伝えるのが真心か、伝えないのが賢さか
怪我をしてしまい、治療院へ約2ヶ月ほど前からお世話になりました。
その院は門前の仲見世通りにあり、初夏に新しくできたばかりでした。
怪我した当初は、適切な処置で仕事を休むことなく大変良かったのですが…
一向に治療が終わる気配もなく、次、また次の予約で、施術や接遇マナーについても少々気になる点はありました。
例えば、相手に接している間に業務連絡や他の患者さんの所へ行くなど、その場を離れる時は必ず手を離す前にひと声かける、一連の動作の中で、なでる、トントンとたたくなど、患者の心身の緊張を緩めるための手の置き方があるのですが、元々痛めた部分を拳で普通に叩いて響いたり、単純に重くのしかかるだけの雑に感じられる置き方、などの違和感です。
治療学を学びに学会へ参加したり、手技を生業としていた自分の中で経験者として備わった常識との隔たりに、日に日に不信が膨らみました。
ある日、施術中に「今度、ハロウィンの仮装をするんです」と他の患者さんへ話す声が耳に入りました。
怪我直後は応急処置に助けられた反面、ずっと長々通ううちに質が薄れていき、施術や接遇マナーに疑問が生じていた矢先でしたので
ハロウィンの仮装をした治療家に、お預けするのは気が進まず、理由は伏せて「卒業」を告げてきました。
大変残念そうな感じでしたが、寺院や大きな神社のある門前町の仲見世に院を構え「地域の人々に貢献する」という建前と、施術の質が伴わないこと、治療行為と仮装(仕事と遊びをごちゃまぜにする)が受け入れ難かったこと
真心が手から伝わらなかったこと
それらを伝えずに去ったこと、それで良かったのか、時々心に浮かびます。
年代は20代前半の方ばかりで、患者さんを集める能力や、予約に繋げるノウハウがあることはわかります。
ただ、肝心の施術の質が…(あくまで私の感覚ですが)
繁忙してくると何か大切なものを忘れてしまう…、応答もマニュアルがあることが察せられますし、一生懸命なのはわかりますが
驕れる者は久しからずに思えてなりません。
(クリスマスケーキを売るために、商売人がサンタの格好をするのはわかるのです)
プロフィールにも書いた通り、志もあるので、今回のことは学びに繋げたいと思います。
下手にクレーマーになるよりは、それで賢明な選択だった、大人になった、そうけじめをつけたいです。
回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。
「真心が手から伝わらなかったこと」残念ですね…
茗荷様、おはようございます!
お怪我は回復に向かっておられますか?とても心配です。
ところで、治療院で接遇マナーなど気になる点がたくさんあったのですね!なんだか、悲しいし患者様が心配ですね。私も歯科やサロンで気になることはあります。クレーマーにはもちろん、なりたくないですね!ですが、伝えなくて良いのかな?とプロなら気になりますよね、難しい。
悩ましい。
たぶんですが、伝えるのも伝えないのも正解な気がします。ただ、卒業と告げたときに残念そうだったのなら…
お手紙を書いてみるのはいかがでしょうか?私は茗荷様の美しい日本語が大好きです。きっと、季節の絵柄の便箋に書かれたら伝わるものがあるのではないでしょうか?
わたくしも、職場の研修で習ったのがサイレントクレーマー、何も言わないで去った、不満を持ったお客様は一番怖いのだと聞きました。けれどGoogleに星1とか3なんて付ける人もいますがそれはさすがに酷いですものね。(下品な書き込みが目立ちますね)
聡明な茗荷様ですから、伝えたくなったら伝える。面倒くさくなったら放置でよろしいのではないかな?と思いました。
それよりも、茗荷様が真心を一番大切にしていると知って、茗荷様のようなプロがもっともっと増えたら良いなぁと思いました!
お怪我、焦りは禁物です。
ゆっくり癒してくださいませ。冷えないように暖かくして。今日も茗荷様にとって良い日になりますように…
追伸/おはようございます、茗荷様のお陰で朝から爽やかな良い気分になりましたよ🤗ありがとうございます!
美味しい珈琲の香りも爽やかなラベンダー色も想像してしまいました!
