母の定命と死後の質問
こんにちは。
二回目の相談になります、よろしくお願いします。
以前の問答の通り、母が緩和ケアになりました。
母は当初からずっと癌の根治を目指して抗がん剤などの治療を希望していたのですが、毎回いざ治療をするというタイミングで、
母が人工肛門の手術とがん宣告のショックから精神症になり幻覚や妄想の症状で治療ができなくなったり、
細菌感染か腫瘍熱か分からない熱により抗がん剤が打てなくなったり、
熱が治まる頃には医者が驚くほど転移癌が進行し、肝臓が機能しなくなり、治療ができなくなりました。
僕はその頃、毎日神社やお寺に行って祈祷やお百度参りで「せめて、本人の望むような治療をさせてあげてください」と願っていました。
僕も最初は「なぜ、母のような頑張って来た人が、神様はどうしても母ここで殺したいんじゃないのか」と思っていました。
そんな時に「定命」というものを知りました。
もしかしたら、母は授かった寿命はここまでで、神様や仏様は頑張って来た母にせめて悔いなく過ごせるように癌というタイムリミットが分かるような病気にしたのではないか、
もしくは、ここから先は身体の不自由や加齢による認知症、僕が結婚して母が独りの時間が増えることで、母の人生は幸せとは言い難くなることを神様や仏様は見かねて、ここで打ち止めにしたのではないか、と考えるようになりました。
正直僕もショックで、まとまった文章が書けません、申し訳ないです。
お坊さんに聞きたいことは以下の通りになります、お答えいただけると幸いです。
①定命はあると思いますか、また、神様や仏様が死に方にも関わっていると思いますか(せめて苦しまないように一瞬で…であったり、やり残しや後悔が無いように残りの時間が分かるもので…など)
②浄土真宗では、本人が南無阿弥陀仏を唱えることで浄土にいけるという教えだったと思うのですが、本人が唱えられそうにない場合は代わりに唱えても浄土には行けるのでしょうか
③母とはあの世で会うことはできるのでしょうか、また、仮に仏様になったら、この世では夢とか別の生き物としてでも、もう会うことはできないのでしょうか
④死後は生前の苦しみから解き放たれているとは聞くのですが、晩年の精神症(認知症や統合失調症のようなもの)はあの世に行ったら治っているのでしょうか、また、仏様になっても生前の記憶はあるものなのでしょうか
回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。
死んでいくのではなく、生き抜いていただく。最期まで一緒に
前回の質問も読ませてもらいました。お母さまを想うと、胸が詰まりますね。
どんなに素晴らしい人でも、どんな生き方をしても、老病死は避けられません。神仏のせいではなく、病は刻々と進行していくものです。定命という定めではなく、いろんな条件が重なれば、人は誰でも命終える日がやってきます。お母さんの定めではなく、癌に罹る原因や環境が重なってしまったのです。あなたも、実は理解されているのではないでしょうか。それでも、なぜなのかと思いたいのが、人間ですよね。
何歳で亡くなるのか、どのような死かを問題にするよりも、緩和ケアを受けながら、お母さまと最期まで一緒に生きましょう。
死んでいくのではなく、生き抜いていただくのです。
阿弥陀さまは、その後も生きていける場所を用意くださっているのですから。どうぞ、南無阿弥陀仏と手を合わせながら、仏とならせていただく わが身であることを想いましょう。お母さまと一緒にお念仏くださいね。
私たちにその体力が残っていなくても、阿弥陀さまならきっと見ていてくださいます。ですから、お念仏を大切にお過ごしください。あなたのお念仏を、お母さまにも聞かせてあげてください。阿弥陀さまのお念仏は、安心のお念仏ですよ。
お浄土は、また遇える世界です。その約束が、南無阿弥陀仏ですよ。この世での煩悩(苦しみ)から解放された世界です。きっと、あなたの会いたいお母さまでいてくださることですよ。
大切な時間を、お母さまとお過ごしくださいね。