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強欲な自分を治したい

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私には、人と比べて自分は上か、下か、と思ってしまう癖があります。学生時代は勉強の出来や、容姿だったのですが、今は自分の給料、恋人の稼ぎ等お金のことをかなり気にしてしまいます。

世の中お金ではないと頭ではわかっているし、「お金よりも、穏やかに過ごす日々の方が大切だ」という考えのため、もっとお金を稼ぎたいという気持ちはないのですが、副業をして稼いでいる友達や、高給取りの彼氏を持つ友達を見るととてもしんどい気持ちになってしまいます。このままいまの恋人と結婚してもよいのか、もっとお金持ちの人と結婚した方が楽になれるのではないか、とまで思うようになってしまいました。

ただ、お金ばかり求めたり、友達と自分を比較し続けたりしてもキリがないし、今の自分の幸せを噛み締めて生きていく方が自分には合っていることはわかっています。どうしたらこの強欲な心を捨て、日々の小さな幸せに感謝して生きていくことができるでしょうか。

2024年5月27日 7:46

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お坊さんからの回答 3件

回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。

自己の根底にある恐怖心に向き合い心理的すっぴんで生きる

人は失うことを恐れるものです。
強気に出る人、上に立とうとしたい人、マウントをとりたい人、優位性を維持したい人というのは常に失うことを恐れている心理にあります。
よって、強い人は比較がありません。自分が自分を堂々と生きているだけなのです。
では人が失うことを恐れていることの本質は何でしょうか。
間違ったところ、違う所に理想や価値を見出してしまっているからなのです。
そうすることが自分が幸せ、安全でいられることだろうという誤解があるのです。
収入、稼ぎ、能力、点数、評価、力、美貌、健康…、
みんなその時、その場、その状況下だけのそれっきりの一時的なもんです。
ある種、それも無常なのです。無常なのに前の最高状態、ベスト状態の自分を執着してつかんでいる。今は違うのに。その最高、ベストな自分を思い描いてそれを基軸・ベースに自分とはこういうものであるという思い込みをしたい、ベールに包まれている、理想脳内理論武装をしている。
本当の今の自分を見ようとしていないのではないでしょうか。
本当に今を生きている人というのは、失いがない。損なわれがないのです。
なぜか。
それは、今日は今日の天気。今日は今日の体調。今日は今日のお肌コンディション。今日は今日の心理状態をちゃんとわきまえている、とらえている、みている、承知しているからベース・土台にしているところがちゃんと今の事なのです。
心が弱い人は、常に誰かに負けたくない、劣等的な立場に立ちたくないと、自分の立ち位置を高く見せようと振る舞うものです。
見栄や虚栄心、プライド、実体のない自分のセルフエゴイズムで自分を心理的な出コりで着飾ろうとする。
そういう心理的なメイクを外してすっぴんで生きることがあなたが歩むべき道です。
「私は最強~」という歌が流行りましたが、本当に最強になるには比較する相手を持たずに、自分は今の自分が今の真実と見極めて、大根なら大根、ピーマンならピーマン、トマトならトマト、イチゴならイチゴ、自分とはこういうものだということを正しく見極めて、自分史上の最高のコンディションを見出すだけでいいのです。それが自分の人生史上、毎日が最強になる方法です。90歳になったって90歳は90歳で人は自分史上、体が衰えようとも、今のありようをしているのでそれが自分史上の「こんにちの今のわたし最強」なのです。わかるまで読み返してみて下さい。

2024年5月27日 9:03
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有り難し
おきもち

お悩み相談08020659278
今月の法話 文殊の剣 ❝己がそのものを観ていながらそこに余計な色や思いをつけたさぬその己の様子を「こそ」見届けてみてください。❞(本文より) 「大丈夫、慧の剣を取る。」 大いなる菩薩や老師は智慧の剣を取って、人の迷いの見解を断ち切り真実の姿をみせてくださいます。 智慧の剣とは人間の自我、我見の無いこころからなる、無垢で清らかなる「事実の様子」「本来の様相」を見極める力ともいえましょう。 それこそが智慧の剣なのです。 文殊とは自己を鎮め得た者の姿。 人間の内なる思慮分別の猛獣を修め得て、その上に鎮座する姿。 事実を事実のとおりに見るということは、余分なものがないということです。 そこに現れる余分な見解というものを断ち切った姿。 そもそも、もともと一切の事象、事実というものには余分なものはありません。 とは言えども、それでも人は人の習癖・習慣的に物事に思いをつけたす。 いまや「写真で一言」という要らぬ添え物をするバラエティ文化もあるぐらいですから、ものを本当にそのままに受け取るということをしない。 文殊様の持つ剣、智慧の剣というものは、そういう人間の考えを断ち切る働きを象徴したものです。 その文殊の剣とはなにか? お見せしましょう。 いま、そこで、みているもの、きこえていること。 たとえ文字文言を観るにしても、そのものとして映し出されているという姿がありましょう。 文字として見えているだけで意味を持たせてもいない、読み取ってもいないままの、ただの文字の羅列のような景色としてみている時には、文字であっても意味が生じません。 本当にみるということはそこに安住しています。他方に向かわない。蛇足ごとが起こらない。 見届けるという言葉の方が適しているかもしれませんね。 ❝己がそのものを観ていながらそこに余計な色や思いをつけたさぬその己の様子を「こそ」見届けてみてください。❞それはものの方を見るというよりはそれを見ている己を見つめる姿ともいえましょう。 そういうご自身のハタラキ・功徳に気づく眼を持つことです。 あなたの手にはすでに文殊の剣がありますよ。用いることがないのはもったいないことですね。