切っ掛けがあってよいお仲間ができましたね、素敵です。
茗荷様が優しくて素敵だから良い交流が生まれたのでしょうね。お近くならちょくちょく会えたら元気貰えますね🤗お怪我はその後大丈夫ですか?早く完治しますように…。今日も好い日にしたいですね✨✨お気をつけて
質問者からのお礼
おはようございます、ありがとうございます。
この場を借りてまず…原稿用紙、いや便箋が何枚あっても、お礼が書き尽くせません。今回に限らずそんなhasunohaの問答に深謝の限りです。(😊🙏)
その昔、今も時折出そうになる
①こだわりの人間であり、潔癖で完全主義なところ。笑
②正しい、正しくないの二極思考。ベースに「正しくあるべきだ」があるので、他人から「間違っている」と指摘されたり、他人の間違いに気づいた時、プライドが許さず心が落ち着かなくなる
おかげさまで沢山の良識ある大人に、お寺でご縁があり、清濁併せ呑む心の広さや温存の智慧、あえてクールな振る舞いを知ってからは、「言わんほうが無難」「あとのご縁に繋がる」と自戒できるようになりました。
1000字まで埋めた今回の件も、一言でいえば「引き際」だったとも言えるし、もうちょっと器用に彼らへ繋ぐことはできただろうにと、回答を拝読して、また一つ便勉強になりました。
口コミは☆5つをつけました。
前職で介護支援記録を書く時に「事実を客観的に」と口酸っぱく耳にタコができたおかげで、良き面に焦点をあてて「認めた」ことに繋がったかと…
一方で、施術業が人と信頼関係を深く長く築いていくために「苦情こそ宝」と拾える感性が大事であることや、「クレーム対応がうまく運んだあとに、ロイヤルカスタマー(育ててくれる絶大な存在)になる」ことも、心にあるのが本音です。
彼らはまだ、社会人数年生。
私の施術仲間は、お弟子さんがいたり、会の理事や院長になったり、様々な社会経験を重ねた上での接遇に長けています。もちろん最初から凄かったわけではなく、開業前から少しずつ出世し運が開けて縁が広がっていきました。陰ながらその軌跡を知っており、中には視覚の中途障害者やメンタル疾患の克服者の人としての厚みと、おそらく無縁であったであろう、ストレートに進路を辿ってきた「苦労知らずなのかな」という若きフレッシュな明るさ、軽さに「学ばせていただいた🙏」そう綴じることにします。
余談ですが、いまの職場のひとつ、の店長は「わざわざ気を悪くするような文句言うなら、黙って他に行きゃいい」とこぼす人です😅業種が違うので、それも一理あるとかすり、迷いましたが
あわてずに、読み返しながら、直筆の手紙を渡せるチャンスがあれば、渡そうと思います。
文面は…ひとりひとりの良さを簡潔に、感謝を述べて、院の前は毎日通る道なので、お互いに追い風を起こせるような真心を添えて…🍵🌱👐
治療家を志した数年前は、学費を貯めるための過労で心臓が悲鳴を上げ、ブレーキをかけました。
その頃は心がまだ未熟で、日常の鬱憤を、人からの感謝や自分の活躍、功績で埋め合わせようとしていたゆえに、仏さまが「待て」と修行のまわり道を指し示してくれたのだろうと思います。
お寺の近くで、母の一周忌のあとに、起きた不慮の怪我は、素晴らしい治療家、志ある天真爛漫な若者とのご縁で、ようやく「その時」が来たと穏やかなゴーサインをくれたのかもしれません。
金儲け、稼ぎの手段として、治療技術を身につけるのではなく、多大なる時間、労力、そしてお金を貯めるまでの修行を経て身につけたその術を
hasunohaの問答のように、お気持ちでと奉仕できるようになったら、私の母も父も、きっと喜んでくれると、空とお日様が明るく笑ってくれています。
ありがとうございました。合掌
追伸)彼らは急性期の手当のプロでしたので、予後は大変よく順調に経過をたどり、beforeよりもかなり良くなったところ(脈が安定した)部分があるのを申し伝えておきます!
私の専門とする分野は、慢性的な症状の緩和です。本当に優れた技術があれば、精神的なものからくる体の不調も治せる自己治癒力や予防に功を奏する日本古来の伝統技術です。
急性期のプロが真似しようとしてもできてない部分(治ってからの施術)に、「君らがやりたいのは、指圧だろう」と思ってしまい、自分の居場所を仏さまが用意してくださった、そう思えばこの先長いスパンでの生きがいになります。
お互いにライバルではなく、真の友人として。
本物のご縁になるよう、精進します😊🙏
追記2) 薫衣きみこ様
あれだけ葛藤して、半ば無言で去ったような終わり方だったのに、昨夜、仕事帰りに治療院へふらっと寄りました。
なんだか、回避依存の脱走型みたいな、自分の不器用さにあらためて「彼らのコミュニケーション能力のほうが高い」と若さを称えたくなりました。
ひとりが気づいて手を振ってウェルカムのポーズ、その後仕事を終えた皆さんで出迎えてくれ、今度の週明けにまたお会いできることになりました。
他の患者さんがいない時間帯に場を設けてくれた手前、こちらからは差し入れをお持ちします。お話しできることは、彼らのプライドを大切に、言葉を選んで伝えます。(言わずに終わるかも)
手紙は手持ちの桜の一筆箋に…春に使ったものですが、卒業なので、サクラサクということで(書いたら13枚も!一筆じゃない笑)
ご回答、本当に心が勇気づけられました。ありがとうございます!
(また後日談、ご報告させてください)
薫衣きみこ様。目のお疲れにもかかわらず、お便りをありがとうございました。
朝日のやわらかな昼前に手紙と本を届けました。お坊さんの書いた本、に、お寺のおみくじをしおりにしました。「仏さまの声 あなたの存在」唯一無二のあなたのおかげで頑張れる、そんなことが書いてある一枚です。「好きそうな本でしたので良かったら」受け取られました。🙏
その夕方「すみませんでした」深々とした陳謝から始まった差し入れの受け渡し。
わたしは、手紙では何一つ施術については賞賛しなかったことに「まだまだなんです」と謙遜した精悍さ。
後日のお礼に「コーヒー美味しかったです!みんなでいただきました。最高の仕事終わりでした。」
「お話を聞けるのをむしろ楽しみにしていました。」「無理なく労って今後とも…」
そんなメッセージをいただきました。
私が通い始めてからの変化のひとつに、壁に新たに掲げられた院のポリシーが「第二の故郷として、いつでも顔を出せて何でも相談し、治療に満足していただける空間へ」といった目標設定がされていました。
「まだまだなんです」といった言葉がすぐに出るということは、現状におごることなく「伸びしろのある人だからなんだよ」と、返した記憶です。
まだまだご縁は続きそうです、おみくじの色は、ラベンダーカラーでした。😊🙏