがともなう、一切皆苦というやうに、です。苦しいことは悪いことではありません。仲良くするばかりが夫婦のしあわせでもございません。
ご両親のことはさておき、あきこさんご自身の人生、あきこさんご自身の日々を明るくなさってください。無理はせず、出来ないことより出来ること、焦らず丁寧に、ひとつひとつ積み重ねてゆくようにしていただきたいと願っております。(すると、不思議とご両親を照らすものも変わってきて、おふたりのケンカも少し落ち着くかもしれませんよ(^^))

そわか合掌

2023年9月29日 9:18
{{count}}
有り難し
おきもち

個別相談可能
苦しみに負けず、安心して前を向いて力を出して頂けるよう、微力ながら誠心誠意お答えさせて頂いております。皆さまのこれからが、すこしでも明るく前向きなものになりますように、あなたのこころを照らす“お灯明”のような言葉を差し上げられましたら本望でございます。どうぞ、よろしくお願い致します。 そわか合掌 (略歴) 横浜市出身。明治大学政治経済学部卒。経営コンサルティング会社勤務後、一念発起して真理究明のため仏門へ。師僧のもと、静岡本國寺にて出家得度。西新宿(東京)常円寺にて随身修行、妻の出産を機に熊本(市内)へ遊学、京都本山妙覚寺にて執事務めなどを経て、現在は「こころ」と瞑想を学ぶ道場、瞑想スタジオ「そわか」を主宰。独自路線ではあるものの、地道にこつこつ、犀の角の如くの仏道をゆくお坊さんです。瞑想指導(そわかのレッスン)を通じて、老若男女どなたにでも分かるやさしい言葉で仏法(仏教のこころ)をお伝え出来ればと願い、今ここ道半ばに在ります。仏道を通じて、わかったことも少なからずありますが、まだまだわからないことはわかりません。直心ひとつ、素直な心、真っすぐの心で、この道を自分なりに最後まで歩み切ろうと決めております。何があろうと不退転、仏教根本の大法こそを明かし、ひとえに衆生済度の一露とならん。南無妙法蓮華経。合掌
どのようなお悩み事でも、安心して打ち明けてくださいませ。説教臭いことを申したりは致しません。すべて、あるがまま受け止めさせて頂きます。いつでもお気軽にご相談ください。

質問者からのお礼

回答ありがとうございます。
仲良くすることが夫婦の幸せではないというのは考えたことがありませんでした。
しかし、うちの父は暴力をふるうこともあるので、二人に「おまかせ」というわけにはいかなくて…。
私自身も明るかった妹の分まで、明るくは振る舞ってはいますが、一人になると気持ちがついていかず。
ただ一つだけ決めているのが、雪が降って消えて春になったら、家の庭に仏壇に供える花を植えようと思っています。
優しい回答ありがとうございました。

温かい気持ちになるお坊さん説法まとめ