経験談でお答えしますね

拝見させて頂きました。多分ですが、比較する人もいらっしゃれば比較しない人もいらっしゃいますので、これもまた個性ではないでしょうか。これを改善することは難しいと思います。若い時はどうしても上を見たくなりますし、上に立てば下を見下したいと思うこともあると思うのです。自分の身の丈に合うと言えばよいでしょうか、この言葉の通り、自分の生活水準にあっている事、自分のレベルに合っていること、見栄を張り偽らずにありのままでいられる、この3つを実感するようになる時にこの比較が意味がないと気づかれると思うのです。これは経験談ですが。
ですから頭で理解するというより経験・体験が重要なお話ではないかなって私は思います。参考になれば幸いです。

2024年5月27日 9:23
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有り難し
おきもち

真宗大谷派の僧侶です。2024年4月25日にこちらに登録させて頂きました。双極性障害と診断され鬱や躁と戦っております。 医療事務、医療関係の人事部所属、塾講師、ネットショップオーナーなどを経験しております。
基本的に法務から帰宅したらずっと見ています。体験したことがないものはお答え出来ません。 また、ご質問内容をかなり熟読して色々悩んでから回答させてもらっています。ですからお時間がかかることが多々あります。ですので、オンラインなどで即答出来ないと思っておりますので、オンライン個別相談不可とさせてもらっています。ご理解ご了承ください。ただ、メールなどでの個別対応は可能かと思います。ご相談ください。

あなたらしい充実した人生を

拝読させて頂きました。
あなたがその様に思ってしまうお気持ちもわかる様に感じます。どうしても人と比較してしまったりお金を稼いでいるかどうかを考えてしまうお気持ちわからないわけではないですからね。詳細なあなたの状況はわからないですけれども、あなたのお気持ち心よりお察しします。
あなたは今生きて様々なものごとや人々を見聞きしておられるでしょうし、身をもって体験なさっておられるでしょう。その中であなたがどの様に生きていきたいのか、何を大切にして生きていきたいのかにもよります。そして年齢を重ねていったり様々な人との関わりの中で実感なさっていくことでもあります。まして生きている中ではあれもこれもとついつい考えて思い悩んでいくことになります。それが当然だと思いますので欲があってもいいと思います。あなたがおっしゃる通り欲はキリがないことでもありますからね。
あなたがこれからの未来に沢山様々なことを経験なさり沢山の方々と関わる中で自分らしく生きることできます様に、大切な人と一緒に心から豊かに充実した人生を歩んでいかれます様に切に祈っております。そしてあなたを心より応援させて頂きます。至心合掌

2024年5月27日 15:39
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有り難し
おきもち

個別相談可能
脱サラして10年が経ちました。栃木県佐野市の一向寺に勤めています。(佐野ラーメンが有名な処です。)これからも皆様のご質問に対して誠心誠意回答させて頂きたいと存じます。まだまだ修行中の身ですので至らぬ点あろうかとは存じますが共に精進して参りましょうね。お寺にもお気軽に遊びに来てください。
ご相談は朝から午後5時まで受け付けております。 人間関係や恋愛のお悩み、自殺願望、大切な方の死に直面した苦しみなど、どんな内容でも構いません。一人で抱え込まずに、ぜひお辛いお気持ちを吐き出してください。 仏様や神様、ご先祖様は、いつもあなたを見守り、聞いてくださっています。あなたが少しでも穏やかな気持ちになれるお手伝いをさせていただきます。

質問者からのお礼

ご回答ありがとうございます。自分の身の丈にあった生き方、今の自分の真実を見極めて行きたいと思いました。心が少し軽くなりました。

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