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跡取りを残せないこと

回答数回答 1
有り難し有り難し 9

もうすぐ結婚を控えています。
私は41歳で、彼女は39歳です。
お互いの年齢のことや、彼女の身体の問題もあり、子供は考えていません。
私は男兄弟のいない長男で、妹が一人います。妹は出産して子供が2人いますが我が家の養子になることはできません。
両親に子供は考えていないことは伝え、それについては理解してくれ、長年独身を貫いてきた私が伴侶を得たことを大変喜んでくれています。
ただ、私としては跡取り息子として大事に育てられた身として、自分が跡取りを残せないことへの申し訳なさが少しあります。
私個人としては、目の前の彼女だけでも幸せにできればそれで充分だと思っていますが、実家に対する申し訳なさはこれからもずっと持ち続けてしまうのかな。と少し憂鬱な気分になっています。
この申し訳なく思う気持ちを昇華したいと思っております。
僧侶として、親として、今を生きる人間として、どういった角度からでも結構ですので、アドバイスをいただければと思います。

2024年4月3日 21:55

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お坊さんからの回答 1件

回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。

産まなくても親になれる!という制度もありますが

ご相談拝読しました。ご結婚おめでとうございます。どうぞお幸せに。

あなたの今抱える申し訳なさは、ご両親の愛情ゆえなのでしょうが、親は子の幸せを望むもの。今大変に喜んでくださっているということが全てなのではないでしょうか。

それに子どもは親を喜ばせたり安心させたりさせるための存在ではありません。もちろん恵まれたならそういう側面は否定できないですが、あくまでもそれが目的ではないことはおさえておきたいところです。

しかしながら、跡取り問題は置いといたとして、子を望むという気持ちは人間の持つ本能的なものでしょう。
もしも、あなた方ご夫婦が結婚生活を通して、どうしてもお二人で愛情をかけて子育てをしてみたいという気持ちが強くなったならば、里親制度や養子縁組制度があります。最寄りの児童相談所や民間団体に一度相談してみると視野が広くなることでしょう。

世の中には望んでも親になれない人もいれば、望まない妊娠で親になってしまう人、望んだはずがどうしても育てられない境遇になった人もいます。でもどんな子であろうと愛されて育つべき存在です。そんなに簡単な選択ではないですが、あなた方のようなご夫婦が力になれることは大いにあります。あなた方が愛し合うように、そこに血のつながりは関係ないものです。

結婚生活は当然ですが違う二人が共に歩むもの。どれだけ愛称が良かろうが、価値観が同じだと思っていようが、実際には目の前の相手は自分と全く同じということはありません。だからこそ、お互いの考えをよく聞き、二人で選択することが大切です。
あなたの申し訳なさもきっとお連れ合いが半分背負ってくださります。きっとお連れ合いもあなたに背負って欲しい思いを抱えているはずです。

そのことを忘れず、時々きちんと確かめていきましょう。そうするならばどんな道を選択してもきっと大丈夫です。

2024年4月4日 5:39
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有り難し
おきもち

個別相談可能
はじめまして。北海道の片田舎の農村のお寺で住職をしております。 人生経験も仏法聴聞も、まだまだ未熟な私ではありますが、皆様のお悩みに対し真摯に向き合い、共に悩み共に考えたいと思います。 お話しする内容は「こたえ」ではありません。仏法を聞いてもお金が儲かるわけでも、人間関係に恵まれるわけでも、病気が治るわけでも、何ものにも左右されない心の持ち様が手に入るわけでもありません。 仏法の救いとは悩みが私の思い通りに解決することでなく、どんな悩みも私の現実として引き受けて、悩みながらも生きていけることだと私はいただいております。 悩みを救う(解決する)のではなく、悩む人を救う(悩む私という存在を引き受けていける)のです。 「こたえ」ではなく、「問い」を共有することで、悩み苦しみを引き受けて生きていける一助となれれば幸いです。 【回答について】 後から読み返し、誤字脱字に気づいた際は訂正を入れます。訂正ではなく、お礼コメントへの返信のため追記する場合はタイトルに〔追記あり〕と記載します。 なお、タイトルも本文も字数制限があるため際限なく追記できないこともご承知おきを。
基本的には平日13時~15時のみ対応可能です。お寺の行事、急な法務で対応できない場合もあります。

質問者からのお礼

ありがとうございます。
仰る通りで、私は本当に両親に愛されてまいりました。両親の愛情に恥じぬよう、真っすぐに生きたいと思います。
良く考えてみれば、妻は一人っ子ですので、跡取りに関しては私だけの問題ではありあませんでした。妻とともにお互いの家とご先祖様を大切にしたいと思います。
この度は本当にありがとうございました。

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